すごい物理学入門(カルロ・ロヴェッリ/河出文庫)
この人の本は、ハードカバーで『すごい物理学講義』、『時間は存在しない』、『世界は「関係」でできている』の3冊を持っている。
この種類の本は、図書館に収蔵されず、文庫化もされないおそれが高いから、少し値段が高くても買うことが多いのだ。
先日、本屋で『すごい物理学講義』の文庫版が出ているのを見つけて、おお、と思ったが、その横にこの本があった。2015年に『世の中ががらりと変わって見える物理の本』として出版されたのを、改題して文庫化した、とのこと。
内容は、全7回の講義で物理学の概要を説明したもの。きわめて平易な言葉で、ごく短くまとめられている。最初に、簡単すぎる入門書かなと感じたが、読み進めるうちに、これはすごい本かもしれない、と思った。確かに、冒頭で紹介した3冊を読むよりは、著者の主張が簡単に理解できる。(というか、理解したような気持ちになれる。)
現在、物理学最大の課題は、相対性理論と量子力学の統一を図ること。あるいは、重力を量子化すること、といってもいい。
その解決を目指す理論は、超弦理論と、ループ量子重力理論の2つで、著者は、後者を代表する研究者だから、本書もその立場で書かれている。
どちらが正しいかは私の手に負える問題ではないが、研究者は超弦理論の方が圧倒的に多い。
しかし、時間や空間にも最小単位がある、とか、時間は錯覚である、世界は関係のネットワークである、などの知見は、量子力学の理解を深めるようにも見えるし、2つの理論のどちらかが一方的に間違っている、ということもないのかな、と思っている。
画像は、書影とは関係のないイメージ。
この人の本は、ハードカバーで『すごい物理学講義』、『時間は存在しない』、『世界は「関係」でできている』の3冊を持っている。
この種類の本は、図書館に収蔵されず、文庫化もされないおそれが高いから、少し値段が高くても買うことが多いのだ。
先日、本屋で『すごい物理学講義』の文庫版が出ているのを見つけて、おお、と思ったが、その横にこの本があった。2015年に『世の中ががらりと変わって見える物理の本』として出版されたのを、改題して文庫化した、とのこと。
内容は、全7回の講義で物理学の概要を説明したもの。きわめて平易な言葉で、ごく短くまとめられている。最初に、簡単すぎる入門書かなと感じたが、読み進めるうちに、これはすごい本かもしれない、と思った。確かに、冒頭で紹介した3冊を読むよりは、著者の主張が簡単に理解できる。(というか、理解したような気持ちになれる。)
現在、物理学最大の課題は、相対性理論と量子力学の統一を図ること。あるいは、重力を量子化すること、といってもいい。
その解決を目指す理論は、超弦理論と、ループ量子重力理論の2つで、著者は、後者を代表する研究者だから、本書もその立場で書かれている。
どちらが正しいかは私の手に負える問題ではないが、研究者は超弦理論の方が圧倒的に多い。
しかし、時間や空間にも最小単位がある、とか、時間は錯覚である、世界は関係のネットワークである、などの知見は、量子力学の理解を深めるようにも見えるし、2つの理論のどちらかが一方的に間違っている、ということもないのかな、と思っている。
画像は、書影とは関係のないイメージ。