プラスアルファ

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不安な思いをウダウダ書き散らす日記

善道

2015年04月15日 12時52分44秒 | 辛辣うだうだ放題

正しい道。道理にかなった道。

正しいって何だろ? と、最近よく考える。
道理にかなうとはどういうことだろう……とか、
考えれば考えるほど深みにハマっていく。

誰かにとって個人的に善いことが、
大多数の人にとっても善いことかといえば、そうでないコトのほうが多い。

というのも、今回の統一地方選挙でのこと、
投票場に小学校入学前くらいの兄妹を連れてきた夫婦がいた。
その兄妹は、体育館になっている投票場をバタバタ・ドタドタと、
大きな足音を立てて走り回っていた。

大人が静かに投票をする場所で、子どもをバタバタ走らすな。
うるさいなぁ……。と、Mは心の中で悪態をついた。
たぶん、Mのすぐ後にいる誰かがその親なんだろう。
いちいち面倒なので顔をみることはしなかった。

悪いことに、その子たちはMの移動するところにバタバタついてきて、
くるっとまわれ右をして、大きな足音を立てて会場中を走り回る。
知事、市長、道義、市議……、
候補者の名前を覚えていたはずなのに、ドタドタバタバタがうるさくて、
イライラしてきて、もう誰だったのかスッポリ抜けおち、
名前を書くだけなのにやけに時間がかかった。

選挙を見守るオジサン達、黙ってパイプいすに座ってないで、
この子たちを注意してくれないだろうか? と、思いつつ、
違反を見張っている人達に、騒々しい子どもを注意する義務はないのか……。
と、諦めた瞬間、子ども達が二人突然ダッシュでMの脇をすり抜けて行った。

Mが一歩出るよりも速かったので、ぶつかることは避けられたけど、
先にMが足を出していたら、きっと子ども達を転ばせたかもしれない。
で、泣き叫んで大騒ぎさ。
そう考えると、もうこれは黙っていられないと思い、
出口にバタバタ~~っと、ダッシュしていく子どもらを呼びとめ、
「走りまわったら危ないから、静かにお母さんの傍にいなさい」
と、Mは言った。
兄と思わしき男の子はシュンとしたが、
妹と思われる女児が「やだ」と言うではないか。

なんて図太い子なの????
見ず知らずのおばさんに口ごたえするなんて、どういう子なんだろ?
「今日はここ、体育館じゃなくて大事なことをする場所なの。だから静かにしようね」
と、重ねて言うと、また「やだ」だと。
あまりにナメているので、Mは真顔になって、
「おばさんね、怒っているんだよ」と言ってみたら、
「おっばさ~~ん、本当はオバサンの顔したおじさんだったりしてぇ~~」
……と、大人を小馬鹿にしたことを言いだした。

叱っている大人に向かって、さらにその態度をとっちゃうわけ?
この子、テレビのバカ番組の見過ぎだ……と、瞬間思い、
突然白けてしまって、ど~~~でも良くなり、
気の毒な子……、という目線を残してその子から離れた。

子どもらに背を向けて歩きながら、
最初から見ないふりをすればヨカッタ? 
子ども達が気持ちよく走り回っていたんだから放っておけばヨカッタ?
と、家のドアを開けるまで考え、現実の結果は目の当たりにしたけど、
Mの中では未だに結論はでていない。

本来なら「公共の場に出る時は、子どもにTPOをわきまえさせなさいよ」と、
あの子どもらの両親に言いたいところだったけど、他人の子どもだもの、
どうなっても関係ないし、あの親に言ったところで伝わらなさそう。
子どもを放し飼いにするとは、つくづく頭の悪い親だ。
と、Mは思った。
賢い親は、きちんと子どもに言いきかせてから出てくるはずだ。

そういえば、投票に来ていた他の大人たちも、
顔をしかめてはいたけれど、誰も注意などしない。
みなさん、無関心なのね。
それとも、子どもだからどんな場所でもどんな状況でも、
元気に走り回るのが仕事。
……ってことなのか。
いちいち見知らぬ子を叱るのは、逆に大人げない?

ヘタしたら子どもに言いがかりをつけているヘンなオバサン?
やな世の中になったなぁ。
昔は知らないオバサンやオジサンに叱られたら、
それだけで子どもながらにショックだったからシュンとしたけど。

子ども達はもう色んな意味で『次世代』なんだなぁ。
次世代というか、異世代ってカンジがするけど。
そしてイマドキの大人も次世代。

大人はもう他人の子どもを善道に導くことなどできないんだ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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