豚も杓子も。

私にすれば上出来じゃん!と開き直って、日々新たに生活しています。

一年

2007年04月27日 | Weblog
 義父がこの世からいなくなってちょうど一年。
この頃になって、いろんなことを思い出すようになりました。
一度も声を荒げるところを見ることはなかった、とても優しい穏やかな人でした。
孫たちにもとても良いおじいちゃんでした。
でも、家や家族を守ることに関しては、頑固な面も見せる骨のある人でもありました。若い頃は、中距離の陸上選手。とても身体の丈夫な人だったようです。歳を取っても見るからに元気な人でした。
 元は工作機械のエンジニア。退職して後は、田畑を耕し地域のお世話をし、元気に過ごしていました。義父のお母さん、私たちからはおばあちゃんは97歳の長寿を誇った人だったので、義父も軽くその年齢までは生きてくれると思っていましたが、肝臓の疾患を契機にみるみる歳を取っていきました。
足が上がらなくなり、布団の上で転んだり、身の回りのことが難しくなり、入院した病院から家に帰ることはありませんでした。
長期戦だから張り切らないようにと、義母も私たちを慮っての言葉をかけてくれていましたが、まさかこんなに早く義父が旅立つとはだれも思ってはいませんでした。周りが取り残されていくような病状の進行に、ただおろおろするばかりだったような気がします。
 快活な義父の弱った姿は、見てはいけないもののようでした。病院の狭いベッドに治療という名目で縛り付けておくのが気の毒で、様子を見に行くのも正直気が重かったです。
 ほとんど何のお世話もすることなく、旅立った義父。
人の手を取ることを望まなかったのでしょうか。あっけなく逝ってしまいました。
お葬式のために様変わりした家。こんなに変わってしまってどうしましょうと義父を呼びに行きたかったことを思い出します。人の集まる大きな行事なのに義父がいないことがただただ不思議な感じがしたことを覚えています。
あれから一年経ちました。