雲跳【うんちょう】

あの雲を跳び越えたなら

空即是色

2008-04-29 | 雑記
 休日の真っ昼間にレンタルショップのアダルトコーナーに佇んでいると、ふと空しさを覚える。

 向こうから聞こえてくる子供連れの家族の賑やかな声。カップルの明るい笑い声。なんだか爽やかな店内BGM。

 それらが、隔離されたアダルトコーナーで半勃ちになりながらオカズを一生懸命に探している僕を嘲笑っている。ような気がする。

 でも、そんな想いも仲間がいればきっと大丈夫。僕は辺りを見渡す。

 誰もいねーし・・・・。

 なんとも、孤独な戦いである。

 僕は必死に戦った。蔑みや哀れみに耐え、僕は戦い抜き、一枚のDVDを手に取りレジへ・・・・行こうとしたが、エロDVD一枚だけではやはり気がひけるので洋画も一枚手に取り、レジへ。なんだか少し、自分に負けたような気がしたが、止む終えぬ。

 女性店員にそれらを差し出すと、彼女の心の声が聴こえてきた。

(真っ昼間からオナニーかよ!)

 僕は耐える、たとえそんな声を浴びせられようとも、わざわざ洋画も一枚持ってきたのに、あまつさえエロDVDの表面にはオネェチャンの全裸が写しだされていてかなり恥ずかしいというのに、それを上方にしたまま、たらたらとレジをしてくれる羞恥プレイにも、耐え、僕は・・・僕は・・・勝利をもぎとったんだぁだぁだぁだぁ・・・・!



 でも、これだけの想いをして借りてきたけれど、一発コイたらやはり空しさがつきまとうんだ。


 まぁ、スッキリとはするけどな。
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