漢字を学び心を育む

2回目のチャレンジで漢検1級に合格。
現在、ペン習字に傾倒。
硬筆書写検定1級が欲しいです

デザインなんかしなくていいのに。:艾

2010-08-04 21:46:15 | ◇1級:読み(音読み)
 
 ・五十年経つと艾( がい )といい重要な政務に従う。
  漢検協会 完全征服より




ガイ
よもぎ、もぐさ、としよ(り)、か(る)、おさ(める)



【解字】形声。艸+乂。音符の乂ガイは、草を刈るはさみの形にかたどり、草を刈るの意味を表す。

  1. よもぎ。もちぐさ。
  2. もぐさ。
  3. としより。五十歳。頭髪がよもぎ色のようにごま塩になるから。
  4. 久しい。
  5. へる。過ぎる。
  6. 美しい。みめよい。
  7. やしなう。
  8. むくいる。
  9. 草を刈る。
  10. おさめる。
    <新漢語林より>




髪が蓬ヨモギのように白くなる年齢なので、五十歳のことを艾という。


 弱冠 二十歳(男)。

 而立 三十歳。

 不惑 四十歳。

 艾年 五十歳。

 耳順 六十歳。



灸ヤイトに使う「艾モグサ」は、蓬ヨモギの葉を乾燥させたもの。



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実は、ずっと気になっていたことがあった。

この「艾」の字、完全征服で使用している活字では下のように表現されている。



よくよく見てみると、草かんむりの下の「乂」の字の左上に点のようなものがついている。




これとは明らかに違う。



実はこの他にも似たような字があった。

 爻、駁、吝、餃、馭・・・



最初わたしもこんな字があるのかなと思っていたが、同じ「艾」でも印刷物によって点が付くものと付かないものがあるのに気付いた。



どうやら、「デザイン差」なるものらしい。




漢検問題集の巻末にも載っているが、文化庁の漢字小委員会で決められているもので、


表外漢字における字体の違いとデザインの違い

明朝体活字のデザインについて
常用漢字表では、個々の漢字の字体(文字の骨組み)を、明朝体活字のうちの一種を例に用いて示した。現在、一般に使用されている各種の明朝体活字(写真植字を含む。)には、同じ字でありながら、微細なところで形の相違の見られるものがある。しかし、それらの相違は、いずれも活字設計上の表現の差、すなわち、デザインの違いに属する事柄であって、字体の違いではないと考えられるものである。つまり、それらの相違は、字体の上からは全く問題にする必要のないものである。


と謳われている。