セーレン・キルケゴール著、飯島宗享訳。
「影法師」「最大不幸者」「初恋」「転換経営法」の4作がおさめられている。
中でも、私が一番おもしろかったのは「最大不幸者」。
「最大不幸者」の墓がある。
「こんなだったらよかったのに、どうして違ったんだろう」と過去を引きずりながら生きている人は、
かくあり得た現在と未来も、同時に失っている。
死ぬこともできなくて、そんなふうに生きる。
書いてくれてありがとう、というような文章だった。
「転換経営法」に出てきた「天才は借金を返済しない」というフレーズには笑った。
確かに、その通りに世を去っていった人がいた。すごく身近に。
「恋」についての文章を読むときは、なぜか自分のことに置き換えられなくて、
周囲のいろんな人のことを思い出しながら読んだ。
そんなもんかな。
キルケゴールの文章は、論理的で緻密なんだけど、
なんとなく言葉のはしばしに、ちょっとしたユーモアが埋もれている。
こういった、さりげない距離感がいいと思う。
こんな距離感を、他人とも自分とも、自分の文章とも持てる人って、
とても魅力的だなあ、と改めて感じた。
「影法師」「最大不幸者」「初恋」「転換経営法」の4作がおさめられている。
中でも、私が一番おもしろかったのは「最大不幸者」。
「最大不幸者」の墓がある。
「こんなだったらよかったのに、どうして違ったんだろう」と過去を引きずりながら生きている人は、
かくあり得た現在と未来も、同時に失っている。
死ぬこともできなくて、そんなふうに生きる。
書いてくれてありがとう、というような文章だった。
「転換経営法」に出てきた「天才は借金を返済しない」というフレーズには笑った。
確かに、その通りに世を去っていった人がいた。すごく身近に。
「恋」についての文章を読むときは、なぜか自分のことに置き換えられなくて、
周囲のいろんな人のことを思い出しながら読んだ。
そんなもんかな。
キルケゴールの文章は、論理的で緻密なんだけど、
なんとなく言葉のはしばしに、ちょっとしたユーモアが埋もれている。
こういった、さりげない距離感がいいと思う。
こんな距離感を、他人とも自分とも、自分の文章とも持てる人って、
とても魅力的だなあ、と改めて感じた。