望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

グサグサ菜っ葉の裏原

2016-11-28 20:06:54 | 思いダイヤル
徳島市大原町 アブラナ畑

 「グサグサせめぎあい」

菜っ葉 包丁に刻まれるとサクサク 
サラリと流れて露 あきらめて何もなかった

菜っ葉 言葉に泣かされるとグサグサ
ズクット抉られ露はたまって溜め池
深く深く積もっていく深みどり

カキンカキン 包丁と包丁のせめぎあい
互いに刃こぼれて無音の結末
言葉と言葉のせめぎあい 陰の鐘はこもったまま
根は地中深く底なしにむき出す

心と心 無色をなすまで耕し続けて
開墾の地に白雪積もる時

陰湿な鐘に弾ける音よみがえって
赤い雫の風車も回り出す