読みました

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忘れないように感想等を書いています。
その他、ねこのひとり言…。

どこか・・・

2012-02-01 23:20:39 | 読書
                     一時

 今日は別科の、年に一度の検査と結果を聞きに行き
ました。幸い薬は飲まなくても、経過観察でまた来年

                 

上←ここから          「決壊」・下 平野啓一郎著

 良介の遺体はバラバラにされ、数箇所で見つかる。遺体
と葬儀をめぐって、母と妻が対立。嵩も良介と最後に会った

事で容疑者として調べられ、マスコミにも犯人扱いされる。
そんな中、父の治夫が亡くなった知らせを取調室で聞く。

 各地の殺人で警察の包囲網狭まり、友哉は久しぶりに
登校する。バッグに包丁を忍ばせて…。

やがて警察に犯人から送られたDVDが届く。そこには恐ろし
い映像が写されていた。警察で映像を見る崇だった。

一方各地で模倣した殺人とテロ事件が発生し、ついに一人
の男が逮捕され、事件は衝撃の展開を見せる…。

なぜ良介が殺されたのか、友哉が最後に向かった
先はどこか?遺された遺族は・・・?


何かある度に映像はコピーされ、ネットで流される。
嘘も、一度広まってしまえば真実になりそうな事実。

加害者よりも、被害者や家族のプライバシーが暴かれ
情報として広まっていく現代。子供を溺愛する母親。

警察が犯人を作り上げる状況とマスコミの節操のない
報道。どこかで聞いた事のある事件が起こり、どこか

周りに居そうな人物が事件を起こす。そんな中で暮して
いる事にゾッとした小説でした。 

それでも崇の内面は難解で、境遇はあまりにも過酷。