ランドマーク探しⅢ

2012年から出張先での風景や社寺仏閣、由緒を訪ねて記録してきました。2016年からは自分の足で散策し、記録しています。

鷺宮八幡神社

2013年05月14日 22時58分11秒 | 訪問地周辺散策

中野区の鷺ノ宮を訪問しました。真夏日のような暑い日差しでした。訪問地の近くに鷺宮の地名の元となった神社がありました。
鷺宮八幡神社です。この神社は、康平7年(1064)陸奥守源頼が東国征伐の後鎌倉街道に面した当地に源氏の隆昌を祈願して創建したと伝えられます。当地には鷺が多く生息していたことから、鷺宮八幡、鷺宮大明神と称されました。慶安2年(1648)には江戸幕府より社地7石余の御朱印状を拝領しています。
境内には力石がありました。一番重い石を持ち上げた人の名前を刻んで奉納したようです。
隣は福蔵院というお寺さんでした。白鷺山正幡寺と号すそうで、本堂は白鷺山という文字が鮮やかでした。本堂の屋根がソーラーパネルだったのが、革新的な土地でであった中野らしいと思いました。
福蔵院は、真言宗豊山派。本尊不動明王。開山は頼珍和上。文亀・永久年間1501~1521年といわれています。
江戸時代は隣接する八幡神社の別当であり、鷺宮小学校前身の家塾発祥の地でもあります。
境内でこんなものを見つけました。
これは、中野区文化財と指定された石造物で、死後の忌日をつかさどる十三仏です。忌日を司る観音様がそれぞれ違うということも知りませんでした。十三仏の説明は追記のところで、真言宗智山派のQ&Aから転記させてもらいました。続きを読むをクリックしていただければ見られます。福蔵院には青々とした木々と紫蘭が裏手にはアジサイが咲き始めていました。
目的の訪問地の下を流れる妙正寺川はほとんど水量がありませんでしたが、堤には葵の花が咲いていました。

十三仏とは、日本の仏教では、亡くなった人は、葬儀によって仏弟子となり、十三の仏さまを巡って仏徳を授かり、その福徳を遺族・子孫に授けながら成仏していくとされます。遺族は、亡くなった人のために仏さまに供養するのに、特に功徳があるとされる日を「忌日(きじつ)」として、追善供養の法要(法事)を営んだり墓参をしたりしてきました。
 その忌日は、初七日忌から二七日(ふたなのか)忌・三七日(みなのか)忌・四七日(よなのか)忌・五七日(三十五)忌・六七日(むなのか)忌・七七日(四十九日)忌・百カ日忌・一周忌・三回忌・七回忌・十三回忌・三十三回忌までの十三あり、忌日のご本尊さまとしてお導きをいただく十三の仏さまが配当され、総称して「十三仏」とお呼びします。在でも、お葬式が終わってから、隣組の人たちが十三仏の名号や御詠歌を唱えて故人の冥福を祈る、「念仏」とも「百万遍」ともいわれるしきたりが残っています。故人を独りぼっちにしない、寂しい思いをさせないで、間違いなく密厳浄土に往ってほしいという温かい志が込められています。
 この十三仏信仰の始まりは室町時代にまで溯り、宗派・地域を問わず大勢の人々に信仰され、今日に伝えられています。この信仰に基づく「ご法事(=年回忌供養)」は、仏さまと精霊(=亡き人)と私たちとの三者が一体となる聖なる場であり、お焼香や花・供物などの供養が精霊の成仏のためになるだけでなく、同時に参列した遺族・親族・知人などが、善行の功徳を積んで自己の幸せと死後の安楽のためになるもの、と信じられてきています。十三仏の仏さまとその功徳は次の通りです。
・初七日忌 - 不動明王
  功徳-煩悩を焼き尽くし、迷いを断ち切り、信心を定めて強い力で導いてくれます。
・二七日忌 - 釈迦如来
  功徳-説法によって煩悩や邪見(誤った信仰や考え方)を破り、正しい信仰に導いてくれます。
・三七日忌 - 文殊菩薩
  功徳-分けへだてする愚かさを断ち、物事を正しく判断する智慧を授けてくれます。
・四七日忌 - 普賢菩薩
  功徳-悟りを求める清らかな心、そして悟りをめざした実践行に導いてくれます。
・五七日忌 - 地蔵菩薩
  功徳-あらゆるものの苦しみをうけとめ、その苦しみに負けない力を授けてくれます。
・六七日忌 - 弥勒菩薩
  功徳-すべてのものに対する慈しみの心を授けてくれます。
・七七日忌 - 薬師如来
  功徳-心身の病苦を除き、苦しみや恐れを除いてくれます。
・百 日 忌 - 観音菩薩
  功徳-世の中を広く観察し、すべての苦しみを除く、深い思いやりの心を授けてくれます。
・一 周 忌 - 勢至菩薩
  功徳-我欲、執着を滅し、とらわれを除く心を授けてくれます。
・三 回 忌 - 阿弥陀如来
  功徳-生死を離れた、安らかなる心を授けてくれます。
・七 回 忌 - 阿閦如来
  功徳-何ごとにも揺らがない心と、怒りを離れた安らかなる心を授けてくれます。
・十三回忌 - 大日如来
  功徳-生命の尊さを知らしめ、生まれながらにそなえている自身の清らかな心に気づかせてくれます。
・三十三回忌 - 虚空蔵菩薩
  功徳-福徳と智慧を授け、生命の根源に気づかせてくれます。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする