豚も杓子も。

私にすれば上出来じゃん!と開き直って、日々新たに生活しています。

付き添い

2007年01月29日 | Weblog
今を去ること二十足す十年。私はうら若き大学受験生でした。
一人で宿に泊まることなんて出来ない箱入り娘でございました。もちろん、受験には母が同行してくれました。

当時、私のうちでは祖母が入院しており、順番に介護に付き添うという状態でした。今で言う認知症の症状が日々強くなり、昼と夜とが逆転する傾向も出てきておりました。夜中に点滴の針を抜きそうになるのを交代で寝ずの番で見張る毎日でした。
そんな中での受験でしたが、母は祖母の世話をしてくれるメンバーを探して、時間を作って私に付き添ってきてくれたのです。

良く付いてきてくれたものだと感謝しますが、それは看護にほとほと疲れていたであろう母にとっては、結果的に何よりの休養の時間となったようでした。
今でも時々、ああ、あの時は楽しかった・・と懐かしんでいます。

家事からも介護からも解放され、食事も宿で用意されたものを頂けばよいし、何故か温泉宿に宿泊していたので・・・??、温泉も楽しめたようです。
川沿いの宿でしたので、窓越しに水鳥が遊ぶ姿も見え、まるで小説家になったみたいだとはしゃいでいたのを覚えています。
なんだか、暢気な話ですね。

ほんのつかの間ではありましたが、リフレッシュできた母はまた気持ちも新たに日常の生活に戻って行けたのだと思います。

まもなく、今度は私がその任にあたります。先日母にその予定を告げると、私が付いていったのがほんの少し前のことみたいだねえと笑っておりました。

さて・・、私たちはどんな感想をいだくのでしょうか。