“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

北海道5区補欠選挙 結果

2016年04月25日 08時30分10秒 | 臼蔵の呟き

「野党四党が候補者を統一して推薦し合う共闘の形は、参院選でも一つのモデルとなるはずだ。すでに半数以上で野党統一候補の擁立で合意しているが、残る選挙区でも共闘を模索してほしい。」

<東京新聞社説>衆議院補選 野党共闘に課題残す

 与野党一騎打ちとなった衆院北海道5区補選は自民党候補の勝利に終わった。民進、共産など野党四党は候補者を一本化して臨んだが及ばず、夏の参院選に向けた野党共闘に課題を残す形となった。

 夏の参院選を控え、安倍政権はほっと胸をなで下ろしているに違いない。二選挙区で投開票が行われた衆院補選。町村信孝前衆院議長の死去に伴う北海道5区は、自民党公認の和田義明氏(44)が野党統一候補の池田真紀氏(43)を破り、補選全敗を回避した。

 二〇一四年の第三次安倍内閣発足後初の国政選挙である。安全保障関連法や経済・子育て政策などが争点だったが、政権が積極的に信任されたというよりも、町村氏の地盤を娘婿である和田氏が守り抜いたといった方がいいだろう。

 通例なら、自民党候補が有利に戦いを進める「弔い合戦」だが、安全保障関連法廃止と立憲主義回復を掲げて共闘し、激しい選挙戦に持ち込んだのが民進、共産、社民、生活の野党四党である。敗北したとはいえ、野党共闘の有効性が確認された選挙戦ではなかったか。野党の力が分散しては安倍自民党の「一強」に対抗することは、とてもできまい。

 野党四党が候補者を統一して推薦し合う共闘の形は、参院選でも一つのモデルとなるはずだ。

 参院選では三十二ある改選一人区が勝敗の行方を左右する。すでに半数以上で野党統一候補の擁立で合意しているが、残る選挙区でも共闘を模索してほしい。

 課題も浮き彫りになった。

 与党陣営は野党共闘を「理念も政策もバラバラ」と執拗(しつよう)に攻撃した。今回の補選にとどまらず、参院選でも同様の批判を展開するだろう。それにどう対抗するのか。

 政権批判を糾合することは一強多弱の政治状況を転換し、政治の誤りを正すには当然だが、有権者に浸透しなければ意味がない。

 現政権の問題点を粘り強く訴えると同時に、安倍政治に代わるビジョンを示すことも重要だ。四党間に理念・政策の違いがあるのは当然だが、共通政策づくりに向けた協議も急ぐべきである。

 一方、不倫が発覚した宮崎謙介元自民党衆院議員の辞職に伴う京都3区では、民進党公認の前衆院議員、泉健太氏(41)が勝った。

 今年三月に発足した民進党初の議席だが、敵失での議席獲得でもある。勝利に浮かれてばかりもいられまい。野党勢力結集に指導力を発揮できるのか、民進党にとっては、これからが正念場である。


北海道5区補欠選挙 結果と評価

2016年04月25日 07時15分03秒 | 臼蔵の呟き

国政選挙において与野党の対決、野党四党の統一候補が大健闘しました。結果的には、1万票の差で落選、残念な結果です。

今回の選挙は、与野党が統一候補を擁立し、一騎打ちの選挙戦となったことは最大の特徴です。戦争法の廃止、立憲主義、民主主義の回復を政策的な合意として、野党四党が選挙協力、統一候補となったことは画期的な出来事でした。そのことが、圧倒的に優勢であった自民党候補を追い詰める結果となりました。自民党候補は町村議員の弔い合戦、世襲後継者を前面に立てて、政策(政策を語れば票が逃げるために語らず)、お涙だ頂戴の戦術、企業団体への締め付け作戦を徹底しました。野党候補は無所属での立候補という点でも不利さ(宣伝カー台数が少ない、選挙ハガキなどで政党候補と比較して不利な条件などなど)がありましたが、大健闘をしました。

今回の5区は千歳、恵庭を抱え自衛隊基地と自衛隊員が住む地域を含んだ選挙という点でも特徴がありました。自民党は戦争法、熊本地震と自衛隊の活動を大々的に宣伝し、野党統一の分断を図るデマと反共宣伝を行いました。その中での劣勢挽回と僅差という結果は野党統一への選挙民、市民運動の希望、支援の大きさを示しました。

選挙制度が巨大政党、与党に有利な中で、野党が共闘し、立憲主義、民主主義回復、戦争法廃止でまとまり、闘えば悪政を転換できる展望を示した点で有意義な闘いでした。選挙制度が民意を反映しない制度であっても、悪政を止めて、民主的な政治を実現するための有効な戦術があることを示しました。

京都補欠選挙の投票率が30%弱であったことを考えれば、5区の投票率は57.63%であり、関心の高さ、選挙民の選挙への期待の高さも示しました。この点でも、議会制民主主義の危機への打開策、展望も見出し得たのではないかと思います。

参議院選挙の一人区で、戦争法廃止、立憲主義、民主主義回復の大義で野党四党による選挙協力、統一候補擁立は安倍、山口自公政権を退陣させる闘いになることを示した点で大きな成果でした。

<北海道新聞>北海道5区補欠選挙 結果

 夏の参院選の前哨戦となる衆院道5区(札幌市厚別区、石狩管内)と京都3区の補欠選挙が24日投開票された。道5区補選は、自民党新人の和田義明氏(44)135,842票=公明党、日本のこころを大切にする党、新党大地推薦=が、無所属新人の池田真紀氏(43)123,527票=民進党、共産党、社民党、生活の党推薦=に競り勝ち、初当選した。安倍晋三首相は自らの経済政策「アベノミクス」や安全保障法制が一定程度支持されたとみて、参院選の準備を本格化させる。野党各党は共闘で善戦に持ち込めたととらえ、参院選でも連携を図る方針だ。

 道5区補選は、町村信孝前衆院議長の死去に伴い行われた。投票率は57.63%で、2014年の前回衆院選の58.43%を0・8ポイント下回った。

 和田氏は、アベノミクスの継続を唱え、元商社マンの経歴もアピールして地域経済の再生を主張。安全保障関連法を踏まえた力強い外交を訴えた。義理の父である町村氏の後継を強調して自民党支持層を固め、公明党支持層も手堅くまとめた。知名度の高い自民党議員や閣僚も応援に入ったことで無党派層の一部も取り込み、逃げ切った。

 池田氏は、アベノミクスによる「格差拡大」を批判し、安保関連法は他国の戦争に巻き込まれる危険性を高めるとして廃止を主張。自らの境遇や社会福祉士の経歴を前面に打ち出して福祉の充実を訴え、無党派層への支持を広げたが、自公支持層の固い組織票に及ばなかった。

 安倍首相は24日、道5区補選で和田氏が勝利したことに関し「参院選に向けて極めて重要な選挙だ。勝利できたのは大きい」と述べた。自民党の茂木敏充選対委員長が党本部で記者団に明らかにした。