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ゲーム攻略、読書感想文など。

【マンガ100選】その8 ヒカルの碁

2006年07月01日 03時54分16秒 | マンガ100選
いわずと知れた超人気マンガ。

『ヒカルの碁』
原作:ほったゆみ
作画:小畑健

ストーリー:
小学6年生の進藤ヒカルはある日、祖父の家の蔵に入り、そこにあった碁盤にとりついていた霊・藤原佐為に憑依される。佐為は平安時代に生きていた囲碁の天才で、無念の自殺をした後碁盤にとりつき、江戸時代の棋士・本因坊秀策にも憑依していた。
ヒカルの碁 第二期 飛翔編(2)
囲碁のいの字も知らないヒカルは佐為に促されて徐々に囲碁の道にはまっていく。また、現役最強棋士・塔矢名人の息子アキラは、佐為の代わりに碁を打つヒカルの実力に瞠目し、ヒカルをライバル視する。
中学の囲碁部に入り、徐々に力をつけていくヒカル。だがアキラは院生になりヒカルとの差は縮まるどころか広がるばかりであった。あせったヒカルは院生になることを決意。囲碁部の仲間と決別し、院生試験にも合格したヒカルは院生として一番したからのしあがっていく。一方佐為はネット碁で暴れまわりネットの世界でその存在が知れ渡っていったがついに佐為の正体は誰もつかめなかった。
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ヒカルの才能は院生との戦いや韓国人の洪秀英との大局で開花。
いよいよ迎えたプロ試験では院生で実力トップの伊角から運良く勝ちを拾ったが、その後連敗し、合格が危うくなる。しかし和谷、そしてアキラが”家庭教師”についていた最終戦の越智戦を勝利し見事プロになる。
新初段とベテラン棋士の対局・新初段シリーズではかねてからヒカルに興味をもっていた塔矢名人がヒカルを対局相手に指名。ヒカルは自分のかわりに佐為に15目差のハンデキャップを条件に打たせる。結局佐為は中押しで負けるが、その実力は塔矢名人や桑原本因坊の目に止まった。
ヒカルの碁(10)
ヒカルのプロ第1戦の相手が塔矢アキラに決まった。対決を心待ちにする両者だったが、当日に塔矢名人が倒れ、アキラは見舞いのために試合放棄。塔矢名人の病室に見舞いにいったヒカルは名人がネット碁を打ってるのを見て佐為との対局を申し込んだ。そして佐為対塔矢名人の対局が始まった。ネットを見ていたアキラや緒方九段はsaiの正体に思いをはせるが、結局わからず、対局は佐為の勝利に終わった。が、ヒカルは佐為のさらに上をいく読みを見せた。そのとき佐為は自分が千年間、この世に留まり続けたのはヒカルにこの一局を見せるためだったと悟る。塔矢名人はその後引退した。
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自分に残された時間が残りわずかだと知った佐為だが、ヒカルは相手にしない。そしてついに佐為は消滅した。理由がわからないヒカルは自分の責任だと思い込み、囲碁を辞める。ヒカルが対局にこなくなったことをいぶかしがる周囲だが、ヒカルは決して語らない。
そんなあるとき、中国で武者修行をしていた伊角がヒカルの前に現れ、強引に対局をせがんだ。仕方なく伊角と打つヒカルだが、自分の碁の中に佐為が行き続けていることに気づく。そして復帰したヒカルは連勝を重ねる。一方アキラも入段以来無敗で勝ち進み、本因坊リーグ入りを果たす。囲碁界は緒方、アキラ、倉田をはじめとする若手勢力が台頭し、誰もが新しい時代の幕開けを予感していた。
いよいよ待ちに待ったアキラとの対局の日が来た。

ヒカルの碁(18)
プロとしての貫禄を身に付けたヒカルは初段ながらも並みの棋士では歯が立たないほどの力を身につけていた。あるとき、日中韓の若手棋士の代表で争う北斗杯の開催のニュースが流れる。日本の代表になろうと意気込むヒカルは代表決定戦で関西棋院の新星・社清春を破り、アキラとともに日本代表に選ばれる。また、社も越智との決定戦に勝ち代表になる。
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北斗杯前夜祭で本因坊秀策をわざとバカにした韓国代表の高永夏。ヒカルは佐為をバカにされたと思い、永夏に激しい敵愾心を持つ。が、中国戦で副将として出場したヒカルは力みすぎて中国副将・王振世の前に完全に負けの碁を打ってしまった。しかし最後は追い上げ、負けつつも精神的に立ち直る。
韓国戦では、実力ナンバー1のアキラを押しのけて大将に志願。高永夏との大将戦に臨む。

感想:
たまたま興味を持って読んでみたら面白かったので一気にはまった。囲碁も覚えてしまったし、ジャンプも毎週買うようになった。実際の時間にあわせて作品の時間が進むので、ヒカルは12歳から16歳までを歩んでいる。ストーリー展開のテンポのよさはこの作品の長所のひとつであり、また、プロの世界という、ある意味大人の世界を興味深く描いたのもこのマンガの長所だろう。塔矢名人をはじめ、緒方九段や倉田、一柳など、大人も魅力的に描かれているのもすごい。少年漫画ではあまり大人は活躍しないものだが、誰もがヒカルやアキラのライバルとして生き生きとしている。
エイベックス・エンタテインメント ヒカルの碁3(3)
また、このマンガの魅力を語る上で欠かせないのが絵。天才絵師の異名は伊達じゃなく、美麗な描写は他の追随を許さない。
最後のあっけない終わり方に不満は残るし、もっと長く続けてほしかった数少ないマンガのひとつ。

【マンガ100選】その7 覇王伝説驍

2006年07月01日 01時55分08秒 | マンガ100選
こういうのは名作の部類に入るのだろうか・・・

『覇王伝説驍』
作者:島崎譲

ストーリー:
時は戦国時代。中央で最も勢力を広げていた鳳典膳の長男・鳳驍は物静かで武士には程遠い雰囲気の少年だった。ある日典膳の腹違いの弟・八朶冥鬼がそれまでの服従の仮面を脱ぎ捨て突如鳳領に侵攻。密かに作っていた強力な八朶軍の前に、不意を衝かれた鳳軍は全滅。典善は捕らえられてしまう。鳳家最強の武者・巽凱に守られた驍は城を守るため、自らの手で父を射殺す。そして戦国の世を終わらせるために天下を統一する決意をした。城を捨てた驍は途中、天才爆薬使いの流れ者・甲斐流輝と出会う。甲斐は驍に魅力を感じ、力を貸すことに。北にある鳳領にたどりついた驍達は父の遺臣・仁紗達人を部下に従え、北方に勢力を広げる。一方冥鬼の方も領土を広げ続け、国土の三分の一を手に入れるまでになった。
軍資金を手に入れるため、大商人・夢屋蛮代に借金を申し込む。その過程で蛮代は驍の魅力に惹かれ、協力者となる。
覇王伝説タケル 全20巻 島崎譲作 
冥鬼は南の大国・陵領に侵攻する。そこで陵と鳳、さらに”神の国”白砂は同盟を組み、三方から八朶を包囲する作戦に出た。また白砂には伝説の天才軍師・葵炎丞がいると聞いた驍は炎丞の心を掴み、鳳軍の軍師に迎えた。実は炎丞は冥鬼と瓜二つの姿をした実の弟であり、冥鬼の野望に手を貸した過去があった。
炎丞を迎え、破竹の勢いで八朶軍を破る鳳軍だが、その前に突如仮面の軍隊が現れる。圧倒的な攻撃力を誇る仮面の軍隊に破れた鳳軍。この仮面の軍隊こそ冥鬼の秘密兵器だった。そして陵軍も破り、白砂領にも攻め込む八朶軍。仮面の軍隊の前に甲斐や仁紗などが次々と敗れていく。
覇王伝説驍(4)
だがついに冥鬼の居城であり、移動要塞でもある火閻牛車に乗り込んだ驍は冥鬼との一騎打ちで勝ち、八朶軍を崩壊させた。
鳳と陵の二大国の均衡によりつかの間の平和が訪れたかに見えた。が、ある日さらに南の砂漠の国・漠陀羅によって陵が滅ぼされてしまう。さらに驍は漠陀羅の王・渡割雷甲の罠にはまり、砂漠で強制労働に従事させられる。鳳領では驍の偽者が成り代わっていた。砂漠の遊牧民たちの助けを得て、鳳領に戻った驍は雷甲を破り天下を統一した。

鳳驍の天下統一から36年後、すでに驍は亡く、天下は冠達武頼によって恐怖政治が敷かれていた。巽凱は驍の遺児・タケルを探し出し、共に武頼打倒に立ち上がり、武頼の居城・天空城に乗り込む。が、武頼を倒すのに失敗したタケルたちは鳳の隠れ里を目指す。そこにはタケルの名を語る男・若基を仲間に従えたタケルたちは武頼の息子・由来や武頼の親衛隊・綺良黎を退け徐々に勢力を拡大していく。
覇王伝説驍(7)
それに対し、ついに武頼自ら軍を率いて鳳の隠れ里に進軍。仲間を逃がすためただひとり武頼軍に立ち向かったタケルは深手を負った。意識を失ったタケルを助けたのは武頼の娘・砂亜羅姫付きの女官・春螺だった。砂亜羅は政略結婚に向かう途中・野盗に襲われひとりぼっちになっていた。海をへだてた大国・士衣名国の王子・破火州と政略結婚することになっていた砂亜羅だが、タケルに魅かれ、行動を共にする決意をした。
鳳の拠点・白砂に戻ったタケルたち。そこでタケルは鳳家の天下統一から冠達に簒奪されるまでの話しを聞き、さらに驍が生きていることを聞いた。
鳳軍の陣容拡大のため各地に将軍を派遣したタケルは自らも、かつての天才軍師・葵炎丞の弟子を探しに行く。タケルは葵炎丞の弟子・葵四迷を軍師に向かえ、巽凱はかつての仲間で死んだと思われていた甲斐流輝と出会い、再び仲間に迎える。が、凱は百鬼暗黒の罠にはまり命を落とす。
覇王伝説驍(9)
いよいよ武頼軍との決戦に向かう鳳軍。しかし、実は四迷は偽者で、本物の四迷は武頼軍の軍師であることが発覚。本物と偽者、二人の四迷の対決は偽者四迷に軍配があがる。そして武頼が逃げ込んだ天空城へ乗り込むタケルたち。だがそこに死んだはずの驍が人質として捕われていた…。

感想:
架空の戦国時代という舞台は何気に面白く、当時中学生だったミナミはかなり夢中になった。ただいかんせん、作者の構想が杜撰というか、せっかくの歴史物語がけっこう荒唐無稽な内容になっていたりする。第1部は驍はともかく、凱と流輝がやはり魅力的で、2部ではタケルがかっこいい。第1部が国取りの話しであるのに対し、2部はレジスタンス的な話になっている。どっちもどっちな構成だったりするのだが、先のまったく読めない展開は意外とスリリングだった。笑ったのは第2部完結時にいきなり年表が登場したところ。ちゃっかり陵が生き残ってたのはそりゃなしだろうといいたくなった。
各巻の表紙は御伽絵巻のように綺麗。
覇王伝説驍(第10集)