コエトオトからはじまる

コエトオトが発信する、発見と創造のブログですコエトオトのパフォーマンスをお見逃しなく!

はなび

2007-08-18 23:59:57 | はしやすめ
今夜、近所の河川敷で花火大会がありました。
・・・でも私は出かけていません(笑)。
家でどぉんどぉんという音をききながら
ちょいと仕事でした。
寂しいといえば寂しいのですが、
何尺玉があがってるのかな、色がきれいだろうな
などと想像しながらもオツなもんで。
いや、強がってるだけです(笑)。

一度みてみたい花火大会は秋田県大曲の花火大会。
みなさん、みたことあります?
視界がすべて花火で埋まるそうです。
花火師にとって、この大曲で優勝することが日本一の証
と云っても過言ではないそうです。
そのくらい他の追随を許さない
究極の大輪の花が大空に咲くそうです。

以前NHK『プロフェショナル』に、ある花火師が出演していて
「花火自体は数秒で散るけれども、本当にすばらしい花火は
 目の奥に心の中にいつまでも残る」
そうゆうような意味のことをおっしゃってました。
あぁ、そんな花火をみてみたいじゃありませんか。
一瞬にして脳裏にやきつくような美しい花火を。

素人には打ち上げられる花火をただただ眺めるしかできませんが、
そこで感動を受けるのはすなわち、花火師の心意気と決死の思いが
伝わるからこそなのでしょう。

大曲の花火大会は、今年は今月25日(土)のようです。
いつか・・・いつか行くぞ、必ず。


落語で納涼

2007-08-17 23:59:39 | はしやすめ
暑いときには何にも考えたくないものですが、
ふと志ん生の落語CDを手にとってきいてみると
酷暑のなかでもきかせます、流石です。

『唐茄子屋政談』。
若旦那がひぃひぃ云いながら唐茄子を売って歩き
ふと馴染みの吉原が見えたとき思い出すのは
ねだられて謡ったあのうた・・・
そこでうたう志ん生の声のまぁ色っぽいこと。
男前の若旦那の姿が浮かびます。

とても気持ちが良かったので、
今夜も落語をききながら涼みます。
あれよこれよと想像し、笑ったりきき入ったりしていると
寝苦しさも少し忘れられそうです。




映画『BOBBY』

2007-08-16 16:28:45 | 朗読あれこれ
1968年6月5日。
アメリカ35代大統領ジョン・F・ケネディの弟、
ロバート・F・ケネディが銃撃されたその日、
事件現場のアンバサダーホテルに泊まっていた
あるいは働いていた人々を描いた映画
『BOBBY』を観ました。

1968年はベトナム戦争が泥沼化、
4月にはキング牧師が暗殺されるなど
アメリカはその後の舵をどうきるか
試されている時期でした。

ベトナムからの即時撤退、差別の撤廃、
人種間の融和などを掲げて大統領選に立候補した
ロバート・F・ケネディ、愛称ボビー。
彼が歩んできた道、そして敵も多かったことなど
ここでは詳しく触れません。

ただ映画の中で、カリフォルニア州の予備選挙で勝利し
勝利宣言をした直後、支持者に紛れた男の銃弾に倒れ
混乱と悲鳴の渦巻く映像のうしろに流れたのは、
遺言のような死の2ヶ月前のボビーのスピーチでした。
その内容に40年の時を越えて引っかかるところ
多々あったのでここに記します。
(映画の字幕のまま記すことをお許し下さい)


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今日は政治を語ることはしません。
この機会にぜひ伝えたいことを簡単にお話します。
アメリカでの心ない暴力について。

暴力は国の名誉を汚し、人の命を奪います。
それは人種に関係ありません。
暴力の犠牲者は、黒人、白人、富者、貧者、若者、老人、
有名、無名・・・
何よりもまず彼らは人間だということ
誰かに愛され必要とされた人間なのです。
誰であろうと、どこで暮らそうと、どんな職業であろうと
犠牲者となりえます。
無分別な残虐行為に苦しむのです。

それなのに今もなお暴力は私たちのこの国で続いています。
なぜでしょう?
暴力は何を成し遂げたでしょう?
何を創り出したでしょう?

アメリカ人の命が、別のアメリカ人により不必要に奪われる。
それが法の名の下であろうと法に背くものであろうと
一人または集団によって冷酷に計画して、または激情にかられて
暴力的攻撃によって、または応酬によって
一人の人間が苦労して自分や子供のために織り上げた生活や人生を
暴力で引き裂く。

暴力はすなわち国家の品位を貶めることです。
それなのに私たちは暴力の増長を容認する。
暴力は私たちの人間性や文明社会を無視しているのに
私たちは、力を誇る者や力を行使する者を安易に賛美する。
自分の人生を築くためなら、他者の夢さえ打ち砕く者を
私たちはあまりにも安易に許してしまう。

でもこれだけは確かです。
暴力は暴力を生み、抑圧は報復を生みます。
社会全体を浄化することによってしか
私たちの心から病巣を取り除けません。

あなたが、誰かに、人を憎み恐れろと教えたり
その肌の色や信仰や考え方や行動によって劣っていると教えたり
あなたと異なる者があなたの自由を侵害し仕事を奪い
家族を脅かすと教えれば、
あなたもまた他者に対して、同胞ではなく敵として映るのです。
協調ではなく、力によって征服し従属させ支配すべき相手として
やがて私たちは、同胞をよそ者として見るようになる。

同じ街にいながら共同体を分かち合わぬ者、
同じ場所に暮らしながら同じ目標を持たぬ者として共通するものは、
恐れと、お互いから遠ざかりたいという願望、
考え方の違いを武力で解決しようという衝動だけ。

地上での私たちの人生はあまりに短く
なすべき仕事はあまりに多いのです。
これ以上暴力を私たちの国ではびこらせないために
暴力は政策や決議では追放できません、
私たちが一瞬でも思い出すことが大切なのです、
共に暮らす人々は皆同胞であることを。
彼らも私たちも同じように短い人生を生き
与えられた命を私たちと同じように最後まで生き抜きたいと
願っているのです。
目的を持ち、幸せに満ち足りた達成感ある人生を送ろうと。

共通の運命を生きる絆は必ずや
共通の目的を持つ絆は必ずや
私たちに何かを教えてくれるはずです。
必ずや私たちは学ぶでしょう。
周りの人々を仲間として見るようになるはずです。
そして努力し始めるでしょう。
お互いへの敵意をなくし、
お互いの心の中で
再び同胞となるために。


  1968年4月、ロバート・F・ケネディのスピーチより

           映画『BOBBY』(字幕訳;松浦美奈)

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お盆休みの静けさ

2007-08-14 23:59:55 | はしやすめ
きのうの朝から感じているのですが、
お盆で皆さん帰省されたりしているせいでしょうか
とても町が静かです。

この時期、テレビで夏の高校野球をつけっ放しにする私。
ボールを打つ音と歓声がやけに響きわたるのです。
蝉の声がジージーと滲みわたるのです。

子どものころ田舎にいるときは、家族みんなで寺へ行って
お墓参りをしました。
確かにそのときも町は静かで、線香のにおいの中
何かを一所懸命考えて感じなきゃいけないと
神妙な顔して先祖を拝んだものです。

正月ともゴールデンウィークとも違う静けさ。
夏の強い光が殊更静かさを際だてるのでしょうか。

その静けさの中、考えたいことが・・・たくさんあります。



「日本サッカー狂会」発刊す

2007-08-13 12:00:03 | お知らせもの
私のサッカーの楽しみ方は、セクシーな選手がこれまた色っぽいプレーを
してくれるかどうか・・・です。
誤解も多々あると思いますが、私にとって“セクシー”という形容詞は
最上級のひとつであることだけ云っておきます。

「日本のサッカーは・・・」と話し始めると、何故だかブツクサ
あ~でもないこ~でもないと議論先行の感も否めませんが、
そんな目先の(笑)そんな忍耐力のない(笑)そんな度量の小さい(笑)
次元のことなんぞ吹っ飛ばしてくれるような
一冊の本が出版され、しかも編集に知人が関わったので
ここにご紹介します。

『日本サッカー狂会』(国書刊行会)本体1900円+税

本当にこの名の強者サッカー応援団があり
それが本のタイトルになっています。
日本のサッカーを60年代から熱烈サポートする
歴史あるサポーター集団、それが「日本サッカー狂会」なのです。
・・・いや実は私もこの本で初めてその存在を知りました。

再度申し上げますが、私はサッカーに全く疎くて
楽しみといったら選手のセクシーなプレーを見つけることですが、
この本に書かれている熱狂的日本サッカーサポーターの
45年に渡る情熱執念偏愛執着分析激励激論激情ぶりは
相当な迫力と説得力をもっています。
それすなわち歴史の厚み故なのです。
日本にも、ヨーロッパや南米に負けないくらいの
サッカー熱を肥やしに生きてゆく人たちが
こんなに昔からいたとは驚きです。

サッカー好きの若者たちはきっと
リアルタイムで日本の60年代70年代80年代サッカーを見てきた
“おっさん”たちを羨ましく思うでしょうし、
読み進めていくと、当然いつしか自分がリアルタイムで見てきた
あの試合この試合あの選手この選手の話に入っていくワケです。
そのときの悔しさや喜びが蘇ることでしょう。
知らなかった事実も分かるでしょう。

そう、この本の中では、お堅い規制などありゃしない、
サッカーぞっこんLOVEな人たちが素直に激しく
やりあってる(笑)んだと思います。

こんなふうにサッカーの話をしていると、目に見えない力で
人を呼ぶんですね。
さっき、ある仕事場で以前一緒だった人とバッタリ遭遇、
もう彼はスポーツのことなら何でも知ってて何でも見に行く
私の中では「こうゆう人が本当に履歴書に“趣味;スポーツ”
と書いていい人だ」というランクの人(笑)です。
サッカーに関しては、彼は横浜FCとともに泣き笑いの人生です。
「日本サッカー狂会」のことは知りませんでしたが、Jリーグが
再開され、相変わらず見に行ってるようでした。

その彼もそうですが、真のサポーターはやはり現地に行くんですね。
試合を見に行くことこそが最大の喜びなんですね。
これはどのスポーツファンもそうでしょう。
ライヴで応援してこそ、選手とその場を共有してこそ、です。

話が逸れました。
この「日本サッカー狂会」という集団がタダモノでないことは
多くのサッカージャーナリスト、評論家、ライターなどを
輩出していることからもわかります。
あなたが熱心な日本サッカーサポーターを自認するなら
この本と熱き抱擁を交わすやもしれません。






山田太一氏のはなし、再び

2007-08-12 09:50:50 | はしやすめ
先日、ここ【朗読もの】(7月14日付け)でも話題にした
山田太一氏のことばについて知人に話したら
「そりゃあもう、『男たちの旅路』だよ。
 あのドラマを見なきゃ。」
と、スグにでもTSUTAYAへ行けと云わんばかりに
勧められました(笑)。
不勉強な私はその有名なドラマを見ていませんが、
知人いわく、山田氏の云うことばのエッセンスが
ドラマにちりばめられている、と。

氏のドラマや芝居をすべて見ているわけではないので
いい加減なことはいえませんが、
例えば私の大好きだった『ふぞろいの林檎たち』でも
ふつうの家庭に育ち、冴えない自分を家族のせいにしたり
友情と恋を天秤にかけて悩んだり
エリートたちへの羨望と諦めを抱くなど
自分のいる社会に近しいところで藻掻く若者を描いていて
とても共感したことを覚えています。
山田太一氏の脚本は、決して私たちの頭越しに進められることなく
常にやさしくいろんな人間の生き方を見つめていてくれた・・・
そんな気がします。

どうやら『男たちの旅路』を見ないわけにはいかないようです。
いや、みたいです。
どんな人がそこで必死に生きているのかーーー。
こう気になるのが山田作品です。



Bailamos,salsa

2007-08-10 23:59:33 | はしやすめ
初めて知りました、サルサが日本人にも
ウケていることを!

六本木にある古いビルの奥に無愛想なお兄さんが座っていて
彼に1500円払って見せに入ると、ひぇ~~~~~っ!
サルサを踊る人はこんなにいたの!?と驚くほどの盛況ぶり。
確かに店は広くないけれど、踊る腕や体ががんがん当たるのも
ものともせず、みんな踊る踊る。
何に驚いたって、みんなそこそこうまいのです。
どう見てもこれはどこかで練習してきてここでお披露目している
としか思えません。
普段はどこに潜伏しているんだ、サルサっ子!
あまりの驚きに、大して呑めないくせして
CORONAを呑み干してしまいました。

フラメンコバーがあったら通うのに・・・

そう思ったことは云うまでもありません。
フラメンコを観ながら食事ができるところは多々あれど、
思い思いに曲に合わせてフラメンコを踊る
“フラメンコダンスホール”は私は知りません。
あります?あるんだったら教えて欲しいです。

フラメンコはソロや群舞が多いので
Ole!などの掛け声とともに
キメるところはみんなでキメるパターンが多いですから
思い思いに曲に合わせてフラメンコを・・・
ってのは難しいのでしょうか、やっぱり。
会場一体型なんですよね、フラメンコって。


暑い夏、ラテンのリズムをきくと
涼しくはならないけれど(笑)
からだが弾んできますよ!



“御礼”預かりました

2007-08-09 23:20:49 | 朗読あれこれ
『朗読ぐるーぷ・もある』のみなさんによる
漱石デー、如何だったでしょうか?
ご来場くださったみなさまに心から御礼申し上げます、と
『もある』のメンバーから言付かりました。

当日アンケートをお書きくださる時間のなかったみなさま、
今からでも遅くはありません。
塙野ひろ子さんのオフィシャルサイト
アクセスして、書き込みなんぞどうぞお気軽に。

夏目漱石『夢十夜』朗読公演、いよいよ明日!

2007-08-08 20:40:51 | 朗読あれこれ
夏目漱石の『夢十夜』に加えて
『漱石の思い出』『永日小品』を交えて
漱石の人物像を浮かび上がらせる・・・

こんな大胆な朗読公演が
「朗読ぐるーぷ・もある」のみなさんによって
開催されます。

一体どんな漱石ワールドが繰り広げられるのでしょうか。
あなたの目で耳でお確かめください。


[The Soseki 夢十夜]

日時;8月9日(木)昼の部15:00開演 夜の部19:00開演
                (開場はそれぞれ開演の30分前)

場所;東京建物八重洲ホール (03-3274-0120)
   (JR東京駅八重洲口より徒歩2分
    地下鉄銀座線・東西線の日本橋駅より徒歩5分)

入場料;2000円


朗読;塙野ひろ子 / 千葉小津江 / 塚本千代 / 藤村紀子

   伊藤惣一

ピアノ演奏;森下翔巧


お宝本!?

2007-08-07 21:50:00 | 朗読あれこれ
仕事場に、映画と本に滅法詳しいAさんという人がいます。
何をきいても答えるAさんに、いつも私は
「その知識と分析力でなんか商売できないかねぇ」
と悪知恵をふっかけるのですが、いつも彼は
「そうですねぇ」
などと云って、飄々とうまくかわしてしまうのです(^^;

Aさんがきょう私に
「こんなのがウチに送られてきました。見ます?」
と差し出したのは、
東京・神保町の古本屋さん『玉英堂』の
「こんなのありますよ」オススメ一覧本でした。
(こんな軽いタイトルでは勿論ありません
 きちんとタイトルがついてましたが忘れました)

見ていると、まるで博物館を覗くよう。
『春と修羅』初版、百万円、
など、お値段につい目がいくのも悲しいけどホント。

でももっと面白かったのは、その本についての
エピソードが書かれているものもあって、
『三四郎』の表紙と背表紙担当者が何度も手直しし
作り上げたのに、最終版をみて漱石は
やはりまた文句を云った・・・とか、
『伊豆の踊子』の中で、踊り子の版画を合計12版刷って仕上げた
すばらしいものがあるそうで、その版画家が
「自分は生涯これ以上のものはできないのでは」と云うほど
精魂込めたものらしい・・・とか、
ごめんなさい、その一覧本は借りるわけにはいかなかったので
うる覚えで書いていることをご了解ください、ただ
本の中味や作家による価値、プラス、
見た目の芸術性や希少価値に重きをおいた
その感じが新鮮だったのです。

こんなこと、古書巡りをされている方には何の驚きもないでしょうが
普段、文庫本を買うことが多い私には、
作家が本を出すときの“気概”(気合い?)たるものは
相当なものであるということを改めて思い知りました。
そしてその注がれた“愛と執念”を
時には知っていたいと感じました。

下世話な話で恐縮ですが、Aさんが云うには
海外のプレミア付きの本の値段は桁が違っていて
エドガー・アラン・ポーの本などは数億円するそうです。
たはっ。