6月8日 与党・公正発展党が過半数に届かず、人民民主党(HDP)が、党としての国会入りに必要な10%を突破しました。トルコ政界の地図に劇的な変化が起こりました。
Hurriyet
大統領制の実施によってより強力な権力を持とうとしたエルドアン大統領の望みは、クルド問題に焦点を絞ったHDPの躍進によって阻まれました。約12%の票を得たHDPは、国会の550議席の中の約80議席を得ることになります。過去、HDPは10%を取れなかったため、トルコの選挙制度によって、AKPは、トルコを大統領制に変えるに必要な国会議席の3分の2を持っていました。
しかし、AKPは、今回、過半数獲得に失敗しました。HDPがトルコの政界地図を変えられたのは、南東アナトリア地方の草の根的支持が大きかったでしょう。トルコの選挙制度のおかげで、過去、親クルド政党が政党として国会に入れなかったことは、与党AKPには好都合でした。しかし、7日の投票結果で、HDPは自らの力を証明しました。
AKPは、首都アンカラでは議席数を維持できましたが、大都市イスタンブルとイズミルでは得票数を落としました。最大野党・共和人民党(CHP)は、25%の得票を守りました。CHPの選挙マニフェストはひろく関心を呼びましたが、票にはつながりませんでした。この選挙結果は、エルドアン大統領の大統領制への野望を阻止するために、本来のCHPへの票が、HDPへの支援に流れたのではないかと見る評論家もいます。
愛国者運動党(MHP)は、AKPと連帯しているのではないかと言われましたが、選挙結果に影響は与えられませんでした。2011年の国会選挙では、MHPは13%の票を得て53議席を獲得しましたが、今回は17%を得て81議席となりそうです。
しかし、AKPは、今回、過半数獲得に失敗しました。HDPがトルコの政界地図を変えられたのは、南東アナトリア地方の草の根的支持が大きかったでしょう。トルコの選挙制度のおかげで、過去、親クルド政党が政党として国会に入れなかったことは、与党AKPには好都合でした。しかし、7日の投票結果で、HDPは自らの力を証明しました。
AKPは、首都アンカラでは議席数を維持できましたが、大都市イスタンブルとイズミルでは得票数を落としました。最大野党・共和人民党(CHP)は、25%の得票を守りました。CHPの選挙マニフェストはひろく関心を呼びましたが、票にはつながりませんでした。この選挙結果は、エルドアン大統領の大統領制への野望を阻止するために、本来のCHPへの票が、HDPへの支援に流れたのではないかと見る評論家もいます。
愛国者運動党(MHP)は、AKPと連帯しているのではないかと言われましたが、選挙結果に影響は与えられませんでした。2011年の国会選挙では、MHPは13%の票を得て53議席を獲得しましたが、今回は17%を得て81議席となりそうです。
「わが党が10%を超え、大統領制論争は終わった」HDPデミルタシュ共同党首
人民民主党(HDP)のセラハッティン・デミルタシュ共同党首は、わが党が10%以上を獲得したため、大統領制に関する論争は終わったと言い、エルドアン大統領が主唱している新しい大統領制の実施は許さないと断言しました。
Hurriyet
HDPのデミルタシュ共同党首(左)とユクセクダー共同党首
「いまこのとき、トルコの大統領制に関する論争、独裁制に関する論争は終わりました。わが国はぎりぎりの危険を逃れました」とデミルタシュ共同党首は、6月7日夜、同党のフィゲン・ユクセクダー共同党首とともに、イスタンブルのHDPのビルでの記者会見で語りました。
デミルタシュ氏はまた、「選挙キャンペーン中に約束した通り、公正発展党(AKP)との連合政府はつくりません」と言いました。「わが党は国会内で強い野党になります」と彼は誓いました。「この選挙結果は、民族、宗教、経済と関係なく、“抑圧された人々の勝利”です。われわれは厳しい、不平等、不公正な条件下で選挙戦を戦いました」
同党のフィゲン・ユクセクダー共同党首は、「過去12年間の時代おくれの政策は、トルコの政治だけでなくトルコ社会をも破壊しました」と言いました。
デミルタシュ氏はまた、「選挙キャンペーン中に約束した通り、公正発展党(AKP)との連合政府はつくりません」と言いました。「わが党は国会内で強い野党になります」と彼は誓いました。「この選挙結果は、民族、宗教、経済と関係なく、“抑圧された人々の勝利”です。われわれは厳しい、不平等、不公正な条件下で選挙戦を戦いました」
同党のフィゲン・ユクセクダー共同党首は、「過去12年間の時代おくれの政策は、トルコの政治だけでなくトルコ社会をも破壊しました」と言いました。
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