続・切腹ごっこ

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「シドニアの騎士」

2010-03-06 | ★レビュー(本)

 「シドニアの騎士」(弐瓶勉)、読んだ。前に読んだ「BLAME!」と比べると線がだいぶスッキリしてる。

※以下、多少ネタバレ含みます。

 ―遠い未来、正体不明で“対話不能”の敵との戦いを続ける人類。地球はすでに亡く、超巨大宇宙船で脱出した人類(の一部)はロボット兵器に乗り唯一の必勝武器を使って敵である宇宙生物と戦う。特異体質の主人公♂はいきなりパイロットに抜擢されるが、敵の撃破に成功する。

 敵の宇宙生物(?)はすぐ変体するし、取り込んだモノの見た目や能力をコピーするし、かなりの強敵らしく人類側の犠牲は大きい。パイロットに選ばれた若者たち(男女混合)はサクサク死んでいく。
 正体不明の敵の強大さとか人類の切羽詰まった感じとか、若いパイロットが戦闘に駆り出される感じは「
トップをねらえ!」を思い出した。
 ストーリーの中でキャラクターが死ぬ前に生き生きしてるほど、アッサリ死んだときに萌える。アッサリっていうのは、何か大きなものの犠牲になったりドラマチックな別れのシーンがあったりするんじゃなく、突発的な事故のように悲鳴を上げるヒマもなく…という感じで。致死的なダメージを受けた後、そのままの状態で長く悶え苦しむっていうシチューションも好きだ。

 主人公たちの名前は和風だ。でも現代よくあるような名前は少ない。他の人間と比べると特異体質な主人公だが、主人公以外も光合成ができたり男女以外の性だったりクローンだったりする。男でも女でもなく見た目も中性的な人が身近にいたら、自分はどう対応するだろう?なんとなく、その特徴だけで好きになってしまいそうだ。

 主人公たちは対話不能の相手といつか対話できるようになるんだろうか。

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