あんな・こんな

観たり、聴いたり、感じたり・・・あんな・こんなを綴ります。

何故か、どこか哲学的?📚

2025年02月15日 14時58分36秒 | 読書

 『回転木馬のデッド・ヒート』村上 春樹著 

~はじめに~で、「ここに収められた文章を小説と呼ぶことについて、僕にはいささかの抵抗がある。もっとはっきり言えば、これは正確な意味での小説ではない。」と述べています。 そして作者である村上春樹は本作を小説ではなくスケッチと称していました。 
それぞれの「スケッチ」は実体験なのか、実在する人物(作者は人の話を聞くのが好きなのだとか・・・)は?と興味をそそられるのはこの作品が「短々編?」だから?

 

作者は、回転木馬(メリー・ゴーラウンド)を例えに、定まった場所を定まった速度で巡回しているだけで、何処にも行かないし、降りることも乗り換えることもできない。誰をも抜かないし、誰にも抜かれない。~~~それでも回転木馬の上で仮想の敵に向けて熾烈なデッド・ヒートをくりひろげているように見える。 そんな風に言っています。 だから?小説と言わずにスケッチと言っているのかな(。´・ω・)?

このスケッチが何かの作品に取り入れられているのかも知れませんね。 
村上春樹に初めましての「本(作品)」がこの本だったので、これは長編ものを読まなくっちゃ!です📚

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忘れてはならないもの・・・📚

2025年02月10日 21時41分05秒 | 読書

『わが心、高原にあり』野里 征彦著 

 

2011(平成23)年3月11日に発生した東日本大震災を大船渡で経験したあと山中で自殺を図ったものの、不様に転げ落ちて負傷した僕(新沼久男)は、通りかかった老人(耕さん)に助けられ手当てを受けて共に暮らすようになり徐々に生きる術を見出していきます。 

山での暮らしは自給自足で昔ながらの慎ましい暮らしではありますが、心豊かなものでした。 過疎となっている気仙の住田にある耕さんの家での出会いはとても貴重なもので、何が大切なのか・・・考えさせられるわぁ~~~ 
話の中には国への辛辣な言葉が端々に出てきて、筆者自らも被災者であるからこその本音のようなものが見え隠れしていました。 

日本は「山国」、山の樹々を大切にすることで災害を防ぎ、水を蓄え洪水を防ぎ、水をきれいに酸素をつくる。 そして生き物たちの住処となるのですね。 ところが近頃は地球温暖化、山崩れに大洪水、住宅街に出没するようになった生き物たち、と自然を蔑ろにしてきた私たちに思い知らされている気がします。 「そろそろ気付きなさいよ、大変なことにならないうちに・・・」と言われているような気になります。

「種山高原」で耕さん、娘の佳乃、佳乃の息子・圭祐と「スターウォッチング」に出かけ、草原で「鹿踊り」の輪をつくる姿が浮かんでいました。

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時々、人目を気にしながら📚

2025年02月07日 21時34分10秒 | 読書

『この嘘がばれないうちに』川口 俊和著 

読み始めて気付きました。 これは以前観た映画『コーヒーが冷めないうちに』と同じ!!

 

喫茶店「フニクリフニクラ」のある席で過去に戻れる(未来にも行ける)、それには条件(決まりごと)があるのです。 
そして『コーヒーが冷めないうちに』シリーズとして『さよならも言えないうちに』・『やさしさを忘れぬうちに』・『愛しさに気づかぬうちに』が発表されていることも知りました。 シリーズものってズルいですよね(^_-)-☆気になって仕方がない! 
古本屋さんに行って来なくっちゃ、だけど・・・あるかなぁ~?📚 いつもの通り題名に惹かれて買った中の1冊でした。

 

  

映画でも泣きっぱなしでしたが読書中も作品ごとに泣いてしまい、その所為か珍しく夢を見てその中でも泣いていて(配役も決まっていてドラマに仕上がっていました)涙で目が覚めました(´;ω;`)ウッ… その時は俳優が誰だったのか、内容がどうだったか場面まで覚えていたのに今朝起きた時には忘れてたぁ~ あの時メモっておけばよかったのにとチョッピリ後悔しました。
この中での嘘って「愛」ある嘘なんでしょうね💞相手を思いやる!?・・・

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就活って???

2025年02月03日 13時27分11秒 | 読書

『何者・NANIMONO』 朝井リョウ著

 

 

二宮拓人(にのみやたくと):主人公として語っている。 「劇団プラネット」で活動(していた)。
烏丸ギンジ(烏丸ギンジ):主人公の友人で劇団を組んでいたが道を別ち「毒とビスケット」を立ち上げ活動している。
小早川理香(RICA KOBAYAKAWA):主人公と光太郎がルームシェアしている部屋の上の階に住んでいる。
宮本隆良(宮本隆良):理香の同棲相手。 別アカウント「備忘録」で本心・本音???を語っている。 主人公・二宮拓人(にのみやたくと)も「何者」という別のアカウントで発信している。
田名部瑞月(田名部瑞月):光太郎と交際していた。(後に交際を申し込むものの振られてしまい、主人公に同じ相手に2回も振られたと告白)
光太郎(コータロー!):主人公の同居人でバンドを組んでいる(いた)。

大学生の拓人、光太郎、瑞月、理香たちが就活に向けて対策を話し合うのですが、この場面で皆が本音を語り合うことはなく、お互い見えない牽制の仕方をしているように感じます。 それはTwitterやInstagram、Facebook、Blogでの発信でも同様で、無難な表面的な表現しかしていません。 だから?別アカウントで本音を洩らしているのでしょう。 本音と言っても総てを語っている訳でもないんだよなぁ~ 周りの人、事の方が気になって自分自身のことに目が向いていない!そんな感想を持ちました。 そして面と向かって語り合うことの大切さも・・・ 主人公が使った「何者」に不確かさというか曖昧さを感じながら、いつ「自分」に気付くのかと心配と希望をもって読み終えました。

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Beethoven's ♪-Spring Sonata-♪も聴いてみた📚

2025年01月26日 13時58分27秒 | 読書

『春のソナタ』三田 誠広著 初めましての作家さん。 
芥川賞作家だそうで、この本も古本屋さんで目にして積読状態(昨年末はスカダーシリーズにハマっていたので)でした。 

 

内容はと言いますと、「ソナタ」という題に準えてなのか、目次も第1楽章~第4楽章で区切られていました。 主人公の高校生・遠山直樹の心模様を描いたもの。 学校では、柔道部の西村、バスケットボール部を退部し受験勉強に励む開業医の息子・中島、幼馴染みの清宮真衣などと普通の高校生活を送っていて、成績も悪くなくスポーツもそこそこ?できる。 そんな直樹はピアニストの父からバイオリンを勧められ幼い頃から個人レッスンを受けていて腕前は確かなようです。 当然のように音楽大学に進学するのだろうと周りからは思われている様子。 この年頃には迷いがあって不思議はなく、色んな事に挑戦したいという気持ちが溢れていました。 そんな中、魅力ある年上の女性・早苗と出会い大人の世界へと足を踏み出しましたが、年齢の割に冷静に大人たちを見て(観察して)いました。 そんな大人たちを見る目は家庭においても同じで、両親への接し方も覚めた?ものに感じました。 母より父の方が好き。 何故なら、母は父しか見ていない、直樹の存在は見えていないのかも・・・ 両親の結婚にも問題があったからかも知れません。 母が二人の娘を残して再婚したことの結果が終盤で表れるのですが、父の生き方、選択への後悔も直樹に吐露する場面でよく判ります。 そして父の選んだ道は悲しいものでしたが、それしか無かったのかも・・・と直樹に思わせるのでした。 

秋から始まり、大学進学の時期の春で終わっています。 春は出発の季節だと思いたいです。

Beethoven's ♪-Spring Sonata-♪を聴いて本の内容を感じたいと思ったのですが・・・チョット無理でした。

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老?探偵の仕事&血気盛んだった頃を思い出して📚

2025年01月20日 23時20分05秒 | 読書

 『石を放つとき』

原題:A TIME TO SCATTER STONES(SCATTERには散らす、ばら撒くといった意味もあるようです) ローレンス・ブロック著 田口 俊樹訳 
📚新作+短編集(選ばれた)でした【2020年発行】📚 スカダーシリーズを読み終えて、余韻?の残っている間に読みました。

 読み進むうちに内容が甦って来たり、あの背景にはこんな出来事があったんだぁ~とか・・・シリーズでは書かれて(語られて)いなかった?ことも、ちょい足しのように書かれていました。

 
新作では、80歳のマットが老探偵?の割には活躍していました。 本人は、かつての刑事(探偵)の勘のようなものが衰えていると感じていたようですが(ひざの痛みも抱えていましたっけ)携帯で調べごとをしていたりと現代の利器もちゃんと使いこなしていました。

 私としては『グローガンの店、最後の夜(One Last Night at Grogan’s)』が印象に残りました。 マットとエレインの夫婦、ミックとクリスティンの夫婦とのグローガンの店最後の夜、それはとても「しみじみ」としたものでした。 ここで驚いたのはミックとクリスティンの歳の差が40歳!(美女と野獣?みたい)昔のミックからは想像もできない!余りの変わりように(^_-)-☆ 犯罪常習者は聖人?と言ってもいいほどになっていました。 
新作には懐かしいTJの名前も・・・ 何故かゆったりした気分で読み終えました。

  • 窓から外へ(Out the Window)
  • バッグ・レディの死(A Candle for Bag Lady)バッグ・レディにローソクを灯していました。
  • 夜明けの光の中に(By the Dawn’s Early Light)アメリカ合衆国の国歌のはじめに出てくるのですね。
  • バットマンを救え(Batman’s Helpers)
  • 慈悲深い死の天使(The Merciful Angel of Death)
  • 夜と音楽と(The Night and The Music)
  • ダヴィデを探して(Looking for David)
  • レッツ・ゲット・ロスト(Let’s get Lost)「ずらかろうぜ」ってことかな?
  • おかしな考えを抱くとき(A Moment of Wrong Thinking)
  • ミック・バルー、何も映っていない画面を見る(Mick Ballou Looks at the Blnnk Screen)
  • グローガンの店、最後の夜(One Last Night at Grogan’s)
  • 石を放つとき(A Time to Scatter Stones)
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不思議の世界?📚 

2025年01月11日 14時40分17秒 | 読書

 『ひそやかな殺意』原題:Tngled Lives(もつれた人生)
マーゴット・ダルトン著 皆川 孝子訳 古本屋さんで見つけて「積ん読」になっていた1冊です📚 

昨年は思いがけず出会った作品にドはまりしてしまい「マット・スカダーシリーズ」を読み尽くしました。 
そして飽きもせず(^_-)-☆ローレンス・ブロックの短編集を買ってしまいました。 その内にご紹介しま~す。

さて今回の作品ですが、以前読んだ東野圭吾の「分身」をチラチラ思い出しました。 

 
「分身」での姉妹は、ある意図によるクローン技術の結果の誕生。 姉妹はお互いの存在を知らないまま成長し、ミステリーの世界へと引き込まれましたが・・・「ひそやかな殺意」の姉妹も違う養子先で育てられお互いの存在を知りませんでした。 
そもそも、話の前半では一人の人間に違う人格が宿る「多重人格症」として扱われていて(この時点でメグに入れ替わっていました)、リーザ(メグの姉)と従妹と名乗る私立探偵のクレイによる恐ろしい計画に引き込まれていました。 結末は、メグに幸せな人生が待っていて「良かったね」目出度し、目出度しだったので気持ちがス~💞っとしました。 

双子というのは離れて育っても、何処かでお互いの存在を感じるもののようですが・・・ エピローグでのメグとリーザの会話の中には、お互いの過去の時間を取り戻そうとしている様でもありました。

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「ホッ」と一安心💕💕💕

2025年01月04日 15時25分36秒 | 読書

漸くパソコンで「goo・blog」にアクセスできました。 
スマホもタブレットも家の中で使う時はWi-Fiに自動で切り替わる設定をしていたので、それを解除し閲覧可能、パソコンだけが問題だったのです。 でも、でも・・・不具合が解消されたようで今日は無事にアクセスできましたぁ~~~ヽ(^。^)ノ

そこで初読書?📚をご紹介(^。^) 「大家さんと僕」の始まりから完結までの3冊です。 再読本です。 
ほのぼのとした二人のやり取り、残念ながら大家さんは他界されましたが、そこに至るまでの二人のやり取りにも悲壮感はなく最後まで温かいものでした。

 

 

 

 

 この版は、エピソード編といったところでしょうか(・・?

 

大家さんは「星」になりましたとさ☆彡

 

昨年は「マット・スカダーシリーズ」に夢中で、少し頭の中が凝り固まりかけていたので揉みほぐすための本。 
充分ほぐされました(⋈◍>◡<◍)。✧♡ 

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📚 シリーズを読み終えて 📚

2024年12月22日 17時36分44秒 | 読書

登場人物を振り返ってみました。 名前を見ると内容が浮かんできます📖
短編集も気になるので(ミックが登場するみたいです(^_-)-☆)探してみます🔎💻🔍

  

  

     

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映画鑑賞、散歩、寄り道の合間に加え、寝る前の読書📚⌛🎦👣⌛ 

2024年12月22日 13時21分12秒 | 読書

『わが探偵人生』原題:The Autobiography of Matthew Scudder(マシュー(マット)・スカダーの自伝) 
ローレンス・ブロック著 田口 俊樹訳 「マット・スカダー」シリーズ-18作目(閉幕?)

 

いよいよシリーズの幕が降ろされることになり、作者ローレンス・ブロックによる序文の書き出しからマシュー(マット)・スカダー自身に語らせていました。 ここまで私を虜?にしたのは何だったのでしょう(。´・ω・)? 出会いは古本屋で目にとまった『死者との誓い』という題名に引き寄せられたから。 読んでいるうちにシリーズものであることを知り、シリーズを通して読んでみたい!と思い全巻揃えました。(文庫本で見つからなかったものは単行本を・・・) 要するにハマってしまった訳です📚 年内に読み終えるのかと心配していましたが、見事!GOAL!でスッキリしています。 全体的に「死」をテーマにしたもので、自分自身にもそう遠くないものだからでしょうか(年齢的に?) これは必ず来るものですから・・・

 
初めまして(^。^)の本でした📚この出会いから、シリーズ全作読み切りました。

マット・スカダー:1938年9月7日生まれ 乙女座♍
父 チャールズ・ルイス・スカダー:没年齢43歳 母 クローディア・コリンズ・スカダー:ヘビースモーカー、肺癌で没
弟 ジョゼフ・ジェレマイア・スカダー:生まれて1週間ほどで亡くなっている。(弟の死後両親は、お互いが変わったとマットに話しているのです)

スタン・ゴースキ:母の死後高校生の時ボクシングを教えてくれた人物で、警察官になるきっかけを作ってくれたように思います。
ヴィンセント・マファフィ:警察官の心得を教えてくれた相棒?(彼にはハッキリした善悪の基準があったようで、後のマットには確かに影響を与えていたようです) ヴィンセント・マファフィの死を知ったのは、彼の葬儀が済んでしまってからのことでした。 その最期の様子を知ったのも・・・連絡を取り合おうと別れた日から、警察を辞めた彼が警備員として制服を身に着けている姿と再会するまで永い年月が経っていました。
ダニーボーイ・ベル:マットの情報屋(自称、情報ブローカーと名乗っていましたし、その情報は確かなものでした)
エレノア・ルーディン:ラテン語の先生で文章作成の恩人?(自伝作成にも大いに役立ったことでしょう)

 マットは何と!今やパソコンに向かって自伝を作成していました。 時折ミック・バルーや、スカダーシリーズの作者ローレンス・ブロックとの対話を交えながら。 御年84歳。 今も時々は「AA」に足を運んでいます。 

 妻のエレインは、元売春婦或いはその仕事を止めようと思っている女性たちの集会で、助言者役や指導者役を務めています。(彼女も過去に高級娼婦だったことがあります) 

 マットと出会った時は14歳の少年だったTJも、今は妻子のある立派な中年男。 しかも一番上の娘は14歳🎂、時の流れを感じます。 

 マットとエレインのスカダー夫妻と今も会っているのは、あの犯罪常習者だったミックとクリスティンのバルー夫妻で、その絆は強く固いもののようです。(「死への祈り」で両親を殺害され、従妹までも・・・その際、ミックがクリスティンの家で彼女を守るようにマットに頼まれていました) 驚きは、ミックがすっかり正人?になっているのですから・・・

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