去年の秋頃、友人の小説がある雑誌に載ったのだが、それをうちの母が読んで大層感動していた。
一人称で書かれたその小説。主人公の親は実の親ではないという設定。
さて先日、用事があって母のところへ行ったのだが、なんやかやと話をしているうちに、その友人の話になった。
「でもたいへんやねー、あの人。親御さんが他人やもんねー」
いやいやいや!
めっちゃ血繋がってるって! もう、並んだら誰がどう見ても親子に見えるし!
「え? だってあの小説……」
いやいやいや!
ありゃ『小説』やん! まるっきりの嘘話やて! ってか、誰が小説にホントのこと書くかい!
「でも、渡辺淳一はね……」
知るかー!
「なーんや、お母さんあれ読んで涙ぼろぼろ流したんに……」
いや、別に、いいやん。なんか嘘やったら価値下がったみたいな言い方すんなや……。
ピュアなのかバカなのか……そんなうちのかあちゃん。
一人称で書かれたその小説。主人公の親は実の親ではないという設定。
さて先日、用事があって母のところへ行ったのだが、なんやかやと話をしているうちに、その友人の話になった。
「でもたいへんやねー、あの人。親御さんが他人やもんねー」
いやいやいや!
めっちゃ血繋がってるって! もう、並んだら誰がどう見ても親子に見えるし!
「え? だってあの小説……」
いやいやいや!
ありゃ『小説』やん! まるっきりの嘘話やて! ってか、誰が小説にホントのこと書くかい!
「でも、渡辺淳一はね……」
知るかー!
「なーんや、お母さんあれ読んで涙ぼろぼろ流したんに……」
いや、別に、いいやん。なんか嘘やったら価値下がったみたいな言い方すんなや……。
ピュアなのかバカなのか……そんなうちのかあちゃん。
秀もホロウしてくれるのは嬉しいげど、その嘘って言い方はどう?(笑
まあ、俺も渡辺淳一もそんなに違いないしな。お母さんが誤解するがもわかるわ。
そういううちの父も小説の冒頭の「店先の柿の木が…」ってとこで、「どこに柿の木があるげん!」ってマジて言っとったみたいやし(汗
息子から実の父じゃないって書かれたときにはショックやったやろな(笑
まあ、そんだけリアルに書けるってことはすごいんやろなあ。