映画鑑賞🎦 2024年7月 2本目 Total-23本 京都シネマにて・・・
『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』原題:The Holdovers(残されたもの、残留者)
1970年冬、ボストン近郊にある全寮制の名門バートン校の生徒や教師たちは、殆んどが家族の待つ家に帰りクリスマスと新年を過ごすのですが、家族の迎えがなく留まらざるを得ない生徒も5名。 けれども勉強はできるが反抗的で家族に難ありの生徒アンガス・タリ―だけが寄宿舎に置いてけぼりになってしまいました。(他の4人はそれぞれの家族に連絡が取れ、ヘリコプターで飛び立って行きました) 生真面目で融通が利かず、生徒からも教師仲間からも嫌われている古代史の教師ポール・ハナムが子守役?で残り、ベトナム戦争でひとり息子カーティスを失ったばかりの料理長メアリー・ラム(息子もこの学校で学んでいたのですが、大学に進めず戦争に行ったのです)も残っていました。
そして3人での2週間の休暇がスタートε≡≡ヘ( ´Д`)ノ 反発し合いながらも徐々に心を通わせていく姿が描かれていました。
ラストは問題児のタリーが、両親(実の父親はボストンの施設に入院中で、今の父親は母の再婚相手)の意向で退学寸前に・・・(ボストンの父親に会いに行ったことがバレたからです) この時、校長室の外で待つアンガスの隣にはメアリーが寄り添い手を差し伸べて彼の手をやさしく握っていました。 ここで、休暇中にできた3人の絆が見えた気がしました。 校長室の中ではアンガスの窮地を教師のハナムが救っていたのです。
タリーを庇って自分が退職することになったのですが・・・ 退学を免れたタリーからどんな話があったのかと聞かれたハナムは特別なことはなかったように答え、別れ際に「生き方を変える時間はある」と、「あなたもね」とタリーが素直な笑顔で答えていました。
劇中は思わず笑ってしまったり、それぞれが持つ悲しさや悩み、悔しさなどに泣いてしまいました。
人には、その大小や重さは違っても打ち明けられなくて心に溜めこんでいる事情があるようです。 それが何かのきっかけで溢れ出す。
それを知ることになり、知る(知った)ことでお互いを思いやり不思議?な絆ができた3人でした。