続・切腹ごっこ

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ギヨたん

2011-05-24 | ★男の切腹+グロ

 コンビニで衝動買いした「世界の拷問・処刑事典」。

 日本では斬首刑に打刀を使う。ヨーロッパでは斧を使う…と思っていたのだが、そう単純でもないらしい。ヨーロッパでは初めは斧が使用されていたが、ローマ帝政時代になると両刃の剣での斬首も始まる。フランス、イタリア、スペイン、オランダでは剣が、イギリス、ロシア、ドイツ、スウェーデンなどでは斧が主に使われていた。剣と斧が併用された時代、地域では剣の方がより名誉ある処刑道具とされたそうな。
 しかし斧にしろ剣による斬首にしろ、死に際の苦痛の大きさは執行者の技量による。その問題を解消するために18世紀のフランスで導入されたのがギロチンだが、イングランドにはギロチンよりも前に機械式の断頭台があった。16世紀から17世紀頃に使用された「ハリファックス断頭台」だ。さらにスコットランドの貴族ジェームス・ダグラスがこれを見て同じようなものを作らせたのが「スコッチ・メイデン(スコットランドの処女)」。どちらも形はほとんどギロチンと同じ。ギロチンの刃はルイ16世の提案によって、効率良く切断できるように斜めになったが、イングランドとスコットランドの断頭台の刃は水平だ。それでも斧での斬首に比べると格段に正確さが増した。
 ちなみにスコッチ・メイデンの製作者ダグラスは、自身がスコッチ・メイデンで処刑されることになる。ギロチンの刃を斜めにするよう提案したルイ16世もフランス革命で王妃マリーアントワネットと供にギロチンの露と消えている。平等で人道的な処刑道具であるギロチンの使用を提唱し、ギロチンの名の由来ともなったジョセフ・ギヨタンもギロチンで処刑されたという話があるが間違いである。

 フランスでは1981年までギロチンが処刑道具として使用されていたが、その年に死刑自体が撤廃されたので用済みとなった。

世界の拷問・処刑事典
歴史雑学探究倶楽部
学研パブリッシング
ギロチン―死と革命のフォークロア
Daniel Gerould,金沢 智
青弓社