少し偏った読書日記

エッセーや軽い読み物、SFやファンタジーなどの海外もの、科学系教養書など、少し趣味の偏った読書日記です。

アボカドの種

2023-12-15 21:45:57 | 読書ブログ
アボカドの種(俵万智/角川書店)

俵万智氏の最新歌集。

この方のエッセイを紹介しようと思ったこともあるが、なぜか言葉がうまくまとまらず、私の手には負えない、と思った。

歌集ならば、自分の好きな歌を選んで、少しばかりの感想を並べることができるかもしれない、という魂胆である。

まずは過去の歌集からいくつか。

愛人でいいのと歌う歌手がいて言ってくれるじゃないのと思う(『サラダ記念日』)

後に恋愛歌人と呼ばれるこの方の、若き日の恋愛観の一端か。

四国路の旅の終わりの松山の夜の「梅錦」ひやでください(『かぜのてのひら』)

いかにもお酒の好きそうな方。梅錦は、お隣の愛媛県が誇る銘酒。

地ビールの泡(バブル)やさしき秋の夜ひゃくねんたったらだあれもいない(『チョコレート革命』)

この歌にもお酒が出てくるが、この歌が特に好きなのは、下の句。「それにつけても金の欲しさよ」と同じく、かなり幅広い上の句に合いそうだ。

そして、表題の歌集からはこの一句を。

「知らんけど」はツッコミ防御するための便利な言葉です、知らんけど

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画像は、書影とは関係のないイメージ。