旅が好き・そして日々の時間で気の付く事を。

旅では人々の生きた来た跡を訪ねてみたい。
時間が出来たので、今までにしなかった事に手を出してみようと思う。

連句の碑

2024-12-14 09:24:56 | お仲間たちと
 伊予は古より俳諧それに次ぐ連句の里、今回はお仲間と碑を巡りました。
石手寺 ご存じ四国八十八箇所霊場の第五十一番札所・河野家と縁が深く様々な伝承が伝わっています。
 境内近くにはビルマ戦線や硫黄島の慰霊碑がありました。


両新田神社
 松山市郊外の河中、日浦の生徒さんたちが明日のマラソン大会の準備をしていました。

河中は川施餓鬼で有名ですが今はどのようになっているのでしょうか?
由来は両新田神社から南北朝時代の抗争・星岡の戦いかな。




「ハニー句会」 2024年  九月例会

2024-09-07 19:46:57 | お仲間たちと


新井文子
鍾乳洞しばし住みたい残暑かな
秋暑しマイナスイオン浴びる滝
赤蜻蛉視力検査の保健室

玉乃井永
草の花スマホアプリに名前聞く
濁流の吠える台風沈下橋
糸瓜忌に坂雲の街ぶらぶらり

吉川正紀子
植木鉢さらった憎き台風奴
退院の窓積乱雲は元気雲
コスモスが好きかくれんぼすることも

門屋定
無花果や妻の気に入りジャム作り
雑草よ花が咲いても名は知らず
台風の事無し過ぎるかお城山

二神重則
赤とんぼ入日に末と煌めけり
暫くは法師ゼミ聞く風の道
島かすむ波間に蝉の声が降る

八木健
長き夜が明易となるYoutube
どこが違うか秋高し天高し
焼くのが惜しいさんまの流線形

長井知則
桔梗咲く実家の家紋と亡母(はは)が云ふ
夏休み終えてジジババ骨休み
老い夫婦会話少なく秋簾



「ハニー句会」 2024年  八月例会

2024-08-10 15:34:56 | お仲間たちと
暑い中の例会、今回はお休みが多く三人で開催。
一句一句検討(作者が居ないことをいい事に笑いながら)添削しました。
気に入って頂けると良いのですが。


吉川正紀子
焼き鳥の煙が誘惑夏のれん
炎天下夏大根の死んだ振り
風止んで風鈴どれも黙りこむ

長井知則
刀豆を振って踊ってチャンバラに
煙草の葉干して数えて束になり
蝉しぐれ影で指揮するボスが居る

門屋定
卓の上蟻を見ながら朝餉かな       
朝と昼ピアノ聞こえる夏休み
トマトにも名前あります桃太郎

新井文子
二人居の影ゆらゆらと青簾
暑気払い唐揚げ追加する幹事
サングラス写る息子は異邦人

二神重則
五月晴れ囀る鳥の能天気 
イライラと軒の風鈴フライング
シュレッダー憂き世の汗は音と消え

玉乃井永
蝉時雨気温二度上げ生き急ぐ
万座の湯浸る銀河に手を伸ばし
秋の蝶翅(はね)に旅券のマーキング

八木健
飾るにも花瓶がなくて大向日葵
からりとしてる落?の死に方は
香水の残り香エレベーター穢す




「ハニー句会」 2024年  七月例会

2024-07-06 17:12:22 | お仲間たちと
八木健
握る手に汗なのに手に汗握るとは
蚊帳吊つて仰向けに寝る一家族
レイコーは名前にあらずアイスコーヒー

新井文子
父の日や墓石に煙る缶ピース
夕虹や鍋吹きこぼれ夫が呼ぶ
青梅や頬張るアメは酸っぱ味

玉乃井永
鎖場を駆ける信徒や山開き
砂風呂の圧にミイラ化汗にじむ
砂日傘空き巣の如く波迫る

二神重則
軒の護符揺らすマジ風もう三月
夕空にそれかとぞ見る時鳥
ゆらゆらと小さき庭に夏来たり

長井知則
点滴の義母目細める梅雨晴れ間
ひ孫泣く義母の葬儀の梅雨寒し
初七日の祭壇に射す梅雨薄日

門屋定
木を蹴って何処に落ちるか天牛よ(カミキリ)
青紫蘇も野菜ジュースに色も良く
桑の実を知らない孫も歌で知る

吉川正紀子
梅雨の空降らせることに飽きもせず
田蛙は忍者のごとく現れる
口を開け金魚も欠伸することも





「ハニー句会」 2024年  六月例会

2024-06-12 19:50:52 | お仲間たちと

玉乃井永
顔見知り目深に被る夏帽子
紫陽花や手足踏ん張るモノレール*
夏木立光突き抜く摩天楼

門屋定
脚立揺れ枇杷の摘果と袋掛け
ひっやとし八十八夜の朝と夕
大判焼きと芳醇(ほうじゅん)な新茶かな

二神重則
目を閉じて遠い山路の藤訪ね
ジャズコンや春の雨夜にネオン揺れ
母の日や淡くモノクロ微笑んで

新井文子
さざ波が光と遊ぶ初夏の海
鎖樋(くさりとい)流れ楽しむ緑雨かな
母の日や漬け物石の良き重さ

長井知則
頭冴え夢も見ぬ間の短夜や
鉢植えのトマトは幾つ実のらすや
新玉のスライス攻めで病み払い

八木健
燕らに巣づくりの軒見当たらず
メタボ懲り懲り金魚の餌は控えめに
走り梅雨消して日記に暴れ梅雨

吉川正紀子
大夕立花壇の花に深情け
雨降りて歓喜の蝸牛のそり
水槽の金魚大きくなり過ぎて

愛媛新聞、
 例会が終わり添削をされた句もあります。










「ハニー句会」 2024年  五月例会

2024-05-11 22:50:46 | お仲間たちと


新井文子
青き穂を抜いて麦笛畦の道
夏に入る柔軟剤の香り変え
饅頭に誘われ茶屋へ遍路道

二神重則
鴨立ちて池は小さな波ばかり
東でも西の社もホーホケキョ
はずのない声聞く時ぞ春夕べ

門屋定
見上げれば立夏の空の気持ち良さ
此(こ)の家(うち)も三本立ての松の芯
花過ぎて別れを風に促(うなが)され

長井知則
母の日は肩叩き券倍増し
点滴の文字摺草や老いる義母
家族鯉夏霞の空たなびく

八木健
夏帽子鍔の広さにこそ秘密 鍔(つぱ)
薄暑てふ季語に暑さの厚み知る
発音もかたちも似てる枇杷と琵琶 

吉川正紀子
さざ波を立てて嬉しき水田かな
跳び跳ねる首に紫雲英の首飾り
草笛名人若葉じゃ音だせぬ



「ハニー句会」 2024年  四月例会

2024-04-13 14:06:11 | お仲間たちと


新井文子
亡き人の浮かんで消えてシクラメン
赴任して一人暮らしに春うらら
落椿浮かべて花の手水鉢

玉乃井永
四月馬鹿真顔崩れるネタばらし
進学の吾子より母の晴れ姿
磯遊び一発波の洗礼を

吉川正紀子
菜花梅雨泣いて喜ぶ石手ダム
囀ずりて夜明けを急かす小鳥たち
咲かねばとモジモジとする蕾たち

八木健
試着とは頭に載せること春帽子
ゴンドラの唄ぶらんこに腰かけて
散るさくらいずれ掃かれる花屑に

二神重則
春浅し日当たり探す交差点
春の苑あのと指さす連れ連れて
空を背に花びら集う水溜まり

門屋定
待ちました開花宣言に笑いあり
薔薇の芽や今スクスクと出番待ち
桜咲くお寺にお宮満開に

長井知則
妻入院代役熟し春うらら
催花雨や咲けば咲いたと再会す
春ですねパソコン将棋でまた待った



「ハニー句会」 2024年三月例会

2024-03-09 16:45:24 | お仲間たちと

吉川正紀子
広げたる枝に咲かせて梅の花
芽吹きして山々笑う支度すみ
横着の手が届かない蕗の薹

高尾田山人
春椎茸を擬人化で呼び春子さん
いつの日か別れる運命春炬燵
振るときのリズムはチャチャチャ種袋

門屋定
立春や一番搾りグィと呑み 
つる薔薇のてんてんてんの赤芽かな
菜種梅雨貯水が増えて有難う

新井文子
垣根越し甘き泣き声通い猫
空高く音符を描く小灰蝶(しじみちょう)
脳トレも三日続かず山笑ふ

二神重則
襟立てて土の匂いや春少し
蝋梅の香りの壁に足止め
黒雲の帯を留める栗の毬(いが)

長井知則
堀江小弥生の似合うおさげ髪
初雷や我家のルンバ俺の番
大谷ロスの年休は春の雪


玉乃井永
技術書の行間遠く目借時
花遍路人生最高の家出
一、二と孫と石段木の芽時



「ハニー句会」 2024年「初句会」二月例会

2024-02-03 15:00:59 | お仲間たちと

田高田山人
落第の報告倍率をつけ加へ
うまごやしあれどうしごやしなきはなぜ
今月は閏の月でお徳感

吉川正紀子
保護色は身を守る術蕗の薹(ふきのとう)
みいーつけたかくれんぼする藪椿
擬人化で描く落ち椿の嘆き

二神重則
池の端の菜花小さな春便り
西の陽に芒キラキラクリスタル 
なき人のまたねのままの寒さかな

玉乃井 永*
役立たず吾子に蹴られし羽蒲団
昼下がりどこでもドアの日向ぼこ
片栗の花とのけ反りイナバウア

門屋定
春近し椿神社も伊予路にも
句会出て批評は滑稽春隣り
水仙は風の当たらぬ高さかな

新井文子
旅立ちの鼓動を乗せて春来る
早春の光の中に影二つ
気合い入れ四温日和に洗車する

長井知則
春浅し土手の散歩のそぞ歩き
薄氷(うすらい)の下で金魚のひれ動く
想い出も巡り巡って冴返る







「ハニー句会」 2024年「初句会」一月例会

2024-01-06 14:49:21 | お仲間たちと
初句会を全員揃ってできました。めでたし。



高尾田山人
えいやあともろ手差し込み寒の水
掌で独楽を回せばこそばゆし
羽に届くか肩車された手が

新井文子
灯油売りメロディ聞きて冬菜煮る
戸が軋む滑り込む風冬の朝
年重ね姉妹仲良く椅子炬燵

吉川正紀子
初句会思いそれぞれ初句会
偽の門松正体はプラスチック
春めきしもの庭の木々その陰に

二神重則
冬の日の雀飛び来て影長し
初雪の掌(てのひら)避けて落ちにけり
小春日の塔が動くよ雲の端

長井知則
初雑煮数える餅も2個2個や
暖冬や蚊が飛ぶ闇の除夜の鐘
喜寿を過ぎ米寿を目指す初日の出

玉乃井永
足裏を道着の裾へ初稽古
雪の酸ケ湯(すがゆ)混浴の千人風呂
初日の出心身リセット深呼吸

門屋定
山門の石段高い初詣
一月の幹の冷たい百日紅
新年の目標達成の八十歳

2月10日の愛媛新聞。




「ハニー句会」 2023年十二月例会

2023-12-09 17:42:24 | お仲間たちと
「ハニー句会」の概要
 名前の由来 師匠の八木健さんと世話役の二神と会員の一同を合わせた「八木健二神会」でしたが一同が無いので「821の会」と考えましたが、しっくりこないので縦書きにしても良い「ハニー」にしました。
自分にも他人の句にも甘いところです。
 参加者は主に高齢男性、句会には珍しい構成です。

今月の句会の結果


玉乃井 永
冬ざれや廃線危機に揺れる町
縄跳びやお腹ダプンと波を打つ
冬の朝ため息白し宝くじ

二神重則
冬時雨三味は親子の離れ歌
暖かし仏に掛けた紅帽子
白波の迫る地の音冬の底

新井文子
足取りも軽く五千歩小春空
陽を集め今夜ぐっすり布団干す
ぐい呑みに二杯ばかりの夢寝酒

門屋定
竿垂れる重さじわじわ吊るし柿
生け花に実千両だけの物足りさ
真夜中に雨戸を叩く時雨かな

長井知則
昼飯は蕎麦湯で〆の満腹感
風邪ひくと亡母(はは)の味似せ玉子酒
寝たっきりの義母の動きは冬の蠅

吉川正紀子
忘年会芯から酔えぬ幹事役
湯けむりと風と遊ぶや冬の空
敗残の兵の如くに枯れ蓮田

高尾田山人
催眠術を誰がかけたか山眠る
白息を吐く邪魔となるマスクかな
火の番に寒さ知らずといふオトク





「ハニー句会」 2023年十月例会

2023-10-07 19:37:53 | お仲間たちと


新井文子
靴ひもを踏んでつまずく草の花
灯り消し影寄り添いて月見酒
ほつれかけ西陽射し込む秋簾

玉乃井永
ツーショットひとり自撮りに赤とんぼ
外気欲湖畔サウナに律(りち) の風
夜霧の高速凝視の二十キロ

二神重則
今年また母と弟秋の蝶
秋の日の翳りは刻の一休み
空蝉や此処に生きたと跡残す

長井知則
五合炊き新米香る湯気揺らぎ
街路樹の雀の学校秋の暮
孫破った繕い多し障子洗ふ

門屋定
二百十日二百二十日と荒れもせず  
農機具に子供を乗せて稲を刈り
道聞かれ付いて行きたや秋遍路

吉川正紀子
ショットバーボジョレヌーボーの赤を詠む
台風に袋叩きに遭い花壇
冷奴時代は忘れ湯豆腐に

八木
木犀は知らず金銀の差別感
ちゃっかりだズボンの裾の草の実は
泥つきの大根威張らせ道の駅



柄昼新聞に掲載されました。




「ハニー句会」 2023年九月例会

2023-09-02 19:47:29 | お仲間たちと


門屋定
無花果や花咲かずとも実りある
夏球児話題絶えない甲子園
二百十日漁師農夫の嫌な月

二神重則
片陰の家並み揺らめく漁師町
風あれば会うて別れて蓮の水
待ち時間蝉に合わせて足拍子

玉乃井永
戸隠の星と見紛う蕎麦の花*
残業のはだけし襟に秋団扇*
万歩計鎮守の森に秋の蝉

長井知則
行合の空を指さす二人連れ
蝉知らす季節の変わりつくつくと
二日月星を切り裂き茜染

八木健
わが庭に貧貧貧と鳴く蝉よ
澄む水をたちまち汚し泥の足
秋刀魚よりさんまの方が庶民的

新井文子
八月やルソンに眠る知らぬ伯父
涼新た耳をすまして聞く葉音
秋暑し止まることなき室外機

吉川正紀子
この味は去年と同じ土手南瓜
星流れ私は恋を失くしたの
鳴き終えて土に帰るか油蝉




「ハニー句会」 2023年八月例会

2023-08-05 20:22:40 | お仲間たちと
8月の連会を長井さんにお願いしました。

カッコウと鳴く鳥縞のシャツを着て    高尾田    
名古屋場所気合いだ気合の北勝富士 門屋
小次郎の真似してすすい夏燕 吉川
夏の野や足の迷いか覚束かな 二神
夏休み鞄で嘘寝通信簿 長井
血糖値今日も忘れて生ビール 新井
よさこいの怒涛のビート迫り来る 玉乃井

つくり滝なれど一途に落ちる水 高尾田
編み笠にうなじ際立つ阿波おどり 玉乃井
竹林葉波涼しき風を待つ 二神
義父母(ふぼ)介護手抜けず行けぬ墓参り長井
会話にも都会の匂い帰省の子 新井
雨上がり低空飛行の夏燕 門屋
鰻はやめて黒ニンニク夏土用 吉川

二ユース見て法螺貝の鳴る山開き 門屋
五月晴れ霊峰抑える大クレーン 二神
レトロ感あり海水浴という用語 高尾田
絵手紙に飾りし色や秋近し 長井
この汗は生きてる証拠滴れる 吉川
神木をがっちり掴む蝉の殻 新井
蚊の羽音対向車線のハイビーム 玉乃井



8月29日の愛媛新聞です。