「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」

2017年アメリカ
原題：The Florida Project

モーテルに住む貧困層の人々の日常を子供の視点で描いたドラマ。

貧困、無教養、が生む負の連鎖。
子供には罪が無いのは万国共通だが、その負も受け継がれる。
貧困と良いながらまだまだ裕福な我が国ではあるがホント人ごとではない社会問題。
子を持つ親としてはかなり身につまされる。

オチの是非はあるだろうけど、、、この作品はかなり素晴らしい出来。
子供達、特に主役の女の子の演技がとにかくリアル！大人達全員含めてナイスジョブ！！！
で、それを追うカメラもスゴイ！色彩もナイス！

とにかく子供達が可愛いんだよなあ、、。
で、管理人のおじさんがさりげなくいいんだよなあ。ウィレム・デフォーはまり役！
なんか個人的にこのドラマにスゴく自然に入り込めた。
見終わってからもジワジワくるんだよなあ。随分間が空いて、、ナミダ。。。
でもね、決して暗くないし、御涙頂戴でもない。
なんかアメリカ映画特有のウソぽさ、わざとらしさがない、
つーかこんなタッチの作品もあるからアメリカは大きいってことだよなあ。

今後、この監督は要注意！で、この子役の子も重要要注意！！！
こんな傑作なのに、、なんだよこの最低な邦題、日本の配給会社もしっかりしろよ！な1本。

https://www.youtube.com/watch?v=ABY6M6o-vB0

「モリのいる場所」

2018年日本

30年もの間、ほとんど自宅を外出する事なく庭の生命を描き続けた実在した画家 熊谷守一の一日をフィクションで描いた作品。

山崎努や樹木希林ら名優らの仕事ぶりも素晴らしいが、、、
なんというか、、とにかく映像がスゴイ！
センスも根気も、、、スゴイ！
カナダライ、、、スゴイ！！！笑

これはある程度歳をとらないと解らない類いの作品だと思う。
オレもそんな歳になったのか、、と感慨深い。
この主人公のような生き方ができたらスゴイよなあ。
絶対ムリだなあ。。。

なんともつかみ所がないというかシュールでコミカルで、、丁寧で確信的で、、、
これはなんとというか、、、傑作と思う！
沖田修一監督、、、要注意！！！

https://www.youtube.com/watch?v=j60fTJHgnKk

「女は二度決断する」

2017年ドイツ・フランス
原題：Aus dem Nichts

愛する夫と幼い息子をテロで殺された女性の苦悩の決断。
3部構成になっていて、事件、裁判、その後、、、になってる。

家族を無惨に、、いやあ、なんてお気の毒な。
リアルに集中して観れた、感情移入するとツライもんがあるよね。
それにしても弁護士って、、仕事とはいえ、、人としてどうなの？って。。。

さて、、、彼女がした決断は、賛否は分かれるだろね、、
共感するのか？否か？
これもまた後味を残す1本。

https://www.youtube.com/watch?v=nztl0VnU4NY

「ビューティフル・デイ」

2017年イギリス・フランス・アメリカ
原題：You Were Never Really Here

年老いた母と暮らす刹那的に生きる闇社会の中年男。
そんな彼に、誘拐された少女を奪還しろという依頼が。。。

殺伐とした空気感とか生々しい色具合、、、そして読めそうで読めない展開、、、
映像も素晴らしいけど台詞がいちいちたまらんのよね。
泣きたいけど泣けない強面の男、ホアキン・フェニックス。
なんか気持ち解るんよね。。。

珍しく邦題も悪くない。
エグイシーンも多々有り、他人にはあまり勧められないが個人的にちょいと見過ごせない1本。

え？？？検索して解った、、この監督さん、女性？！！！
この殺伐とした男の世界が？！
恐るべし！！！

https://www.youtube.com/watch?v=PEr7c5jHUTw

「友罪」

2018年日本

町工場に入って来た青年二人はそれぞれ訳ありの男だった、、、って話。
明らかにあの神戸の酒鬼薔薇事件の少年Aをモチーフにしてる。

ヘビーな話に役者さん達の熱演、、なのに、、なんだかなあ、、、って。
とにかく脇役エピソードを盛り込み過ぎ。
みんな大変な事を抱えてる、、、って事なんだろうけど、、、
もうね、、散漫、、、話しの焦点が逆にぼやけてる。
いくつかのエピソードは切り捨てた方が良かったんじゃないかな。

まあ、、、それはそれとして、タブーに切り込もうとする意欲は買いますよ、、な1本。

https://www.youtube.com/watch?v=AAu7fOR6Ngs