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動き出すインテル再編 クアルコム米半導体復権へ名乗り

2024-09-21 19:26:01 | エレクトロニクス・自動車・通信・半導体・電子部品・素材産業


業績が低迷するインテルにクアルコムが買収を持ちかけたと報じられた

 

【シリコンバレー=清水孝輔】

業績不振に陥った米インテルの救済に向けた動きが本格化してきた。米クアルコムがインテルに買収を打診したことが20日に明らかになった。

実現すればテクノロジー業界で過去最大規模の買収となる。米政府がめざす半導体産業の復権を背負うインテルを軸に、再編の機運が高まっている。

 

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)など複数の米メディアが20日、クアルコムがインテルに買収を持ちかけたと報じた。

両社は報道について立場を明らかにしていない。

 

インテルの時価総額は前日の19日時点で約900億ドル(約13兆円)だった。

WSJによると仮に会社全体を買収した場合、テック業界のM&A(合併・買収)として過去最大規模になる可能性がある。

 

インテルとクアルコムは事業領域の重複が少ない。

インテルはパソコン向けCPU(中央演算処理装置)が主力で、データセンター向けの人工知能(AI)半導体の開発にも力を入れている。クアルコムはスマートフォン向けの半導体を強みとする。

 

クアルコムはインテル買収を通じて、スマホ向けに加えた稼ぎ頭の確保を狙っている可能性がある。

強みとするスマホ向け半導体は、米アップルが内製化を進めていることもあり、受注が減るリスクを抱えている。市場自体も将来的に大幅な成長は見込めない。

 

クアルコムはスマホ依存からの脱却をめざし、パソコン向けの半導体も開発してきた。

マイクロソフトは5月に発表したAIを動かすための新型パソコンにクアルコム製の半導体を採用した。

 

 

クアルコムのインテル買収打診は半導体産業の勢力図を象徴する。

インテルは2019年にスマホ向け通信半導体の事業をアップルに売却すると発表し、スマホ向け事業に終止符を打った。同事業でインテルとの競争に勝ったのがクアルコムだった。

 

インテルは24年4〜6月に最終損益が約16億ドルの赤字に陥った。

事態を打開しようと、事業再編に向けた経営方針を打ち出したばかりだ。16日に半導体の受託生産(ファウンドリー)を含む製造部門を分社化し、製造部門の新会社が外部から資金を受け入れられるようにすると表明した。

 

インテルは21年に受託事業に参入を表明し、パット・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)は成長領域として掲げてきた。先行投資がかさみ赤字が続いていた。

インテルがクアルコムによる買収を受け入れるかどうかは不透明だ。

 

インテルは受託生産で外部から資金を調達しようとしているものの、自社で手がける半導体の設計を含めた会社全体を売却する選択肢はこれまで示してこなかった。

 

 

仮に両社が合意に至ったとしても、実現に向けたハードルは高い。同業同士による巨額のM&Aは各国の規制当局による独占禁止法の審査対象となる可能性が高い。

過去には米エヌビディアによる英アーム買収計画が独禁当局の懸念を解消できずに頓挫した。

 

米政府の意向も焦点となる。バイデン米政権は半導体の自国生産をめざしてきた。

インテルに対し、22年に成立した「CHIPS・科学法」に基づき最大85億ドルの補助金を出すと表明している。16日には追加で30億ドルの補助金を拠出することも打ち出した。

 

経営不振が続き補助金頼みのインテルは、米政府が掲げる半導体戦略に歩調を合わせる形で経営方針を打ち出してきた。

11月に米大統領選が迫るなか、米国の半導体産業を支えてきたインテルを巡り、今後も様々な支援策や再編案が出てきそうだ。

 

 

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日経記事2024.09.21より引用

 

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インテルは元々DRAMの下請け製造業メーカーでしたからね。 CPUのイメージが強いですが、日本の電卓メーカービジコン社の嶋正利氏(東北大学化学専攻)がインテルに5機種のICを下請けにけに出そうとしたが、当時のインテルは製造能力がないと拒否。 

それで嶋さんが、今日のCPU のようにICの中にメモリー部を設け、プログラムで動かすCPUを提案しました。 このアイデアでICは1機種で済む素晴らしいものでした。

そうして1970年にインテルで発売されたのが世界初の電卓用CPU、40004です。 しかし、嶋さんはインテルの社員ではないのでインテルは、自社の技術者の発明とPRし、嶋さんは長く評価されませんでした。

 

そして今度はインテルはパソコン用CPUを自社開発しようとしますがうまくいかず、嶋さんをヘッドハント、そして嶋さんは一人でパソコン用CPU8080の開発に成功しました。

しかし後に、本当の開発者としてアメリカの学会で表彰されました。

 

 


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