豚も杓子も。

私にすれば上出来じゃん!と開き直って、日々新たに生活しています。

小児科

2007年01月14日 | Weblog
久しぶりに、虎子を伴って行った医院。
ここは、娘二人が保育園に通っている頃からの行きつけの医院です。
奥様が小児科、だんな様が胃腸科を担当されていて、大人も子どももお世話になることの多い、人気のある町のお医者様です。

奥様は、はきはきした華やかできれいな山本陽子さんのような方。
だんな様は、今流行の温水洋一さんのような、ほんわかしたタイプ。
どういう馴れ初めか、失礼ながらとても興味のあるお二方です。
それぞれの分野を互いに補いながら、仲良く医院を経営されています。

大きな空気清浄機が備えられたせいで、昔からの大きな掛け時計がなくなってしまったけれど、そのほかはほとんど変化のない待合室や診察室。
診察の順番を待ちながら、しばし感慨にふけりました。

この寒い時期にお世話になることが多かったのですが、診察開始を待ちかねるように、早朝からぐったりした子どもを抱えたお母さんたちで、待合室は座ることもできないほど混雑していたこともありました。
水疱瘡で、隔離されながら順番を待っていたりしたことも。
私自身も、息も絶え絶えに待合の椅子に腰掛けていたこともありました。点滴のベッドが空かなくて、この待合で点滴を受けている小さな子をなだめたことも。
備えてある雑誌「家庭画報」のゴージャスな写真や優雅な暮らしの紹介にため息をつきながらしばし憩いの時間も過ごしました。
どうしても行きたかった旅行を目前にして、お腹に来る風邪を引いたどちらかを連れて駆け込んだこともありました。

なんてことを考えていると、やはりずいぶん時間がたったものです。
今度は孫を連れてくるなんてこともあるのかも。

いずれにしても、明るい声で診察の間も元気に声をかけてくださる先生のお陰で、ずいぶん救われてきたような気がします。
今は、子どもの数も少なくなり、地域の小児科の存続が危ぶまれてもいるようです。確かに、あの熱気溢れる(といっていいのかどうか)待合の混雑は、いまや昔のようです。
大きな病院は、確かに設備も整って安心な面もありますが、家の近くで長い期間、子どもの成長を見守ってくださるお医者様の存在はそれにも増して貴重なものだと思います。
今は、産科の減少で身近な医院で出産することもかなわないという状態にもなりつつあるようです。
出産や子育ての環境が身近に整わないままに、子どもを育てていくのは心もとない限りです。私たちの世代くらいから、どうも母親としての能力が低下しているような気もします。サポートする体制をもっときちんと整えないと、本当に日本人が少なくなってしまいそう・・・というのは要らぬ心配でしょうか。