そろそろ自分の産休プランをはっきりと伝えなければいけない時期になってきました。私が産休に入っている間に、誰か埋め合わせの人を雇うようなので、その人のためにも自分のプランをはっきりさせておきたいところ。
アメリカでは住んでいる州によって産休のシステムがだいぶ違ってきます。でも、カリフォルニア州の産休制度は全米で最も良いとされています。州の産休制度、と当たり前のように書いているけれど、そんな制度を持っている州のほうがめずらしいようで(カリフォルニア州、ニューヨーク州、ニュージャージー州、ロードアイランド州、ハワイ州のみ)、カリフォルニア州は産休制度を州法として定めている数少ないアメリカの州の中で最も恵まれた制度を持っているといったほうが正しいかな。

産休といっても、休んでいる間に手当がつくかつかないか(つまり無給か有給か)の違いがありますが、アメリカの連邦法で定められている産休制度は無給のものです。そこでカリフォルニア州に住んでいて良かったと思うのは、カリフォルニアでは有給の産休が州法によって存在すること。私は無給の産休をとりたくないので、まずはカリフォルニア州において決められている有給の産休の権利について自分の覚え書きとして(そして情報共有のためにも)メモしておきます。
カリフォルニア州のPaid Maternity Leave(有給のマタニティリーブ)は2種類あって、この2つはつなげて使うことができます。順を追って説明すると:
最初に適用されるのが (1)State Disability Insurance (SDI)、
次に適用されるのが (2)Paid Family Leave (PFL).
※くどいようだけれどこれは個々の会社の保険ではなく、州の保険なので、派遣社員やフリーランス、自営業、失業中の人も、条件をクリアしていればベネフィットを受け取ることができます。というのも、自分の給与明細を見ると、CA SUI/SDI taxとして毎回もらうお給料から勝手にひかれてるんですね(SUIは State Unemployment Insurance、SDIは State Disability Insurance の略)。だから、もともとは自分のお金ということなので、使わない手はないってこと。
では、それぞれの内容と期間を見てみましょう。
(1) State Disability Insurance (SDI)
内容:出産により、就業が困難とみなされた場合に支給される手当(これは病気やケガにも該当しますがここでは出産にしぼって書いてます)。
期間:出産予定日の4週間前から、産後6週間まで(帝王切開の場合は産後8週間)。
ただ、予定日の前の4週間をとらないといって、その4週を産後にまわすことはできません。産後はあくまで6週間まで。
手当:自分の給料の約55%が支給されます。
ただ、最初の7日間は Waiting Period とみなされ、お金は支払われない。その間は自分の Sick Day や Vacation Day(病欠や休暇)で埋め合わせる。55% の支給が始まるのは、8日目から。
さらに詳しくはこちら→State Disability Insurance (SDI)
(2) Paid Family Leave (PFL)
内容:新生児の世話をするために職場を離れなければいけない場合に支給される手当(新生児に限らず、家族の重大な病気の看病などにも適用されるがここでは新生児にしぼって書いています)。
期間:先述の (1)SDI を取った場合は、Waiting Period はなしで SDI の後すぐに適用となる。最長6週間まで。この6週間は分散させてとることができる(続けて一気にとらなくてもよい)。
手当:上記と同様、自分の給料の約55%が支給されます。
さらに詳しくはこちら→ Paid Family Leave (PFL)
2つの順番と出産のタイミングを図にするとこんな感じ:

私は、産前の4週間はとらないつもりでいます。有給のマタニティリーブが保証されているとは言え、手当は 55% なので、こちらではたいがいの女性は出産予定日のぎりぎりまでわりと普通に働いています。そうすると、私にとっての産休は出産してからの6週間を SDI が、その後の6週間を PFL が保証してくれるので、合計 12週間ということになる。
12週間て、、、生後たったの3ヶ月にしかならないよ??
赤ちゃん、首も座ってないんじゃないかな??3ヶ月って少ない!!というのが最初の感想だけど、アメリカ全土でみると、マタニティリーブで仕事を休む日数の平均は 10週間なんだそう。ひえー。でも、それは最初に書いたように、アメリカの国の制度としてのマタニティリーブは無給なので、みなさんそうそう休んでられずに出てくるのだと思われます。カリフォルニア州の平均はどれくらいなんだろう、私のまわりをみてるとやっぱり3ヶ月で職場に復帰する人が多いです(あと在宅で仕事できようなうちのミュージアムの研究者は "work from home" といって仕事復帰してるんだけど職場には来ない、というのをやってます。私の仕事は在宅では無理だけど。)
上記は州が保証するもので、多くの会社はそれにプラスして、独自のプランを用意しています。例えば、州からの 55% の手当が出ている間、会社がそれにさらにプラスして 給料の 100% をカバーするというところもあります。私の職場(NPOのサイエンスミュージアム)は「55% 以上もらいたかったら自分の Sick Day(病欠)を使って上乗せしてくださいね」というのがポリシーです。確かに Sick Day は今まで使ってないからたくさんたまってるんだけどー。。シリコンバレーの Tech系の会社だとプランがとても良いと聞きます。
それ以上に休みたい人は、連邦法Family Medical Leave Act(FMLA) またはそれと同等の California Family Rights Acts (CFRA) による「無給」の産休制度を使って無給で休むという選択肢があります。ここからちょっと複雑になってくるので、また別の機会に書きます。
ちなみにオバマ大統領も最近このアメリカのマタニティリーブの制度の整ってなさを憂いて、
"The United States is the only developed country in the world without paid maternity leave."
(アメリカ合衆国は先進国の中で有給の産休制度を持っていない唯一の国。)
と言ったほど。国としてはまだまだ制度が発展途上なのね。。私は、アメリカは働く女性にとって育児環境は日本よりも良いと思ってたけど、違うのね。日本のほうがアメリカより恵まれてる!それなのに、どうして日本のほうが出生率も低く、子育てしながら働く女性の割合も日本のほうが少ないのだろうね。
こちらは生後3ヶ月で職場に復帰するとなると、、、
赤ちゃんをどうしよう!?っていうのが最近のもっぱらの悩みです。
アメリカでは住んでいる州によって産休のシステムがだいぶ違ってきます。でも、カリフォルニア州の産休制度は全米で最も良いとされています。州の産休制度、と当たり前のように書いているけれど、そんな制度を持っている州のほうがめずらしいようで(カリフォルニア州、ニューヨーク州、ニュージャージー州、ロードアイランド州、ハワイ州のみ)、カリフォルニア州は産休制度を州法として定めている数少ないアメリカの州の中で最も恵まれた制度を持っているといったほうが正しいかな。

産休といっても、休んでいる間に手当がつくかつかないか(つまり無給か有給か)の違いがありますが、アメリカの連邦法で定められている産休制度は無給のものです。そこでカリフォルニア州に住んでいて良かったと思うのは、カリフォルニアでは有給の産休が州法によって存在すること。私は無給の産休をとりたくないので、まずはカリフォルニア州において決められている有給の産休の権利について自分の覚え書きとして(そして情報共有のためにも)メモしておきます。
カリフォルニア州のPaid Maternity Leave(有給のマタニティリーブ)は2種類あって、この2つはつなげて使うことができます。順を追って説明すると:
最初に適用されるのが (1)State Disability Insurance (SDI)、
次に適用されるのが (2)Paid Family Leave (PFL).
※くどいようだけれどこれは個々の会社の保険ではなく、州の保険なので、派遣社員やフリーランス、自営業、失業中の人も、条件をクリアしていればベネフィットを受け取ることができます。というのも、自分の給与明細を見ると、CA SUI/SDI taxとして毎回もらうお給料から勝手にひかれてるんですね(SUIは State Unemployment Insurance、SDIは State Disability Insurance の略)。だから、もともとは自分のお金ということなので、使わない手はないってこと。
では、それぞれの内容と期間を見てみましょう。
(1) State Disability Insurance (SDI)
内容:出産により、就業が困難とみなされた場合に支給される手当(これは病気やケガにも該当しますがここでは出産にしぼって書いてます)。
期間:出産予定日の4週間前から、産後6週間まで(帝王切開の場合は産後8週間)。
ただ、予定日の前の4週間をとらないといって、その4週を産後にまわすことはできません。産後はあくまで6週間まで。
手当:自分の給料の約55%が支給されます。
ただ、最初の7日間は Waiting Period とみなされ、お金は支払われない。その間は自分の Sick Day や Vacation Day(病欠や休暇)で埋め合わせる。55% の支給が始まるのは、8日目から。
さらに詳しくはこちら→State Disability Insurance (SDI)
(2) Paid Family Leave (PFL)
内容:新生児の世話をするために職場を離れなければいけない場合に支給される手当(新生児に限らず、家族の重大な病気の看病などにも適用されるがここでは新生児にしぼって書いています)。
期間:先述の (1)SDI を取った場合は、Waiting Period はなしで SDI の後すぐに適用となる。最長6週間まで。この6週間は分散させてとることができる(続けて一気にとらなくてもよい)。
手当:上記と同様、自分の給料の約55%が支給されます。
さらに詳しくはこちら→ Paid Family Leave (PFL)
2つの順番と出産のタイミングを図にするとこんな感じ:

私は、産前の4週間はとらないつもりでいます。有給のマタニティリーブが保証されているとは言え、手当は 55% なので、こちらではたいがいの女性は出産予定日のぎりぎりまでわりと普通に働いています。そうすると、私にとっての産休は出産してからの6週間を SDI が、その後の6週間を PFL が保証してくれるので、合計 12週間ということになる。
12週間て、、、生後たったの3ヶ月にしかならないよ??
赤ちゃん、首も座ってないんじゃないかな??3ヶ月って少ない!!というのが最初の感想だけど、アメリカ全土でみると、マタニティリーブで仕事を休む日数の平均は 10週間なんだそう。ひえー。でも、それは最初に書いたように、アメリカの国の制度としてのマタニティリーブは無給なので、みなさんそうそう休んでられずに出てくるのだと思われます。カリフォルニア州の平均はどれくらいなんだろう、私のまわりをみてるとやっぱり3ヶ月で職場に復帰する人が多いです(あと在宅で仕事できようなうちのミュージアムの研究者は "work from home" といって仕事復帰してるんだけど職場には来ない、というのをやってます。私の仕事は在宅では無理だけど。)
上記は州が保証するもので、多くの会社はそれにプラスして、独自のプランを用意しています。例えば、州からの 55% の手当が出ている間、会社がそれにさらにプラスして 給料の 100% をカバーするというところもあります。私の職場(NPOのサイエンスミュージアム)は「55% 以上もらいたかったら自分の Sick Day(病欠)を使って上乗せしてくださいね」というのがポリシーです。確かに Sick Day は今まで使ってないからたくさんたまってるんだけどー。。シリコンバレーの Tech系の会社だとプランがとても良いと聞きます。
それ以上に休みたい人は、連邦法Family Medical Leave Act(FMLA) またはそれと同等の California Family Rights Acts (CFRA) による「無給」の産休制度を使って無給で休むという選択肢があります。ここからちょっと複雑になってくるので、また別の機会に書きます。
ちなみにオバマ大統領も最近このアメリカのマタニティリーブの制度の整ってなさを憂いて、
"The United States is the only developed country in the world without paid maternity leave."
(アメリカ合衆国は先進国の中で有給の産休制度を持っていない唯一の国。)
と言ったほど。国としてはまだまだ制度が発展途上なのね。。私は、アメリカは働く女性にとって育児環境は日本よりも良いと思ってたけど、違うのね。日本のほうがアメリカより恵まれてる!それなのに、どうして日本のほうが出生率も低く、子育てしながら働く女性の割合も日本のほうが少ないのだろうね。
こちらは生後3ヶ月で職場に復帰するとなると、、、
赤ちゃんをどうしよう!?っていうのが最近のもっぱらの悩みです。
が含まれるのかによるものなのかも関係あるんでしょうか?ご存知でしたら教えて頂ければと思います!!
http://www.edd.ca.gov/disability/FAQ_Integration_Coordination.htm
あとはEDDに聞いてみてください、電話がつながらないことで有名ですが、オンラインでも質問できます。
臨月ですか。それはドキドキ楽しみですね!
EDDのサイトで、オンラインでSDIを申請しました。昨日かかりつけの産科医師に、CertificateをEDDに送ってもらうのをお願いしました。
49日以内に申請が終了しなくてはいけないみたいなので、うまく進むといいのですが、アメリカなので期待と不安半々笑