10-3
遅い朝飯を食いながら、俺達は今後の計画を練っていた。とりあえず誰か一人は生け捕らないと話にならないので、誰をどうするか、今までの計画どおりにいくのか。
相手の動向に探りを入れる為にも、佐々木に平井に電話するように言った。とりあえず今東京にいるんで、どうしたらいいか指示を仰ぐよう聞けと言った。
佐々木は携帯電話の発信ボタンを押した。10秒程鳴らしたが平井は電話に出ない。佐々木が電話を切るとすぐ佐々木の携帯電話が鳴った。
「はい、佐々木です。平井さん、私今東京におってですね、昨日話したように金が無いけですね、どうにかして貰いたいんですけど。あれやったら、中村さんの事務所に行って金まわして貰おうかと思ってるんですが。」
「ちょっと待て、佐々木。俺も明日には東京に行けるから、1日だけ辛抱しとけよ。中村さんも、いきなりお前が行っても急には金用意出来ないかもいれないからな。」
「この前松崎達からかすった金が事務所にあるんじゃないですか?」
「バカ!あの人が一箇所に金を置いてる訳無いだろ!明日の夜、忘年会があるから、確実に俺も東京に行くから、我慢して待ってろよ。その時に金まわしてやるから。佐々木も忘年会は顔出せるだろ?いろいろ紹介してやるから。」
「分かりました。でも、本当に金無いですから、頼みますよ。」
「分かった分かった、明日着いたら電話する。」
佐々木が口を開くより早く、会話を聞いていた俺は、会話の内容をみんなに話した。松は暫く黙り込み、煙草に火を点けた。そしてゆっくりと煙を吐き出した。
「こりゃー、忘年会が終わるまで、中村を攫わないほうがいいな。忘年会に中村が行かないと、俺達が動きよるのが相手に知られるかもしれんからな。どうせやるなら、中村の上まで生け捕らんと金は戻ってこんやろうからな。佐々木!中村やら平井の上にも誰かおるんやろうが?」
「はい、松崎さん。私は会った事はありませんが、確かにいるはずです。見せ金とかがいるときなんかは、中村がどっかに電話して、金とか書類とかの段取りをして貰っていたみたいですから。」
「ほんで、中村のヤツはいくらぐらい持ってるんか?」
「すぐに動かせる金は2000万前後だと思いますけど…。」
松は吸い終わった煙草を乱暴に灰皿に突っ込み、独り言のように言った。
「もう一日遊ばないけんなー。」
遅い朝飯を食いながら、俺達は今後の計画を練っていた。とりあえず誰か一人は生け捕らないと話にならないので、誰をどうするか、今までの計画どおりにいくのか。
相手の動向に探りを入れる為にも、佐々木に平井に電話するように言った。とりあえず今東京にいるんで、どうしたらいいか指示を仰ぐよう聞けと言った。
佐々木は携帯電話の発信ボタンを押した。10秒程鳴らしたが平井は電話に出ない。佐々木が電話を切るとすぐ佐々木の携帯電話が鳴った。
「はい、佐々木です。平井さん、私今東京におってですね、昨日話したように金が無いけですね、どうにかして貰いたいんですけど。あれやったら、中村さんの事務所に行って金まわして貰おうかと思ってるんですが。」
「ちょっと待て、佐々木。俺も明日には東京に行けるから、1日だけ辛抱しとけよ。中村さんも、いきなりお前が行っても急には金用意出来ないかもいれないからな。」
「この前松崎達からかすった金が事務所にあるんじゃないですか?」
「バカ!あの人が一箇所に金を置いてる訳無いだろ!明日の夜、忘年会があるから、確実に俺も東京に行くから、我慢して待ってろよ。その時に金まわしてやるから。佐々木も忘年会は顔出せるだろ?いろいろ紹介してやるから。」
「分かりました。でも、本当に金無いですから、頼みますよ。」
「分かった分かった、明日着いたら電話する。」
佐々木が口を開くより早く、会話を聞いていた俺は、会話の内容をみんなに話した。松は暫く黙り込み、煙草に火を点けた。そしてゆっくりと煙を吐き出した。
「こりゃー、忘年会が終わるまで、中村を攫わないほうがいいな。忘年会に中村が行かないと、俺達が動きよるのが相手に知られるかもしれんからな。どうせやるなら、中村の上まで生け捕らんと金は戻ってこんやろうからな。佐々木!中村やら平井の上にも誰かおるんやろうが?」
「はい、松崎さん。私は会った事はありませんが、確かにいるはずです。見せ金とかがいるときなんかは、中村がどっかに電話して、金とか書類とかの段取りをして貰っていたみたいですから。」
「ほんで、中村のヤツはいくらぐらい持ってるんか?」
「すぐに動かせる金は2000万前後だと思いますけど…。」
松は吸い終わった煙草を乱暴に灰皿に突っ込み、独り言のように言った。
「もう一日遊ばないけんなー。」