JUSTICE
先日NHKの衛星放送を何気なく見ていたら、ハーバード大学の今大人気の教授の講義の内容が放送されていた。
書店ではマイケル・サンデル著「これからの”正義の話”をしよう」と言う本が人気を博している。(原題は「JUSTICE」)この中で、一人の人間を殺せば5人が助かると言う状況で、その一人を殺せるか?
アマゾンからも同じ内容のDVDが出ている。アリストテレスの哲学を引き合いに出して、面白く聴衆を飽きさせずに講義する姿・内容に人気があるのだろう。
出版物の多さに今更ながら驚くが、読もうとすると選ぶのにも疲れてしまう。結局タイトルを見て中身を想像して購入には至らない。
新聞・雑誌・文庫本・・・新刊書毎日相当の数の出版物が世にでている。サンデルの本やニーチェやドラッカーきりがない。
最近はだから読まない様にしている始末。自分にとって必要のある情報だけを収集しないと、無駄な労力を必要としちゃうので気をつけろ!
「正義の話」も重要だが毎日を健康に楽しく生きることが肝心だ。
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「殺人に正義はあるか」
1) 犠牲になる命を選べるか?
あなたは時速100kmのスピードで走っている車を運転しているが、ブレーキが壊れていることに気付きました。前方には5人の人がいて、このまま直進すれば間違いなく5人とも亡くなります。横道にそれれば1人の労働者を巻き添えにするだけですむ。あなたならどうしますか?サンデル教授は、架空のシナリオをもとにしたこの質問で授業を始める。大半の学生は5人を救うために1人を殺すことを選ぶ。しかし、サンデル教授はさらに同様の難問を繰り出し、学生が自らの解答を弁護していくうちに、私たちの道徳的な根拠は、多くの場合矛盾しており、そして、何が正しくて、何が間違っているのかという問題は必ずしもはっきりと白黒つけられるものではないことを明らかにしていく。
2) サバイバルのための殺人
サンデル教授は、19世紀の有名な訴訟事件「ヨットのミニョネット号の遭難事件」から授業を始める。それは、19日間、海上を遭難の後、船長が、乗客が生き残ることができるように、一番弱い給仕の少年を殺害し、その人肉を食べて生存した事件だった。君たちが陪審員だと想像して欲しい。彼らがしたことは道徳的に許容できると考えるだろうか?この事例を元に、哲学者、ジェレミー・ベンサムの功利主義「最大多数の最大幸福」についての議論を戦わせていく。