あんな・こんな

観たり、聴いたり、感じたり・・・あんな・こんなを綴ります。

映画鑑賞、散歩、寄り道の合間の読書📚⌛🎦👣⌛ 

2024年10月29日 20時07分02秒 | 読書

 「マット・スカダー」シリーズ-6作目

『聖なる酒場の挽歌』原題:When the Sacred Ginmill Closes(聖なるジンミル(酒場)が閉まるとき) 
ローレンス・ブロック著 田口 俊樹訳 

 

前作「八百万の死にざま」の最後にAAの集会で、「マットと言います」「私はアル中です」と吐露し泣いていましたが・・・ その10年後、彼は一滴も飲んでいません。 ここに至るまでには相変わらず飲んでいました。 そして探偵(知人に便宜を図る仕事)を3件ほど受けていて、その顛末を回想するように語っていました。 「アームストロングの店」「モリンシーの店」「ミス・キティーの店」の店主、使用人、それらの店の常連客やその知人・友人が絡み合った事件?の解決が書かれていました。 マットには後味の悪い結果もあったようですが、見事「罠」を仕掛けていました。 許されることではありませんが、仇をうってあげたのですね、と思うしかありません。 登場人物のその後も語っていましたが、淡々と、でも人間らしさがあってマット自身も落ち着いてきたんだなぁ~と感じさせるものでした。 もう「アル中」に戻らないで!と言ってあげたくなりました。 

題名のヒントになった歌詞がありましたので、ご紹介しておきましょう。 YouTubeで探して聴いてみました♪🎧♪
~Last Call:Dave Van Ronk~

And so weve had another night だからもう一夜僕らは過ごした

Of poetry and poses, 詩と散文の夜を

And each man knows hell be alone みんな孤独になるのがわかっているから

When the sacred ginmill closes. 聖なる酒場が閉まるときには

And so well drink the final glass だから最後の杯を僕らは交わそう

Each to his joy and sorrow ひとりひとりの喜びと悲しみに

And hope the numbing drink will last 麻痺した酔いが続くよう

Til opening tomorrow. せめて明日が始まるまでは

And when we stumble back again 足をひきずり僕らは帰る

Like paralytic dancers 体が麻痺したダンサーのように

Each knows the question he must ask 何を問わねばならないか誰もがみんなわかってる

And each man knows the answer. そして答えがわかってる

And so well drink the final drink だから最後の杯を僕らは交わそう

That cuts the brain in sections 脳味噌を切り刻んでくれる杯を

Where answers do not signify そこでは答えは意味がない

And there aren′t any questions. そもそも問いがないのだから

I broke my heart the other day. こないだ僕は悲嘆にくれた

It will mend again tomorrow. けれど明日にはなおるだろう

If I'd been drunk when I was born 生まれた時にもし酔ってたら

I′d be ignorant of sorrow. 悲しみなんか知らずにすむのに

And so well drink the final toast だから最後の祝杯を僕らはあげよう

That never can be spoken: 二度と言われぬ祝辞を言おう

Heres to the heart that is wise enough 砕けて楽になるべきときを知っている

To know when it's better off broken. 賢い心に乾杯と

そして、題名に「挽歌」が用いられたのは・・・
マットが受けた「知人に便宜を図る仕事」に関係して死んでしまった者たちに送られたものだったのでしょう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画鑑賞、散歩、寄り道の合間の読書📚⌛🎦👣⌛ 

2024年10月25日 21時00分01秒 | 読書

 「マット・スカダー」シリーズ-5作目

『八百万の死にざま』原題:Eight Million Ways to Die(800万通りの死に方) ローレンス・ブロック著 田口 俊樹訳 
 

「ニューヨーク」って、こんなに怖い街? 1988年発行のこの本を読んでいると、今は(も)?と聞いてみたくなります。 
キムという娼婦が、この世界を抜けたいが、代わりに「ヒモ」と話をつけて欲しいと依頼され、「ヒモ」である男チャンスと会いキムの希望は呆気ないほどに受け入れられたのですが、その報告をして日を空けずにナタでめった切りにされた彼女が発見されました。 
キムへの殺人の容疑がかかったチャンスは、真犯人を見つけて欲しいとマット・スカダーに頼んで来たところから探偵の仕事が始まりました。 
マットは自分のことを探偵とは名乗っていません。 何故なら免許は持っていないのですから・・・ただ「依頼人」に便宜を図っているのだとの返事をします。 事件をきっかけに知り合った刑事ジョー・ダーキンの協力?で真犯人を捕まえる(マットに射殺されたのですが)ことができ依頼人との約束は果たしたことになります。 

「ヒモ」であるチャンスは6人の女を抱えていました。 そのうちの1人キムは殺され、1人は自殺、残りの女たちもそれぞれチャンスの庇護?から離れて行き、彼は彼女たちを救えなかったことを悔やんで「失業」したとマットに胸の内を話しましたが、「人生は変わるものだ」「それに逆らっても仕方がない」と応えていました。 そしてこれまで聞いていた彼の生き方から助言をしていました。 マット自身も逃れられなくて苦悩を抱えていたのです。 余談ですが、この本に出てきた「ヒモ」は私たちが思っているのとは少し違うみたいですね。 日本の「ヒモ」って、本当に「紐」状態で、女性からお金を巻き上げて行くイメージなんですけど・・・

事件が解決して、アルコホーリクス・アノニマス(AA・飲酒に問題行動がある匿名の人々全般)の集会に参加したマット(これまでにも何回か参加し、禁酒と入退院を繰り返していました)は、遂に吐き出すのでした。 「マットと言います」「私はアル中です」と・・・
そして泣き出すのでした。 こう発言をしたことで、逆らっていた人生に「さよなら」できたのかな? それは、これから読む本で判るのかしら?と言ったところです。 すっかり「マット・スカダー」シリーズにハマっています(∀`*ゞ)テヘッ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画鑑賞、散歩、寄り道の合間の読書📚⌛🎦👣⌛ 

2024年10月19日 16時44分28秒 | 読書

 「マット・スカダー」シリーズ-4作目

『暗闇にひと突き』原題:A STAB IN THE DARK(暗闇の刺し傷) ローレンス・ブロック著 田口 俊樹訳 

 

9年前アイスピックを使った連続殺人事件の犯人が偶然逮捕されたものの、バーバラという主婦だけは、自分が殺していないと強固に否定しているのでした。 そんな中、バーバラの父親が真犯人は誰なのか探して欲しいと依頼してきました。 
調べるうちバーバラに関する良からぬ事実?が浮かび上がり、父親は調査の打ち切りを求めてきます。 娘は聖女であると信じていた父親には耐えがたいものがあったのでしょう。 しかし納得のいかないマット・スカダーが調査を止める筈はありません。 
結果、意外な人物が犯人だったのですが・・・ 

アイスピックを使った殺人の手口は体中を刺し両目も刺していた(残酷です)のですが、バーバラを殺害した犯人の妻は「盲目」だったことと関係あるのかな・・・なんて考えてしまいました。 マットに真実を告白することで、彼の助言で自首した真犯人は永い苦痛から解放されたのかも知れません。 罪を抱えて生き延びることは難しいでしょう。 

話は逸れますが、度々出てくるので・・・マットがアームストロングの店で飲むバーボン入りのコーヒー☕、どんな味がするのかな?気になります。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画鑑賞🎦 2024年 10/16

2024年10月16日 21時31分01秒 | 映画鑑賞

映画鑑賞🎦 2024年10月 3本目 Total-38本 大阪ステーションシネマにて・・・『2度目のはなればなれ』
英題:The Great Escaper(偉大なる逃亡者) イギリス制作

 

2014年夏。イギリスの老人ホームで寄り添いながら人生最期の日々を穏やかに過ごす夫のバーナード(マイケル・ケイン)と妻のレネ(グレンダ・ジャクソン) ある日バーナードは妻にも施設の職員にも内緒でノルマンディへと向かいフェリーに乗っていました。 施設では警察に行方不明の届けを出し大騒ぎ。 ノルマンディ上陸作戦に従軍した英国の退役軍人であるバーナードは、その70周年記念行事(ノルマンディー上陸作戦のD-デイ〔1944-6-6〕)に参加するために、ひとり施設を抜け出したのです。 
そしてバーナードとレネのふたりが「はなればなれ」になるのは人生で2度目のことでした。 バーナードが行方不明になったという警察のツイート(#The Great Escaper)をきっかけに、忽ちテレビや新聞で取り上げられていました。 この場面、以前観た映画「ハロルド・フライのまさかの旅立ち」のお爺さんを思い出します。 目的があったからこそ一歩踏み出したのですから・・・ 
決して離れないと誓った夫がどうしても「はなればなれ」にならなければならなかった理由とは・・・戦争が残した心の傷だったような気がします。 同じ痛みは船上で出会った若者(義足の元兵士)も同様で、「戦争」はあってはならないのに今も起きて、続いているのです。 何故!お互いに傷つき不毛な行為なのに・・・ 

ノルマンディーのパブに集まっていた元ドイツ兵たちと遭遇する場面では、敵味方の関係を超え、戦争で傷ついた者同士として手を取り合い涙していたのが印象的でした。 
ラストでは目覚まし時計が鳴る部屋にふたりの姿がなくてドキッとしましたが、ふたり並んで海に昇る朝日を見ていました。 若いふたりが見ていたのと同じ光景がそこにはありました。 レネがバーナードに語り掛けます。「もし,またどこかに行くことがあれば,私もいっしょに行くわ。」と・・・ そして半年後にバーナードが旅立ち、1週間後にレナも旅立ったと字幕が言っていました。 
そう言えば久々に「字幕:戸田奈津子」とあって、何故か嬉しく(懐かしく)なっていました。

今日は枚方の図書館で連絡会議があったので、「おけいはん」で淀屋橋までGO🚊 観たい映画に間に合いましたぁ~(⋈◍>◡<◍)。✧♡

  

淀屋橋、大江橋を渡り

  

北新地駅のある地下道へ降りて、大阪駅方面に歩け、歩け・・・

 

「大阪ステーションシネマ」に無事!?とうちゃこ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画鑑賞、散歩、寄り道の合間の読書📚⌛🎦👣⌛ 

2024年10月14日 11時18分17秒 | 読書

 「マット・スカダー」シリーズ-3作目

『一ドル銀貨の遺言』原題:TIME TO MURDER AND CREATE(殺人と創造の時間) ローレンス・ブロック著 田口 俊樹訳 

 

古い一ドル銀貨をお守り代わりに持ち歩いていたタレコミ屋のスピナーは、マット・スカダーに1通の封筒を託してきました。 
その中には3人の人間をゆすっていた「ネタ」?が入っていました。 命を狙われていることに気付いてのことだったのですが、やはりスピナーは殺されてしまいます。 スピナーの死を知ったマットは、預かっていた封筒にあった彼宛の手紙を読み、約束?を果たすため3人に罠を仕掛け、マット自身も危ない目に遭ってしまいます。 思い込みや疑惑、信じきれない曖昧さ、読み取れない他人(自分)の心、等など人間って複雑。 
だって他人にも自分にも嘘をつくこと、ありますよね。 ゆすられていた3人の内1人目の建築コンサルタントは自ら拳銃を口に含んで死を遂げ、2人目の富豪の妻は離婚、3人目の新進政治家は「知事」への道を諦めなければなりませんでした。 弱みを握られた者たちに勇気や覚悟があれば(仕出かしたことは許されることではないでしょうが)死ぬことも殺人に関わる羽目になることも無かったのですから・・・

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画鑑賞、散歩、寄り道の合間の読書📚⌛🎦👣⌛ 

2024年10月10日 17時46分34秒 | 読書

 『冬を怖れた女』
原題:IN THE MIDST OF DEATH(死の最中に・真っ只中) ローレンス・ブロック著 田口 俊樹訳 

 

何だかボンヤリ感が残る作品でした。 「この辺にしといたろか!?」みたいな・・・ もう少し丁寧さが欲しかったかな? 
「冬を怖れた女」は殺されたポーシャ・カーだけではなく、殺人の濡れ衣を着せられた刑事ジェローム・ブロードフィールドの妻ダイアナにも当てはまるのではないかと感じたのですが。 原題通りだと「女」はポーシャ・カーでしょうけど・・・

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画鑑賞のまえ・あとで

2024年10月09日 23時40分08秒 | あちこち散歩

『日本伝統工芸展』京都高島屋にて(鑑賞後)
   NHKの「日曜美術館」の放送で
チェックしていたので、映画が終わってから観に行ってきました。 黒いリボンが置いてあったので「遺作」になった作品もありましたが、若い方(平成生まれ)の作品も多くあり、受け継がれている「ものづくり」の伝統・精神に大拍手です。

 会場にチラシが置いてありました。 30分の映像も・・・

 

映画を観る前に、映画館(新風館B1・アップリンク京都)の近くにある「京都伝統工芸館」にお邪魔してみました。 火・水曜日は休館のようで今日(水)はたまたま講習会があって、1階のみ入場出来ました。 有料で上の階を見学できます。
今度はスケジュール表をチェックして行ってみようっと(^。^)y-.。o○

 

映画館に行く前に付近の建物をパチリ~~~三条通の郵便局・烏丸通の京都銀行

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画鑑賞🎦 2024年 10/9

2024年10月09日 23時29分49秒 | 映画鑑賞

映画鑑賞🎦 2024年10月 2本目 Total-37本 アップリンク京都にて・・・『ロール・ザ・ドラム!』
英題:Tambour battant(太鼓を打ち鳴らしながら) スイス制作

 
1970年、スイスの小さな村で起こった事件?てんやわんやの大騒ぎといったコメディー作品でした。 
ワイン醸造家アロイス率いる(指揮する)地元ブラスバンド(伝統を重んじる楽団でした)と村出身のプロの音楽家ピエールがオーディションで集めた楽団(才能ある女性や移民を次々と加えていました)との間に村全体を巻き込んで大騒動になってしまいました。 
対立するアロイスとピエールは幼馴染で少々訳ありなので余計にややこしかったのかな? ラストは大騒動で怪我しないで無事だったふたつの楽団の「生き残り?」が、アロイスの指揮で音楽祭のオーディションで演奏することになり会場は和やかな雰囲気に包まれハッピーエンド🎶 
アロイスとピエールがワイン倉庫?に閉じ込められたことで仲直りできて目出度し、目出度し🎶 もっと音楽を楽しみたかったのですが、チョッピリ残念な気分(^_-)-☆ この頃(1970年)は移民の問題や女性の参政権の問題って遅れていたのですね。 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画鑑賞、散歩、寄り道の合間の読書📚⌛🎦👣⌛ 

2024年10月06日 15時45分43秒 | 読書

『人間万事塞翁が丙午』 青島 幸男著 

 

 

戦中戦後の江戸っ子たちが住む下町での「人情」を、弁当屋「菊弁」を軸にリズミカルな文章で、辛く悲しいこともあったのに、そんな風には感じさせないものでした。 読んでいて、以前読んだ井上ひさしの「東京セブンローズ」を思い出しました。(お二人とも同世代の方々でしたよね) 
どちらもよく似た時代背景で、女性が強く逞しく、したたかに生きた様子を再確認。 逆に男性のだらしなさや滑稽な様子も際立って?いました。 そりゃそうだ! 残された女・子供・年寄りは苦労したもんね。 戦後生まれの私には判りませんが映画やドラマ、本などからの知識によるといったところでしょうか。 著者である青島幸男の母(丙午生まれ)をモデルにした作品だそうですが、ということは家族の話でもあるのですね。 

長年気になっていた「本」だったのですが、古本屋さんで出会ってやっと読むことができました。 
青島、井上両氏の文章の巧みさ?が読み易さに繋がるような気がします。 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

あぁぁ~~~声がぁ~(´・ω・`)

2024年10月02日 23時12分06秒 | Fickle Diary

図書館で連絡会議がある度に気になっていた場所を探検してきました。

新しくできた「枚方モール」🏢 工事中だったのが漸く完成🏢 用もないのに5階までエスカレーターで上がり

 

屋外に出るとこんなテラス?があってチョッとした休憩場所です。

 

📚「図書館」も開設されたとの情報を得ていたので4階に降りてお邪魔してみました📚

 

探検が終わり「ひとりカラオケ」に🎤🎤

声が思う様に出ない! 下手くそになってるぅ~~~(>_<) こりゃ~少し喉の筋肉?鍛えなくっちゃ(^_-)-☆ そしてカラオケBOXにも通わなきゃ!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする