スイスのジュネーブ・ショウに於いて嘗ての高級限定車が発表される。
ダイムラーは11日、マイバッハに『ツェッペリン』を追加した。1920-30年代の超高級車の名前を冠した限定車で、わずか100台のみが生産される。
マイバッハ社は1909年にドイツで設立されたエンジンメーカー。同社を代表する高級車が1920-30年代に生産された『ツェッペリンDS8』だった。
マイバッハ社は1966年にダイムラーの傘下に入り、その社名は消滅するが、2002年に「メルセデスベンツ」の上に位置する高級車ブランドとして復活した。
約80年ぶりに甦るツェッペリンは、マイバッハの頂点に位置する究極のラグジュリーサルーンとして開発。標準ボディの「57S」とロングボディの「62S」グレードをベースに、最上の高級感が追求された。
エンジンは6.0リットルV12ツインターボをチューニング。最大出力は28psプラスの640ps、最大トルクは102kgmという圧倒的な性能を誇示している。
外観はツートンのボディカラーを採用し、ショルダーラインに明るい色が配された。専用色として「ロッキーマウンテンライトブラウン」を設定。もちろん、他のマイバッハと同様に、ボディカラーの選択肢は豊富に用意される。
このほかのベースグレードとの外観の違いは、クロームシャドウ仕上げの20インチアルミホイール、専用テールパイプ、フロントフードのツェッペリンオーナメントなど。ドアミラーは風切り音を低減させる新デザインに変わっている。
インテリアはまさに至れり尽くせりの空間。基本的にはフルオーダーとなるが、ツェッペリン専用にカリフォルニアベージュレザーを用意。
表面をダイヤモンドキルトパターンで仕上げて、エクスクルーシブな雰囲気を強調している。また、62グレードはオプションでパーティションスクリーンが装備可能。
運転席とキャビンを仕切ることで、プライバシーが守られる。さらに注目したいのは、世界初の香水を車内にスプレーできる機能。
運転席とリアシートのスイッチで噴射でき、香水にはトップメーカー、スイスのジボダン社の製品が使われる。
マイバッハ・ツェッペリンは、3月3日に開幕するジュネーブモーターショーで発表されると同時に、オーダー受付を開始。
ドイツでの価格は57が40万6000ユーロ(約4700万円)、62が47万3000ユーロ(約5500万円)で、9月から納車が始まる予定だ。わずか100人の顧客だけが、至上の贅沢を味わえることになる。
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