少し偏った読書日記

エッセーや軽い読み物、SFやファンタジーなどの海外もの、科学系教養書など、少し趣味の偏った読書日記です。

宇宙の超難問 三体問題

2024-06-14 22:13:50 | 読書ブログ
宇宙の超難問 三体問題(谷川清隆ほか/ハヤカワ新書)

この本は、三体問題の研究者6人の共著による、三体問題の啓蒙書。

三体問題はニュートンから始まった。万有引力の法則のもとで、互いに影響を及ぼしあう3つの質点の動きを特定すること。

本書では、歴史的な経緯に従って、ニュートンに至る古典的な問題、ニュートンからアインシュタインまで、さらにその後の展開について、三体問題の様々な局面を解説していく。

いくつかの感想。

月食、日食は、太陽、地球、月の三体問題といえるが、そのほかにも、彗星やブラックホールの融合など、三体問題として考察すべき事象が数多くある!

三体問題にもエントロピーが現れ、それによって時間の矢が定義される!

なお、本書の記事は、劉慈欣の『三体』が出版されるより前に書かれた部分が多いと思うが、本書が日本語訳で出版されたのは、まちがいなく『三体』の成功によるものだろう。

数式が出てこなくても、決して読みやすい本ではないが、読みごたえはあった。




最新の画像もっと見る

コメントを投稿