リバタリアン党の大会で演説するトランプ氏(25日、首都ワシントン市内)
【ワシントン=芦塚智子】
米共和党のトランプ前大統領は25日、第三極となる小政党「リバタリアン党」の大会に初めて出席した。自身の支持者も参加した会場は歓声とブーイングが混在した。伝統的に民主党が強いマイノリティー(少数人種)が多い地域も訪れた。
トランプ氏は11月の大統領選に向けて支持層の偏りが指摘されてきた。票の掘り起こしを急ぐ背景には選挙戦への焦りもにじむ。
リバタリアン党が25日、首都ワシントンで開いた大会で「私を(同党の大統領候補に)指名してほしい。少なくとも投票してほしい」と訴えた。
同党は自由至上主義を掲げ、個人の権利拡大と政府の大幅縮小を主張する。26日までの大会で大統領・副大統領候補を指名する。大統領やその経験者が同党の大会で演説するのは初めてという。
2016年の大統領選でリバタリアン党候補となったジョンソン氏は全米で約3%の票を獲得した。トランプ氏はこれを念頭に「勝ちたくなければ、4年ごとに3%の得票にとどまっていてもいい」と挑発した。
トランプ氏は大統領に返り咲けばリバタリアンを閣僚と高官に指名すると約束した。「ともに米国をこれまでになく自由にしよう」と呼び掛けた。
会場では「トランプ!トランプ!」と連呼する同氏の支持者と、演説に反発するリバタリアン党の党員が口論になる場面もあった。
同党大会では無所属候補のロバート・ケネディ・ジュニア氏も24日に演説した。トランプ氏とバイデン氏を批判した。
南部ジョージア州から参加した同党を支持する男性は「トランプ前政権の減税政策は支持するが、ケネディもいい」と語る。
東部ペンシルベニア州の男性は「トランプもバイデンも政府支出増で同じ。抗議の票をケネディに投じる」と話す。
トランプ氏は「白人・男性」に多いとされる支持層の裾野拡大も意識する。
23日には黒人やヒスパニック(中南米系)の住民が多い東部ニューヨーク州のブロンクス地区で集会を開いた。米メディアによると、選挙遊説で訪れた共和党の大統領候補はレーガン元大統領以来となる。
トランプ氏は演説でバイデン政権の経済政策や国境対策を批判した。不法移民の流入で「最も悪影響を受けるのは黒人とヒスパニックだ」と訴えた。「ニューヨークで勝つ」と語気を強めた。
米紙ワシントン・ポストによると、2020年の大統領選でヒスパニックの支持率はバイデン氏がトランプ氏を25〜33ポイント上回っていた。最近の世論調査を平均すると8ポイント差に縮まった。黒人はバイデン氏支持が74%と依然高いが、若者層の支持には陰りが出ている。
バイデン氏陣営は警戒する。トランプ氏のブロンクス訪問に合わせ、同氏が過去に黒人差別と受け止められる発言などを取り上げたテレビ広告を激戦州で流し始めた。
トランプ氏は5月前半には東部ニュージャージー州でも集会を開いた。共和関係者によると、民主支持者が多い南部バージニア州北部でも遊説を検討している。両州とも20年はバイデン氏が10ポイント以上の差で勝利した。
2024年に実施されるアメリカ大統領選挙に向け、現職のバイデン大統領やトランプ氏などの候補者、各政党がどのような動きをしているかについてのニュースを一覧できます。データや分析に基づいて米国の政治、経済、社会などに走る分断の実相に迫りつつ、大統領選の行方を追いかけます。
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日経記事2024.05.26より引用
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トランプはアホです。 相手にしないように。 調子乗りなので。