雲跳【うんちょう】

あの雲を跳び越えたなら

告知する、夏

2010-07-17 | 雑記
 昨夜、梅雨明けを告げるにしても程があるだろう、といった具合の壮絶極まれし雷がパッシンパッシン、およそ三十分くらい、ほぼ間断なく近所にその轟音を轟かせていた。
 最初の稲光と轟きに身をすくめてからずっと、その豪胆たる自然現象に見惚れていた。とにかくもう、近くならば目の前でフラッシュをたかれたようになるわ、少し離れたならばジグザグの軌跡がくっきり拝めるやらで、飽くことなく、自然の脅威に魅入った。そして畏れ慄いた。
 あの閃光に、身体をつらぬかれたなら……。
 そう考えるだけでとても恐ろしく、またそれを増長するかの如き地響き。ヘソを隠したところでどうにもならないと思った。
 程なく大量の雨が降ってきて、稲光も遠のいていくと、すーぅっと細い風が網戸ごしに入ってきた。
 
 今朝はまた、暑苦しいことこのうえなかったが、どこからか蝉の声が聞こえてきた。そして昼からの空にもくもくとした入道雲を見つけた。 
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