アメリカ大統領選挙の混乱は依然として続いています。アメリカの経済的な低迷と大統領選挙の混乱は、ある意味で一対なのかもしれません。アメリカの政治的地位の低下、凋落はアメリカ以外の多くの国、善良な市民は歓迎するでしょう。アメリカの政治経済を牛耳る鼻持ちならない傲慢な支配層が悲哀を味合うことは確実です。しかし、彼らはそのことを自覚してもいません。その限りでは、漫画のような話です。
アメリカ大統領選挙の混乱を見て感じることは、現状の政治経済への不満をーー独裁的、強権的手法で打開しようとする傾向への力――これらを防ぐことも国民による運動と言論の力でしょうが。
このようなアメリカ政治経済の限界と支配層の腐敗を批判もせずに、ただただ、ひれ伏すように付き従う安倍、自民党中枢の知的退廃と思考力には辟易します。
【ニューヨーク】米大統領選の民主、共和両党のニューヨーク州予備選は十九日夜(日本時間二十日午前)、開票が行われ、米主要メディアによると、共和党は不動産王ドナルド・トランプ氏(69)、民主党はヒラリー・クリントン前国務長官(68)がそれぞれ快勝した。トランプ氏は「素晴らしい夜だ」と勝利宣言し七月の党大会前の指名獲得に自信を見せた。
三月下旬以降は負けが続いたトランプ氏にとって、当初の勢いを取り戻す大きな勝利となった。同じく地元で勝利したクリントン氏も、支持者らを前に「ニューヨーカーはいつも私を支えてくれる」と笑みをこぼした。
ニューヨーク州に割り当てられた代議員は民主党が二百九十一人、共和党が九十五人で、全米でも有数の規模を誇る。
米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)によると、開票率96%時点の共和党の得票率は、トランプ氏が60%、ジョン・ケーシック・オハイオ州知事(63)が25・2%、テッド・クルーズ上院議員(45)が14・8%。トランプ氏は少なくとも八十九人の代議員を得た。
民主党の得票率はクリントン氏が57・7%、バーニー・サンダース上院議員(74)が42・3%で、それぞれ百三十五人、百四人の代議員の獲得を確実にした。
共和党の指名獲得に必要な代議員数は千二百三十七人。AP通信の予備選前の集計では、トランプ氏が七百五十六人、クルーズ氏が五百五十九人を獲得。
民主党の指名獲得に必要な代議員数は二千三百八十三人で、同じくクリントン氏が千七百五十八人、サンダース氏が千七十六人だった。
ニューヨーク州予備選 全米最大都市のニューヨーク市を抱え、大統領選の党候補指名争いの中でも有数の規模の予備選。登録有権者は民主党が579万人、共和党が273万人。代議員の割り当ては民主党291人、共和党95人。民主党は得票率に応じて代議員を配分する。共和党は仕組みが複雑で、得票率が一定の条件を満たした場合はより多くの代議員が配分される。 (共同)