子供と写真をめぐる二つの作品を紹介したい。
「大人の時間。子供の時間。Ⅱ」撮影 新倉万造・中田燦・中田樂 文章 中田諭志(出版)読む。というより見る、か。
書評を書いたこともある写真集の第2弾。
プロカメラマンと、子供目線のギャップが楽しい一冊。
単純だが面白い発明だと思う。だからこそ第2弾が出るのか。
子供の父であるコピーライター・中田諭志のキャプションも効いている。
たとえば、カメラマンのキャプションは「大人は風情を楽しむ」で、
子供のキャプションは「子供はへんてこな看板を発見」とか。
何だか撮影している光景が浮かぶようだ。
カメラマン・新倉万造はこんな文章を寄せている。
「運動会の日、あなたの子供は小さなモニターの中から手を振ってはいなかっただろうか?そしてあなたは、思いきり手を振り返し、思い切り拍手し、大声で子供の名前を呼んで、その晴れやかな笑顔に答えることができていただろうか。(中略)
カメラは親子のコミュニケーションを断ち切ってはいけない。
撮った写真を見る時のように、並んで写真を撮ろうじゃないか。」
成長を写真に残して記録するだけじゃなく、一緒になって写真を撮り記憶を共有すること。
写真の原点を教えてくれるし、見ていると心が和む楽しい一冊だ。
DVDにて「未来を写した子どもたち」みる。
過酷な現実の中で生きる子どもたちを取材したドキュメンタリー。
インド・カルカッタの売春街で暮らす子どもたちに、女性報道カメラマンがインスタント・カメラを渡し、ワークショップを開く。
教育さえ受けられない閉塞した悪循環の生活環境にいる子供たちは、カメラを通じて、自分たちの「外側」にある未来の可能性に気付いていく。
子供たちの写真は、自分たちの眼に映る生活をスナップしたものだが、報道写真にはないピュアなリアリティがあるし、はっとするほど美しい。
日本では実感が湧かないような重い現実をテーマに扱っているが、登場する子供たちの明るくポジティブな姿に救われるし、心に残る。
写真を撮ることによって、子供たちが自分の置かれた現実の周りにある物事に気付いていくプロセスが印象的だ。
やがて、撮ることを通じて学ぶことから、正規の教育を受け、自分の将来を変えていくために学ぶことを望むようになる。
教育環境が整った日本(公立高校の授業料無償化?)はなんてめぐまれたかんきょうなんだろうか。
考えさせられることも多いが、子供たちのイノセントな眼を通した世界を写したドキュメンタリー映画だと思うので、オススメだ。
ドキュメンタリーはあまり見ないという人でも興味深く見れると思う。
※この映画の監督と出演する女性カメラマンは、映画の制作後も子供たちの教育をサポートする「kids with cameras」という支援基金を行なっている。
エントリー・タイトルをここから借用した。
「大人の時間。子供の時間。Ⅱ」撮影 新倉万造・中田燦・中田樂 文章 中田諭志(出版)読む。というより見る、か。
書評を書いたこともある写真集の第2弾。
プロカメラマンと、子供目線のギャップが楽しい一冊。
単純だが面白い発明だと思う。だからこそ第2弾が出るのか。
子供の父であるコピーライター・中田諭志のキャプションも効いている。
たとえば、カメラマンのキャプションは「大人は風情を楽しむ」で、
子供のキャプションは「子供はへんてこな看板を発見」とか。
何だか撮影している光景が浮かぶようだ。
カメラマン・新倉万造はこんな文章を寄せている。
「運動会の日、あなたの子供は小さなモニターの中から手を振ってはいなかっただろうか?そしてあなたは、思いきり手を振り返し、思い切り拍手し、大声で子供の名前を呼んで、その晴れやかな笑顔に答えることができていただろうか。(中略)
カメラは親子のコミュニケーションを断ち切ってはいけない。
撮った写真を見る時のように、並んで写真を撮ろうじゃないか。」
成長を写真に残して記録するだけじゃなく、一緒になって写真を撮り記憶を共有すること。
写真の原点を教えてくれるし、見ていると心が和む楽しい一冊だ。
DVDにて「未来を写した子どもたち」みる。
過酷な現実の中で生きる子どもたちを取材したドキュメンタリー。
インド・カルカッタの売春街で暮らす子どもたちに、女性報道カメラマンがインスタント・カメラを渡し、ワークショップを開く。
教育さえ受けられない閉塞した悪循環の生活環境にいる子供たちは、カメラを通じて、自分たちの「外側」にある未来の可能性に気付いていく。
子供たちの写真は、自分たちの眼に映る生活をスナップしたものだが、報道写真にはないピュアなリアリティがあるし、はっとするほど美しい。
日本では実感が湧かないような重い現実をテーマに扱っているが、登場する子供たちの明るくポジティブな姿に救われるし、心に残る。
写真を撮ることによって、子供たちが自分の置かれた現実の周りにある物事に気付いていくプロセスが印象的だ。
やがて、撮ることを通じて学ぶことから、正規の教育を受け、自分の将来を変えていくために学ぶことを望むようになる。
教育環境が整った日本(公立高校の授業料無償化?)はなんてめぐまれたかんきょうなんだろうか。
考えさせられることも多いが、子供たちのイノセントな眼を通した世界を写したドキュメンタリー映画だと思うので、オススメだ。
ドキュメンタリーはあまり見ないという人でも興味深く見れると思う。
※この映画の監督と出演する女性カメラマンは、映画の制作後も子供たちの教育をサポートする「kids with cameras」という支援基金を行なっている。
エントリー・タイトルをここから借用した。