先日、図書館から杉山昌善著「60歳からの新しい川柳」を借りて読みました。「十七音字のドラマ」という言葉に惹かれました。著者がすすめる現代川柳について次のように綴られていました。「現代川柳と伝統川柳や時事川柳との大きな違いは、他人を川柳の素材として捉えるか、自分を捉えるかなのです。伝統川柳や時事川柳の笑いは、他人を笑う笑いです。現代川柳の笑いは、自分自身を笑う笑いなのです。現代川柳において、自分の詠む川柳の主役は、政治や社会現象でなく、あくまでも作者自身なのです。句の中に、作者自身の姿が見えるか、句の中に作者が棲んでいるか、これが、現代川柳の大切な要素です。もちろんフィクションОK、役者が演技するようにいろいろな人生を句の中で楽しんでよいのです。そんな自分を、もう一人の自分が他人の眼で観察し、五・七・五に表現する。こんな私がいたのかと驚く。現代川柳は、新しい自分との出会いであり、新しい自分の発見なのです。」。物事を「穿ち・軽み・笑い」の三つの要素で捉え、川柳を楽しみたいと思います。

※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます