豚も杓子も。

私にすれば上出来じゃん!と開き直って、日々新たに生活しています。

工場萌え

2008年01月10日 | Weblog
「萌」。
なんともいえない生命力が感じられてとても好きな言葉であり字でした。
それが最近、ある種揶揄されているのではと感じさせられる言葉となったような気がします。好むということを超えて偏愛にまで通じるニュアンスを持つ言葉として使われることが多いせいではないでしょうか。
この「萌」を使った「工場萌え」という言葉を知ったのは、このお正月。新幹線の中に流れている電光掲示板のニュースででした。
びっくりしました~。
そんな方がそんなにもたくさんいらっしゃったなんて・・・!
石油コンビナートなどの工場に魅せられた人たちのことを「工場萌え」な人々というのだそうです。この頃はライトアップされた工場の見学ツアーまであるようです。あの大小さまざまなパイプで構築された構造物に魅かれる気持ち。これは、よくわかります。何を隠そう、私もその「工場萌え」の一人ではないかと思われるからです。
巷ではかなり話題になっていたのですね。ちっとも気が付かなかったわ。「工場萌えな日々」というブログも人気のようです。
なんだか、やられた~~って印象でした。自分だけで反芻して楽しんでいると思っていたものが、こんなにも公になって白日の下に晒されているなんて・・・。

石油コンビナートなどの構築物を美しいと初めて思ったのは、数年前。たしかブログの記事にもしたのではと思ってここを検索してみましたが見当たりません。どちらかへのコメントだったのかと探す方向を変えてみると、見つかりました。
お断りもしないでここに転載することをどうかお許しください。2005年の11月23日に塾長さんの「ハウルの動く城」関係の記事に寄せさせていただいたコメントがそうでした。

「・・・・ところで、このあたりの海岸線には石油コンビナートの化学工場があります。これがかなりハウルのお城に似ていることを発見。雨上がりのもやの中から浮かんでくる姿は、まるで映画の冒頭シーンのようです。
悪臭など公害の元凶のようで疎んじていましたが、以来、写真に撮って見たいとさえ思える風景となりました。」・・・と、書いておりました。

そうなのです。雨あがり。湿度の高い状況で靄がかかった石油コンビナートの様子は、深い森が朝の眠りから覚めるような神秘的な雰囲気にみちていました。鈍い銀色のパイプ群が緑や褐色の部分を効果的に配して、天然の森のように見えたのです。あの光景を目にした気持ちは、なんというかまさに「萌え~~~」だったかもしれません。

横浜のベイブリッジを通って京浜工業地帯を抜けていく時、石炭?を運ぶのか何台ものベルトコンベアーが設置してあるような一帯がありました。そこでも深いところから喜びのようなものがふつふつと湧き上がってきました。あの気持ちは何だったのでしょう。何の設備だったのか、今でも時々思い出します。

「工場萌え」は、本にもなっているようです。・・・

これは、是非とも手に入れなくてはなりませんね。