ポール・オースター著、柴田元幸訳。
これまで読んで来たポール・オースターの作品の中で、一番気に入った。
読後、調べてみたところ、
リヴァイアサンは、旧約聖書に出てくる海の怪物であるほか、
キリスト教の七つの大罪のうち、嫉妬に対応している悪魔。
なぜ、書名を『リヴァイアサン』にしたのだろう。
話は少し飛ぶけれども、
仏教関連の本を読むと、いつも私がいちばん乗り越えたいものは
「嫉妬」という感情だなあ、と思う。
あまりにも大きな劣等感と、根深い自己嫌悪。
そして、ふとしたときに襲ってくる自己顕示欲。
仏教で言う「執着」は、理解するのが少し難しいけれども、
「嫉妬」という言葉であれば、「うん」と、うなづける。
そう。私がいつも相対してるのは、様々なお面をつけて
巧妙に私を操ろうとする嫉妬の感情。
いや、この本の場合は違うか。
海の怪物のほう。時代や社会や、自分がつくりだした幻影に翻弄される人生。
まるで大海原の小舟のような存在。
ある作家が、才能豊かで魅力的なもう一人の作家に会った。
そして始まるストーリー。
人の内面を描きつつも、これまでよりも少し広い視野で繰り広げられるストーリーだと思った。
自分の内側に落ち込んでいくというよりも、他者との関わりにおいて、自分を問い直す作業。
とても面白かった。
これまで読んで来たポール・オースターの作品の中で、一番気に入った。
読後、調べてみたところ、
リヴァイアサンは、旧約聖書に出てくる海の怪物であるほか、
キリスト教の七つの大罪のうち、嫉妬に対応している悪魔。
なぜ、書名を『リヴァイアサン』にしたのだろう。
話は少し飛ぶけれども、
仏教関連の本を読むと、いつも私がいちばん乗り越えたいものは
「嫉妬」という感情だなあ、と思う。
あまりにも大きな劣等感と、根深い自己嫌悪。
そして、ふとしたときに襲ってくる自己顕示欲。
仏教で言う「執着」は、理解するのが少し難しいけれども、
「嫉妬」という言葉であれば、「うん」と、うなづける。
そう。私がいつも相対してるのは、様々なお面をつけて
巧妙に私を操ろうとする嫉妬の感情。
いや、この本の場合は違うか。
海の怪物のほう。時代や社会や、自分がつくりだした幻影に翻弄される人生。
まるで大海原の小舟のような存在。
ある作家が、才能豊かで魅力的なもう一人の作家に会った。
そして始まるストーリー。
人の内面を描きつつも、これまでよりも少し広い視野で繰り広げられるストーリーだと思った。
自分の内側に落ち込んでいくというよりも、他者との関わりにおいて、自分を問い直す作業。
とても面白かった。