クリスマスの思い出を記そう。
そう、あれは中学生の時。男女の仲間でクリスマスパーティーなんかを開き、その当時こんな田舎にもちらほら進出してきた宅配ピザでも頼もうぜ、と言って「三十分過ぎたら半額」の惹句に、ウチへ辿り着くための道々のあちこちに、そこらへんにあった工事現場の『通行止め』の看板を置きまくったこと……。
いや、そんなんじゃなくて……。
そう、あれは初めて本格的に勤めだしたケーキ屋でのクリスマス・イヴ前日。まさに修羅の如くクリスマスケーキを作らされていたこと……。
いや、そんなんではなくて……。
青春の四年間、クリスマスは地獄でしかなかったケーキ屋を辞めて、ようやく世間一般的なラヴラヴクリスマスを過ごせると思っていたのに、どっこい肝心の相手がいなくて、世間を呪っていたクリスマス……。
いや、そんなはずはない。
今の女房とのクリスマス……さて、なんら思いあたらない。
あるとしたら、毎年自分が駄々をこねて「クリスマスなんだからチキンとケーキがなきゃ話にならんよ!」と言って女房を呆れさせ、終いには「うちはクリスチャンじゃない!」などと怒られ、泣く泣く華やかなクリスマスを断念せざるを得ないと消沈しているのだが、それでも、毎年、ささやかながらも鶏の唐揚げだとか、ショートケーキなんかを用意しといてくれている。
そんなところか。
そう、あれは中学生の時。男女の仲間でクリスマスパーティーなんかを開き、その当時こんな田舎にもちらほら進出してきた宅配ピザでも頼もうぜ、と言って「三十分過ぎたら半額」の惹句に、ウチへ辿り着くための道々のあちこちに、そこらへんにあった工事現場の『通行止め』の看板を置きまくったこと……。
いや、そんなんじゃなくて……。
そう、あれは初めて本格的に勤めだしたケーキ屋でのクリスマス・イヴ前日。まさに修羅の如くクリスマスケーキを作らされていたこと……。
いや、そんなんではなくて……。
青春の四年間、クリスマスは地獄でしかなかったケーキ屋を辞めて、ようやく世間一般的なラヴラヴクリスマスを過ごせると思っていたのに、どっこい肝心の相手がいなくて、世間を呪っていたクリスマス……。
いや、そんなはずはない。
今の女房とのクリスマス……さて、なんら思いあたらない。
あるとしたら、毎年自分が駄々をこねて「クリスマスなんだからチキンとケーキがなきゃ話にならんよ!」と言って女房を呆れさせ、終いには「うちはクリスチャンじゃない!」などと怒られ、泣く泣く華やかなクリスマスを断念せざるを得ないと消沈しているのだが、それでも、毎年、ささやかながらも鶏の唐揚げだとか、ショートケーキなんかを用意しといてくれている。
そんなところか。