あと半月ほどで待ちに待った2011年の全米オープンがメリーランド州のベセスダにあるコングレッショナルCC、7574ヤードで開催される。今年も難コース(毎年そうであるが)コース・レーティングも75.4とタフだ。
過去二度全米オープンが開催されケン・ベンチュリーが優勝、1997年にはアーニー・エルスが優勝している。更にここでは1976年にPGAチャンピオンシップが行われデーヴ・ストックトンが1995年USシニアではトム・ワイスコフ(豊里ゴルフクラブ設計者の一人)が優勝している。
プライベートコースで日本から参戦する藤田、久保谷、石川たちも苦労する事だろう。海外のツアープロには飛距離も平均で300ヤードを楽に超える選手が大勢いて、ロングホールでのバーディー率が高い。
先週のバイロンネルソンでも今田竜二はパッティングの不調だけでなく飛距離の出ない事も楽な展開に出来なかったのだと思う。ゴルフは特に心理的な要因が勝利を左右するゲームだ。十分に準備をし精神的にもリラックスし余裕をもって四日間を回った選手が優勝するわけだ。
タイガーが不調なのは単に怪我(実際ケガしてるかどうかも含め)だけじゃないだろう。心配事や悩みを抱えているようじゃ絶対にメジャーには勝てないのかも知れない。
ジャック・ニクラウスは全米オープンに最多の4回勝っていて、しかも最少ストローク(272)の記録保持者でもある。4回優勝はボビー・ジョーンズ、ベン・ホーガンのビッグネームと一緒であり僕の気持ちはこれらの記録にタイガーに加わって欲しくないのが本音。
人間的に彼ら三人には劣るように思えるからでもある。記録以外でも優れた選手がいてトニー・レマ、サム・スニード、アーノルド・パーマー、ヘール・アーウィン、トム・ワトソンそしてゲーリー・プレイヤーたちがいる。
見ていると考えている事がゴルフプレーのスタイルとなって現れてくるのだ。今でも現役のプロたちのプレーを過去の名手たちと重ねて見ることがある。
ドライバーショットは矢張りアーノルド・パーマーの迫力には及ばないしニクラウスのロングアイアン、ビリー・キャスパーのパッティング...みな素晴らしいものだった。見ている僕らに賞金が入るわけではない以上優勝スコアだけでなくプレーそのものに拘って見るのがいいだろう。
ホール一つ一つの佇まいや景色。池に浮かぶフローティング・グリーンやオーガスタの16番などがその良い例だと思う。今年の全米オープンのTV観戦は視点を変えて楽しもうと今から思っている。
※コースのURL:
http://www.usopen.com/en_US/index.html#!/course/index/hole_1
No.10 218yard par 3 and No.18 523yard par 4 is Difficult.