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IS戦闘員がシリア国境近くでトルコ兵に発砲

2016年01月29日 | 国際
1月30日 28日、シリアと国境を接するガジアンテップ県カルカムシュ地区で、イスラム国(ISIL)の戦闘員が、トルコの治安部隊に発砲してきました。

 Hurriyet

ISILの戦闘員が発砲してきたとき、治安部隊は国境近くで地雷の発見と除去作業を行っていました。兵士たちはただちに応戦しました。死傷者の報告はありませんが、カルカムシュの町役場の建物に、多くの銃弾が当たり、役所は一時閉鎖しました。

事件後、治安部隊は国境を超えた治安対策を強化し、市民にISILがターゲットにしているエリアには入らないよう警告しました。


トルコ軍がIS戦闘員21人と子供22人を捕らえた


トルコ参謀本部の公式サイトの発表によると、1月27日、南東部キリス県のシリア国境近くで、不法越境の警備に当たっていた国境警備隊が、ISジハーディスト21人と子供22人を捕らえました。彼らはシリアからトルコへ不法に入国しようとしていました。

また、同日、べつの場所で、トルコ軍は4人のトルコ人と外国人を捕らえました。彼らはISに参加するために、トルコからシリアに不法に入国しようとしていました。


トルコ沖で難民船がまた沈没。子供5人を含む39人が死亡

1月30日、5人の子供を含む、少なくとも39人が、トルコ西海岸沖で溺死したと、トルコ沿岸警備隊が発表しました。警備隊は移民62人を救助し、船を出したトルコ市民1人を拘束しました。

 Hurriyet

小舟はトルコのエーゲ海岸から2、3キロのギリシアの島、レスボス島へ向かっていました。死傷者はアフガニスタン人、ミャンマー人、シリア人でした。沿岸警備隊によると、彼らの船は、チャナッカレ県のバデムリ村近くから出航し、トラブルを起こして沈みました。

トルコ・エーゲ海岸のチャナッカレ県、バルケシル県、イズミル県、ムーラ県、アイドゥン県は、移民たちがトルコからEU圏に向かう主要なスポットになっています。トルコ海岸から肉眼で見えるギリシアの島もいくつかあります。

國際移民機構(IOM)によると、昨年、EUに到着した110万人の難民のうち、85万人はトルコから海を渡ってギリシャに入っていますが、昨年1年で、805人がエーゲ海の藻屑と化しています。2016年1月だけで、5万2000人が海路でギリシアに到着していますが、218人がトルコ海岸沖合で死んでいると、IOMは言っています。


イスタンブルが世界の人気観光都市の9位にランクされた

1月29日に発表された「ユーロモニター」のリストで、イスタンブルが、外国人ツーリストが訪れる都市の9位に、アンタリヤが11位にランクされました。トルコ北西部、黒海岸の町アルトゥヴィンは100位になりました。

 Hurriyet

ロンドンのユーロモニターの旅行アナリスト、ウーター・ギアツ氏は、イスタンブルやアンタリヤのようなトップ都市は、地政学的緊張にもかかわらず、2014年、観光客が増加していることに言及しています。「2014年、旅行者数は世界中の都市で増えつづけ、世界の都市でのツーリズムの経済的重要性を示している」とギアツは言っています。

このレポートのナンバーワンは、5年間、香港です。次がロンドンで、3位がシンガポール。9位のイスタンブルは、2014年、外国人旅行者数は13.2%増えて1180万人になり、トップ10入りしました。イスタンブルの旅行者の増加は、湾岸その他アラブ諸国からイスタンブルを訪れる旅行者が増加したためと、レポートは言っています。

アンタリヤの増加は贅沢なリゾートと有名なビーチが1110万人のツーリストを惹きつけた結果です。アルトゥヴィンは2014年、180万人のツーリストを惹きつけて100位になりました。99位には台湾の台中が入っています。


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「私はロシア人を恐れていない」とロシア人パイロット殺害者

2016年01月29日 | 
1月29日 2015年11月24日、トルコに撃墜されたロシアのジェット機のオレグ・ペシコフ操縦士を殺した人物と言われるアルパルスラン・チェリキさんは、イスタンブルで、ある葬儀に出席した後、「私はロシア人を怖がっていない」と、ドーアンニュースに語りました。

 Hurriyet

彼はロシアの情報局の殺害予定リストにのっているという報道について、チェリキさんは「私は神を信じるのみ」と言いました。「私は2年半ほど前、神を信じてテュルクメンの山に来ました。私たちに魂を与えるのも、取り上げるのも神です。私は神を信じて、山で戦っています。すべての人の死は神がお決めになること。だから、私は死を恐れていません。私たちは、最後の瞬間まで、最後の血の一滴まで戦いつづけます」

チェリキさんはまた、シリア国境近くでロシアのSU-24戦闘機が、トルコのF-16機に撃墜された日についても語りました。「あの日はクズルダー(山)が、ロシアに後押しされたシリア体制派に奪われた日でした。金曜日でした。私たちは朝の礼拝をし、クズルダーを奪還する戦いを挑みました。戦闘の最中、ロシアの戦闘機が来て、私たちの戦線を爆撃しました。そして、ロシア機は、トルコ機の勇敢なパイロットによって撃墜されました」

チェリキさんはロシア機撃墜を賞賛した後、この地域のテュルクメンに対するトルコの支援はじゅうぶんでないと不満を述べ、武器を基盤にした科学技術的な支援を要請しました。「私たちは彼らの科学技術的武器に対抗できる武力を持っていません。トルコは接戦に役立つ武器は提供してくれますが、私たちには対空防衛の武器や科学技術的インフラがありません。私たちはこれらの提供をトルコに望んでいます」

「地元のテュルクメンたちは、北部シリアにクルドの領域をつくることを決して許さない」とチェリキさんは断言し、ロシアとドイツは、クルド労働者党(PKK)のシリアの一派である民主連合党(PYD)に武器を提供していると主張しました。

「欧米はクルドの領域をつくることを支持していますが、私たちは「テュルクメンの山は地中海のガリポリ」だと、死の瞬間まで叫びます。私たちがいる限り、PYDやPKKが画策するクルドの領域は決して認めません」と、チェリキさんは言っています。

・・・シリアの状況はあまりに複雑ですが、テュルメンの存在を無視してはなりませんね。


「未来のシリアにPYD-YPGは存在させてはならない」国家治安当局

「バシャル・アルアサド大統領下の現体制も、いかなるテロリスト組織も、未来のシリアには存在させない」と、トルコの最高国家治安当局はくり返しました。また、南東アナトリアで行われている作戦による市民の損失を補償すると、国家治安委員会は公約しました。
 Hurriyet

1月27日の国家治安委員会(MGK)の定例会議は、民間と軍のトップも出席し、7時間つづきました。国連後援のシリア・トークに、シリアの民主連合党(PYD)が参加するかもしれないという事態に、トルコ政府は不安を増大させています。

MGKは「現体制も、ダエシュ(ISIL)やPYD-YPG(PYDの軍部“人民の防衛隊”)などのいかなるテロ組織も、シリアの未来の構築に参加させるべきではない」という声明文を、会合後に発表しました。PYDとYPGをクルド労働者党(PKK)の分派と見なしているトルコ政府は、PYDが参加するなら、話し合いはボイコットすると迫っています。

MGKは声明文で、PKKとの現在進行中の紛争に触れ、PKKは「学校や保健所やモスクを破壊し、暴力を使って市民を立ち退かせ、乳児さえ殺している」と言い、PKKとの戦いに対する決意を誓っています。

1月27日現在、当局はトルコ南部のディヤルバクル県で、夜間外出禁止令を拡大しました。子供や老人を含む何百人もの地元民が、銃撃と爆発音が響き、警察のヘリが頭上を飛び交う中、外出禁止令が敷かれたスル地区を逃げ出しました。家財を持ち出しながら、泣いている人々もいます。

7月に治安部隊とPKKの休戦が崩壊し、1984年以来4万人が殺された紛争が復活したトルコ南東部は、いま、20年間で最悪の暴力に曝されています。


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