行き当たりばったり!

ぺんぺん草が日々思うことを綴ります

山口組と炊き出し

2015-09-09 19:29:02 | よたばなし

分裂騒動で今話題の山口組。
山口組と聞くと一般の人は
「恐ろしい」
「何をされるかわからない」
「集団で絡んで来る
大くの方が、こんな印象と思う。

でも
「神戸では山口組の事を悪く言う人はいません。
皆さん、阪神大震災の時の事を覚えていますから。
あれだけの支援を無償でする事は出来るものでは
ありません」(神戸市在住の人の声)


 

阪神大震災での「山口組」の救援活動を知る人は少ない。

山口組の救援活動は、総本部の一角にある井戸の水を
配ることから始まった。 地震発生から数時間後だった。
ちなみに当時の村山総理が地震発生二時間後、報告を
受けた頃には救援物資を持参した直系組長たちが山口
組総本部に到着していた。

震災当日の午後には、ヘリコプターでどの進路が救援物
資を運ぶのに早いかを視察している。

直ちに傘下組織に救援物資の調達を指令し、日本全土
からトラック、ヘリコプター、大型クルーザーが集まった。
あらゆる手段で、一日一万食以上の食料と救援物資が
昼夜を問わず届けられる。

一日二回の配給時には常時2000人以上の行列ができ
た。物資は一般食品から乳児の離乳食、薬品、お年寄り
用の紙おむつ、女性の生理用品まであり、行政にはマネ
のできない気配りようだった。
「寒い中温かいご飯をたくさん配っていた。チラっと聞いた
記憶では、堅気(かたぎ)さんが怖がるといけないから入
れ墨は絶対に見せるな!と言われていると。(神戸市民)

炊き出しは山口組系の本職のてきやが大規模な屋台を
神戸に10か所近く設けられた。皆「社長」と呼ばれる人の
身分は承知していたが、それを問うものなど皆無だった。

神戸周辺の直系組長たちは二四時間の「自警団」活動を
自主的に動いた。その中には自ら被災した組長もいた。
地元の要請で店舗あらしや婦女暴行などを防ぐため巡回
警備を行なった。装備した金属バットなどは住民の差し入
れによるものだった。

救援物資は金額に換算して11億円以上に上った。その
機動力は圧倒的で、警察にさえ
「ここまでやるとは思わなかった」と言わしめた。

山口組は、かねてから大災害の被災地に救援物資を匿名
で大量に送るなどの活動を継続して行なってきた。
田岡三代目の意思により、事あるごと被災地へ救援物資を
山積みしたトラックを走らせた。がマスコミは「人気取りか」と
冷笑した。「山口組は暴力団ではない、任侠団体である」と
いう田岡の信念であったのだろう。

イタリアのマスメディアは
「阪神・淡路大震災では救援に手間取る行政機関よりも早く
近隣住民への防災用品や緊急食料の配布を行った」その
模様は「マフィアが救援活動」と世界中で報道されている。


 多くのヤクザは江戸時代の博徒組織から発展したが
山口組は違う。貧しい漁師だった初代が淡路島を出奔
資本主義勃興期の神戸港で荷揚げ労働者として働き始
め数年後、他の労働者たちを束ね人夫供給業を行う
山口組を立ち上げた。1915年ごろのことである。

二代目の山口登(初代の長男)は港湾荷役業における
山口組の地位を上げ、全国に知られる興行界の顔役に
までなった。三代目を襲名したのが山口組「中興の祖」
である田岡一雄。

敗戦直後の闇市解放区において、当時「第三国人と呼ば
れた民との熾烈な闘争であった。
「戦勝国民」と我が物顔に振る舞う「第三国人」に対し
敗戦によって意気阻喪し武装を制限された警察は、全く
対応できなかった。警察に代わって対決したのは山口組
を始めとするヤクザだった。特に山口組の戦闘ぶりは
凄まじかった。

1946年2月三ノ宮駅東側の市有地を占拠した三国人
に対し拳銃・日本刀・鳶口・手榴弾で武装した山口組は
神戸市ロゴ入りの公用トラック二台で突入し逆占拠した。

更に「第三国人」武装集団が警察署襲撃を計画していると
いう情報が入ると、山口組自警団が警察周辺に配備された。 

「全署員は‥ただちに裏口より避難し、あとは山口組組員が
迎撃にあたり、同署の屋上から数本のドラム缶に重油を詰め
これを落下させると共に、手榴弾三箱、約四十個を投下し
彼らを大量に殺傷させ、相手がひるむスキに山口組抜刀隊
による決死隊が日本刀や拳銃を持って殴りこむ‥」(引用)

警察が機能しなくなっていた時、彼らヤクザこそが街の
保安官闇市自衛隊として勝ち誇る「第三国人」武装集団
と命を張って対決した。
こうした姿は神戸市民の喝采を浴び、英雄として山口組は
長く神戸市民の心の中に「男の中の男」として刻印された。

高倉健さん主演の任侠映画「山口組三代目」は事実に基づくい
た話らしいです。


 

今は、組織より仲間で動く「半グレ」集団の方が社会問題で
振り込め詐欺、架空請求詐欺など違法な資金獲得法を次々と
開発し、また凶悪犯罪に大きく関わっています。
暴力団への規制が強まり「ヤクザが身動きを取れない中
法の網に掛からない半グレが資金源を確立して一気に勢力を
拡大した」ようです。
犯罪の質も変わり、より身近なものになっています。


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