スタディグループも無事に終わりました!
うつくしいなぁ、、、ぬか漬けです。サンフランシスコの Japan Town にある日系のスーパーマーケット Nijiya でぬか漬けの素を買い、ひさしぶりにぬか漬けをしてみました。あぁ、アメリカでぬか漬けがこんなに簡単にできるなんて。
今回、発酵食品についていろいろと調べ、私の食品を見る目がガラリと変わりました。何より、「生きている」食べ物を口にするということ。つまり、生きている微生物がそのまま体内に入り、私の手の届かないところで立派に仕事をしてくれる、そのことを改めて「すごいことだなぁ」と思ったのです。
1週間前の私は、、、
イースト菌が何であるかも、知らなかったよ?
乳酸菌がどこにいるのかも、分かってなかったよ?
「発酵する」ということのしくみも、ぜんぜん考えたことがなかったよ!
それに、チョコレートが発酵食品だなんて、、、まったく思っても見なかった!
でも、今は違います。
納豆=ぬか漬け=チョコレート=お酢=ザワークラウト=パン、などの発酵食品の基本的な「共通項」を理解しました。
発酵とは、イースト菌や乳酸菌などの微生物が糖分やタンパク質などを分解し、酸や二酸化炭素、アルコールをつくりだす過程のこと。わかりやすくいうと、微生物(イーストや乳酸菌)が甘いものを食べ、その代わりに酸っぱいものを放出するんですよ~、、、みたいな、笑。だから、微生物と糖分が必須条件なのね。
そう、この子たちが糖分を食べて酸をつくりだしてくれるのです。
Life Sciences Lab の顕微鏡で見たイースト菌。となりは乳酸菌。
私は、例えばザワークラウトやぬか漬けをつくるときに、どこにこういう微生物がいるのか考えたことがありませんでした。でも微生物(乳酸菌)はふつうに野菜の表面に住んでいたのね。だから、ザワークラウトの原材料はキャベツと塩だけ。ぬか漬けも同じ原理で、必要なのは野菜と塩分(つまり米ぬか)。なぜ塩かというと、塩分が野菜の中にある糖分を外に引き出し、微生物と糖分を出会わせるためです。あの酸味は微生物がちゃんと仕事をしてくれたおかげ。
それに、サンフランシスコ発祥の Sourdough(サワードウ、地元名産の酸っぱいパンです)は、空気中にふつうにいるイースト菌をつかってつくられているということも知らなかった。天然酵母は英語で wild yeast(野生のイースト)といい、イースト菌は手の中、台所、空気中にたくさんいる。だから極端な話、塩、水、小麦粉と、人の手、そして時間。それだけでサワードウができる。
スタディグループの当日は発酵食品をできるだけたくさん用意しテーブルの上に並べ、参加してくれた人達に味見をしてもらった上でこれはイースト菌?乳酸菌?というグループ分けをしてもらうなどのクイズもしました。
用意したのは、パン、ビール、ワイン、チーズ、ヨーグルト、みそ、ぬか漬け、納豆、キムチ、チョコレート、Kombcha、ザワークラウト、醤油。そして、プレゼンテーションのスライドは prezi でつくりました。(今まではプレゼンというと Keynote(Powerpointのようなもの) でつくってばかりでしたが、フロアスタッフのグループでプレゼンテーションというとだいたい
prezi か、最近だと iPad上でスケッチブックのようにプレゼンできる
paper が人気。)
こちらの人は「植物性乳酸菌」と「動物性乳酸菌」という区別がまったくないですね。ヨーグルトやチーズの乳酸菌もぬか漬けの乳酸菌もぜんぶ一緒の乳酸菌だと思っている。植物性乳酸菌とは、ぬか漬け、みそ、ザワークラウトなど、植物や野菜にいる乳酸菌を利用して生成された乳酸で、とっても強い。生きて腸まで届くのです。、、、なんていうと、こちらの人は、あぁ、probiotics(プロバイオディクス)ね、それならヨーグルトにもいると言うのですが、うーん、なんだか私的には野菜にいてブドウ糖やショ糖、果糖などを分解して育つ乳酸菌と、乳製品にいて乳糖だけ食べて育った乳酸菌は違う気がするんだけどなぁ。
でも風邪をひいた時は抗生物質(antibiotics)を飲み、腸内にいるウィルスやバクテリアを殺そうとしますよね(いいのか悪いのかは賛否両論だけど)。そして殺してしまった善玉菌や微生物を補う目的で、ヨーグルトを食べる、というのはよく知られているしなぁ。
うーーーむ、発酵食品そして微生物。奥は深し。
とりあえず、ぬか漬けは好評でした。納豆は匂いがダメだけど味はいいねという人がたくさん。健康志向な人が多いので、納豆のことを知っている人もいました。私は今回の勉強をもとに、とりあえずぬか漬けと納豆をきちんと食べ続けよう!と思いました。今回、日本の友達に教えてもらった塩麹のことも、もっと調べてみたいと思ってます。
探求はまだまだ続く。