リフィル処方箋が意味をなしていない件

2022年10月19日 23時07分50秒 | 意見・物申す
リフィル処方箋というものをご存じでしょうか?
リフィルとは日本語で「おかわり」「詰め替え」という意味だそうで
要は上限3回まで処方箋を使いまわせますよという制度です。

この図がわかりやすいですね。

要は薬が無くなる事に受診しなくて良いので
患者からすれば受診しなくても薬を貰えるというメリットがあるし
そうすることで医療費の削減につながると言われています。

ただすべての薬が可能というワケではなく
医療用麻薬や向精神薬(睡眠薬など)、あと湿布などは色々と制限があるので
リフィルにするのは不可と言われています。
ただこのリフィル処方箋の制度…現状ではあまり意味を成していないようです。
そもそも発行率が極端に少ないという状態。
近所の薬局なんかは月に1回あるかないかだそうです。

他に今回課題となったのは日数調整ができるかできないかハッキリしないことです。
通常の処方箋だと薬が余っているから日数を減らすというのか可能なのですが、
リフィル処方箋だと簡単に行きません。
なぜなら処方元の記録を変更するのは不可能だからです。

例えばこんな風な処方があったとしましょう。

14日分の処方。これがリフィル3回可能ならば14日×3 
患者がは最大で42日分の薬を受け取れます。
ところが3回目を受けとる時に薬が余っているから…
と日数を減らすことはできないのです。
それは繰り返すように、うちの記録ではあくまでも14日分×3の処方だからです。

色々調べてて3回目の時は日数を減らして調整しても良いのでは?
という意見もありますが、その記録をどのようにして残すか?
などの基準は今のところありません。
日数調整する場合はリフィルを解除して対応というのが、うちの職場での対応です。

薬を受け取るごとに調剤薬局が患者の健康状態をチェックするというのが
本来の仕組みですが、これがどこまで機能しているか??
そもそも飲み忘れが多い人にはリフィル処方箋は不可なのです。

数十年、薬が変わってなくて毎回薬をもらうために受診している…
という患者にはリフィル処方箋は有効だと思いますが、
それって長期処方をかわらないのでは?なんて思ったりもしています。

あとうちでリフィル処方を出している医師は
患者の来院を減らすというよりは自分の出し忘れ防止の為に発行しています。
結局、対象の患者は毎月受診しているんで本当に意味を成さない状態です。

どうも現行の制度ではスッキリしませんね。




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