忘れないうちにロスでの展示会での仕事について記しておこうと思う。
今回の仕事は私の友人のユミさんからの依頼で水中カメラのハウジング(ケース)を出展するために日本からいらっしゃった方をサポート。サポートの内容は通訳、、、といっても、実際、展示会のようなビジターの入れ替わりが早い場では、日本語をはさんでいる時間はなかったのだけれど。結局、事前に製品仕様について知識を仕入れ、私とユミさんが表立ってセールストークをすることに。
製品仕様の説明に関しては、まずはこのプロダクトの強みを伝える。普通はプラスティック素材でカンタンなつくりが多い水中カメラのケースだけど、ユミさんの友人がはじめたこちらの会社の製品は耐食性アルミ素材で1つのブロックからの削り出し。ホレボレするほど美しかった!開閉口に2つもオーリング(ゴムパッキン)がついていて(しかも水平方向と垂直方向でかみあうようになっている)ダブルで水の浸入をブロック、11色のカラーがとにかく素敵。水深何メートルまで耐えうるとか、何気圧まで大丈夫かとか。日常会話と違って、テクニカルな英語は話すことが決まっていてストレートで気持ちがいい。
英語では水中カメラケースはUnderwater housingと言う。ハウジングって、「住居」という意味のほかに、「覆い」という意味がある。見た目もそうだけど、プロダクトとして優れているので、私たちのブース前を通り過ぎる人々が、
Beautiful! Sweet! Neat!
Wonderful! Wow! Such a product!
Impressive! Cool! Very nice!
と、みな一様に感動を表していました。手に取ってさわってみるともっと感動します。私も、水中ダイビングはしないけれど、雨や砂、泥などから守るために陸上で使いたいと思ったくらい。
しかし、どのカメラメーカーの機種がフィットするのかという話になると、かなり突っ込んだ説明をしなければならず、これが初日に仕事の打ち合わせをした際に私がヒヤっとした原因です。このケースにぴったりはまるのは一般人にはややなじみがないのだけど、写真を愛する人からは絶大な支持を受けている優良機種。でもマーケットが少ないので人々の質問が「なぜもっと人気の機種ではなくて、その機種なんだ?」とくる。そこで、デジタルカメラが持っているセンサーの性能の違いを説明しつつ、私たちが一押ししているカメラがどれだけ優れているかを力説するという展開に。
ここは大変です。
日本語でその知識を理解していなければ、英語で自信を持って説明するのは至難の業。デジタルカメラのしくみ、イメージセンサーのしくみ、ピクセルごとの色演算のしかた、偽色発生のしくみ等をレクチャーを受け、それでも不安だったのでホテルに帰ってからもリサーチをしなければなりませんでした。まずは日本語で理解。それから英語ページを探し当て、専門用語や言い回しを覚えて、、、と。教育業界の英語ならまだしも、カメラ業界の英語にはなじみがなかった私。今回はとても勉強になりました。
そうそう、余談だけれどアルミニウムというカタカナ、くせものだった。「アルミニウム」というカタカナがあるせいで、ついついそういうふうに言ってしまいがち。でも正しくは、アルミヌム。それもかなりこもった音。アクセントも大事で「ル」を強める。
「これ、アルミから削り出しなんですよ」
と説明する時に、
It's machined from solid aluminum.
アルミのブロックはsolid aluminumとか、1 block of aluminumとか。削りだしというのも、 machined from、chopped out from、cut out from、milled from、など色々な言い方があった。一眼レフはSLR、コンパクトデジカメはPoint-shoot、ピンぼけはblurry、倍率、広角、魚眼レンズ、、、ほんと、これのおかげでカメラまわりのボキャブラリーが増えました。
6日間の仕事は展示会での商品説明だけにとどまらず、日本から送った荷物が税関で止まっている!というハプニングが発生し(結局6日間のあいだに届かなかったので一部展示できなかった)、Fedexにオニのように問い合わせ電話を毎日。。クレームをつけたり、送料の交渉をしたり。先週の1週間でいったい何人のFedexスタッフと話したか。その他にも予約していたはずのホテルで予約がとおってなかったり。アムトラックが運行キャンセルとなったり。届かなかった荷物に入っていたプロジェクターを急遽BestBuyに買いに走ったり。思い返してみるとけっこうな珍道中です。そのすべてのインターフェイスになることは大変だったけれど、もちろんその分だけ学んだと思う。
自分のペースではなく、誰かの手足となりスピーカーとなり過ごしたロサンゼルス&アナハイムでの6日間。誰かの通訳をするっていうのは、自分で勝手に英語を話すのと違って、同行している人が次に何を話すかわからないところにドキドキがありました。自分1人だったら自信のない単語は当然避けて通るけれど、誰かの言っていること・欲していることを代わりに伝えなければならない場合はそうじゃない(「網膜」と言われてとっさに出てこなかったり)。でも要はコミュニケーションだから、文字どおりに訳す必要もなく、言い換えたりくずしたり、それで言わんとしていることが伝わっていると嬉しかったり。私にとってはほんとうに新しい経験で、朝から晩まで気の抜けない6日間だったけれど、学びも大きかったです。
この機会にほんとうに感謝。
今回の仕事は私の友人のユミさんからの依頼で水中カメラのハウジング(ケース)を出展するために日本からいらっしゃった方をサポート。サポートの内容は通訳、、、といっても、実際、展示会のようなビジターの入れ替わりが早い場では、日本語をはさんでいる時間はなかったのだけれど。結局、事前に製品仕様について知識を仕入れ、私とユミさんが表立ってセールストークをすることに。
製品仕様の説明に関しては、まずはこのプロダクトの強みを伝える。普通はプラスティック素材でカンタンなつくりが多い水中カメラのケースだけど、ユミさんの友人がはじめたこちらの会社の製品は耐食性アルミ素材で1つのブロックからの削り出し。ホレボレするほど美しかった!開閉口に2つもオーリング(ゴムパッキン)がついていて(しかも水平方向と垂直方向でかみあうようになっている)ダブルで水の浸入をブロック、11色のカラーがとにかく素敵。水深何メートルまで耐えうるとか、何気圧まで大丈夫かとか。日常会話と違って、テクニカルな英語は話すことが決まっていてストレートで気持ちがいい。
英語では水中カメラケースはUnderwater housingと言う。ハウジングって、「住居」という意味のほかに、「覆い」という意味がある。見た目もそうだけど、プロダクトとして優れているので、私たちのブース前を通り過ぎる人々が、
Beautiful! Sweet! Neat!
Wonderful! Wow! Such a product!
Impressive! Cool! Very nice!
と、みな一様に感動を表していました。手に取ってさわってみるともっと感動します。私も、水中ダイビングはしないけれど、雨や砂、泥などから守るために陸上で使いたいと思ったくらい。
しかし、どのカメラメーカーの機種がフィットするのかという話になると、かなり突っ込んだ説明をしなければならず、これが初日に仕事の打ち合わせをした際に私がヒヤっとした原因です。このケースにぴったりはまるのは一般人にはややなじみがないのだけど、写真を愛する人からは絶大な支持を受けている優良機種。でもマーケットが少ないので人々の質問が「なぜもっと人気の機種ではなくて、その機種なんだ?」とくる。そこで、デジタルカメラが持っているセンサーの性能の違いを説明しつつ、私たちが一押ししているカメラがどれだけ優れているかを力説するという展開に。
ここは大変です。
日本語でその知識を理解していなければ、英語で自信を持って説明するのは至難の業。デジタルカメラのしくみ、イメージセンサーのしくみ、ピクセルごとの色演算のしかた、偽色発生のしくみ等をレクチャーを受け、それでも不安だったのでホテルに帰ってからもリサーチをしなければなりませんでした。まずは日本語で理解。それから英語ページを探し当て、専門用語や言い回しを覚えて、、、と。教育業界の英語ならまだしも、カメラ業界の英語にはなじみがなかった私。今回はとても勉強になりました。
そうそう、余談だけれどアルミニウムというカタカナ、くせものだった。「アルミニウム」というカタカナがあるせいで、ついついそういうふうに言ってしまいがち。でも正しくは、アルミヌム。それもかなりこもった音。アクセントも大事で「ル」を強める。
「これ、アルミから削り出しなんですよ」
と説明する時に、
It's machined from solid aluminum.
アルミのブロックはsolid aluminumとか、1 block of aluminumとか。削りだしというのも、 machined from、chopped out from、cut out from、milled from、など色々な言い方があった。一眼レフはSLR、コンパクトデジカメはPoint-shoot、ピンぼけはblurry、倍率、広角、魚眼レンズ、、、ほんと、これのおかげでカメラまわりのボキャブラリーが増えました。
6日間の仕事は展示会での商品説明だけにとどまらず、日本から送った荷物が税関で止まっている!というハプニングが発生し(結局6日間のあいだに届かなかったので一部展示できなかった)、Fedexにオニのように問い合わせ電話を毎日。。クレームをつけたり、送料の交渉をしたり。先週の1週間でいったい何人のFedexスタッフと話したか。その他にも予約していたはずのホテルで予約がとおってなかったり。アムトラックが運行キャンセルとなったり。届かなかった荷物に入っていたプロジェクターを急遽BestBuyに買いに走ったり。思い返してみるとけっこうな珍道中です。そのすべてのインターフェイスになることは大変だったけれど、もちろんその分だけ学んだと思う。
自分のペースではなく、誰かの手足となりスピーカーとなり過ごしたロサンゼルス&アナハイムでの6日間。誰かの通訳をするっていうのは、自分で勝手に英語を話すのと違って、同行している人が次に何を話すかわからないところにドキドキがありました。自分1人だったら自信のない単語は当然避けて通るけれど、誰かの言っていること・欲していることを代わりに伝えなければならない場合はそうじゃない(「網膜」と言われてとっさに出てこなかったり)。でも要はコミュニケーションだから、文字どおりに訳す必要もなく、言い換えたりくずしたり、それで言わんとしていることが伝わっていると嬉しかったり。私にとってはほんとうに新しい経験で、朝から晩まで気の抜けない6日間だったけれど、学びも大きかったです。
この機会にほんとうに感謝。