日本の大人

Ｍはこの国で生まれて育って生活してきた。
若いころはバブルで賑わって、
そのバブルも弾けて北海道は拓銀が潰れ、
Ｍ家もしっかり波をかぶり、
あれからずっと、どん底暮らし。

もう少し余裕が欲しいなぁと思い、
頑張って働いても暮らしはそんなにラクにならずに、
それでもそれなりに身の丈で生きてきた。
そのうちＭはりうまちになり、
働くことが出来なくなっちゃった。

それでもボチボチ自分の出来そうな仕事をして、
ダーも身を粉にして一生懸命に働いてきて、
子どもたちはそれぞれ独立して手が離れた。
そのうち少しずつ余裕ができるようになり、
孫にもオヤツなんかを買ってあげられるようになってきた。

とはいえ、一人親方のダーは体が資本。
倒れてしまえば地獄へ真っ逆さま。
年々トシをとっていくと体はボロボロ。
劣化してきた体でなんとか仕事をしているけど、
この先の保証は何もない。

Ｍたちの上の世代は逃げ得ができる世代。
終身雇用で、ずぅ～～っと会社員でいられた。
退職金は数千万円、そして年金もたんまり。
Ｍたちの世代はどうなんだろう。
ギリギリ逃げ得の出来る世代なのかな？

でもＭ家などは逃げ得じゃなくて、逃げ恥だわ。
退職金なんかないし、年金なんてあたらないよね。
近づいたと思ったら離れていくもの。
しかも、お金がなくて掛けたり掛けなかったりしてたから、
貰うための年数が足りないっぽい。
長生きすると首が締まるわ。
逆に今逝けたら逃げ得じゃないけど、
かなりラクかもね。
でもお迎えがくるまでは自分では逝けない。

で、
思う。

このままでいくと日本は、
身の丈で生きることさえものすごく難しい国になってしまう。
と。

次の世代の人たちのことを考えると、今のままでは絶対ダメなのに、
逃げ得出来る人たちも、Ｍと同世代のひとも他人事が多い。
まず選挙の投票に行かないことが他人事だと思っている。
今の時代はとくに、大人なら政治に関心をもってよ。
と、声を大にして言いたい。

今でも「誰に入れていいか分からないから投票は行かない」
という大人はもうオワッテル。
たしかに、誰に入れていいかはわからないし、
入れたい政党も人もいないっていうのもある。
でも、今の時代は自分から情報を手に入れるのはとても簡単なのよ。
入れたい人がいないと、消極的な選択をしなくてはならない。
それさえせず、「分からないから投票にいかない」という無知な大人。
本当に腹立たしくなる。

今の大人には人を慮るという余裕が全くない。
政治家に一番そういう人が多い。
じぶんさえ良ければいいという政治家が多すぎる。
たしかに、そういう意味では今の時代の大人の代表だね。
でもそういう意味の代表は要らない。

自分のことばかり考えないで、次の世代の人のことを考えて！！！
50歳を過ぎたあたりからは、次の世代のことを考える余裕を持つべきと思う。

というか、今の時代の大人は歪んでいる人が多いと思う。
猥褻事件も多いし、身勝手な大人の事件が多い。
力ずくで強奪する計画を立てて未成年に安いバイト代で実行させて、
自分らは隠れて濡れ手に粟。
あれ？　これって日本の今に似てない？
力ずくで税金を上げ、物価を上げ、国民には安い賃金で働かせ、
増税計画に加わった国会議員は何の傷も負わない。
ある意味濡れ手に粟。
議員バッジだけは死守して家族に継がせたいと考え、
自分のことだけしか見えていない。

次の選挙にも受かるために給付金をばら撒こうってんで、
非課税世帯に給付金をまた配るんでしょ？
非課税世帯＝生活に困っている。という図式かもしれないけど、
お金持ちの人にも非課税世帯がいる。
お金持ち悠々自適生活のお年寄りにもお小遣いね。
しっかりお金を持っている人達にもちゃんと給付金があたる。

懸命に働いてやっと生活が出来ていて、
中途半端に税金を払わざるを得ない人には給付されない。
非課税世帯じゃなくても、今はほとんどの世帯で困ってるのに、
そこの手当はしない。
全世帯にばら撒くような、思い切ったことはしない。
それこそ異次元のばら撒きってヤツをしてみたらいいのに、
そんな度胸はない。

『ケチ田総理、ばら撒きについてお答えください。』
『え～～、ばら撒き。
さまざまなご家庭の、さまざまな生活様式については、
さまざまなお考えがありますから、
我が党を応援してくださる様々な皆様には、
さまざまに丁寧なばら撒きをいたしますので、
え～、ぜひ、選挙に勝たせていただきたい……と、
さまざまに考えております。』

……みたいな？

今の日本の代表は、こんなカンジ。
さまざまに他人事なんですわ。

他人事国会議員が決めた予算は１１４兆円ですってよ？
……Ｍの記憶に間違いがなければ。
これをどう使うかはさまざまなお考えもあろうかと思いますが、
さまざまに軍事費……。
キリが無いのでここは一旦閉めて、明日またウダウダしようと思う。

てことで、
さまざまに思いを巡らす3月最後の日。