毎年暮れにMホテルさんから戴くカレンダーです。
老眼夫婦は日付数字が大きいこのカレンダーは、どうしてもここに必要なんです。
コロナ禍の昨年暮れはTホテルへ訪問も出来ずに年を超えました。
そして今年のお正月は、いつもの位置に別の小さい日付数字のカレンダーが貼って有りました。
正月末の29日やっとTホテルへ仕事でご挨拶に参りました。
帰りがけ、私は思い切って女将さんに訊いてみました。
「毎年戴くカレンダーですが・・今年はもう有りませんよね~?・・」
1月も終わりですからいつもならフロントに沢山置いて有るカレンダーは?・・当然その辺りには見当たりません。
コロナ禍でどのホテルでもお客さんが少なく赤字続きの昨今です。
決して安くはない名入れのカレンダーを作って・・
毎年暮れに用意して永年の顧客や古くからの取引先に只で提供するのは宣伝になるとは言え、大変な費用が掛かっているのだと思いますが・・
気の毒そうに私を見ていた女将さん「・・・?あ~カレンダーね~?・・・チョッとお待ちくださいな」
やがて奥から女将が手に持って来られたカレンダー・・
いつもの見慣れたカレンダーは丸く包装されていないのが2冊も・・
嬉しさイッパイの満面に「してやったり、これこれ!・・ありがとうございました。」車に積んでご機嫌な私です。
勿論、家の奥様は次の日に早速カレンダーを張り替えて・・
「大きなカレンダー有って良かったね~・・」
それから二日目、カレンダーに何かを書き込んでいた奥様が突然スットンキョウな声を張り上げて・・
「アレッ!オカシイよ?このカレンダー去年のじゃない?歯医者さんの予定を入れようとしたら曜日が違うみたいで・・私、今歯医者さんに曜日を間違えたって電話しようかと思ったら??・・」
そんな訳はない?が何だか変???改めてカレンダーを見直して・・
「まさか???これは間違いなく去年のカレンダーだ!・・ワッハッハー・・こりゃ~如何したコッタ~??・・」
我に返った私、久し振りに腹の底から大笑いして、二人は畳の上で転げんバカリにケラケラと・・
コロナ禍のニュースバカリで沈んでいた家の中がスッカリ明るく陽気になりました。
仮に私が、ホテルでこのカレンダーを戴いた時に、その場で、すぐ気が付けば良かったのかも知れませんが・・
女将さんが折角好意善意で私の事を思って、探して持って来て下さった去年のカレンダーを・・
その場で「違う、これ去年のですよ・・」では、却って女将さんに大恥をかかす事になっていたかも知れません。
次にホテルに行っても、私はこの件は知らんふりをする心算です。
まさか私以外に、又去年のカレンダーを所望する人はいないでしょうから・・
「こんな大きなミカンだったとは~知らんかった・・でもお父さんが買って来たミカンも大きいよね~」
生協の蜜柑です。ゴチソウサマ