ダダのミシン屋日記『ジャノメミシン米沢店です』

ジャノメミシン米沢店の店長のブログです。
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翼が有ったころ

2008年11月05日 11時56分52秒 | 誌とか小説のようなもの
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子供のころには翼が有った・・・

そんな、気がする。


空を飛ぶ夢。

よく見ていたね。


子供の時ほど、高く、高~く飛んでいた。


夢だけじゃなく、背中のどこか、肩甲骨の脇あたり・・・


ギュッとでもない、クンッとでもない、何か不思議な力を込めたら飛べる?


そんな気がしていた。

高いところから飛び降りても、その翼は開かないけど、高いとこから墜ちちゃった時には、きっと翼は開く・・・


ま、現実にその翼が開いた事はない。


夢の中で空を飛ぶ高さは、年々歳と共に低く成って行ったけ。


仕舞には、地面スレスレに飛ぶのがやっとに成っていた。

そんなとき、僕は天国から落ちてしまった天使の子供に出会った。


いたずら好きの天使の子、いたずらが過ぎて、落ちてしまった。


落ちたら、天使だから飛んで帰ればいい・・・


でも、その天使の子、まだ余りにも幼すぎて、天国まで帰る力が無かった・・・


地上で大人の天使に成るのを待つか?


でも、その天使の子はやっぱり幼すぎて、天国に帰らなければ消えてしまう。



僕は、最後の飛ぶ力を使うことにした。

地面スレスレにしか飛べない僕が、ありったけの力を使って、その天使の子を天国まで送り届ける。

電柱よりも高く、ビルよりも高く、僕は天使の子を抱きかかえて飛んだ。


山よりも高く、雲よりも高く、僕は飛んだ。







あの時から、僕は一度も空を飛ぶ夢を見てはいない。
コメント (28)
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