・釈尊を弟子たちが囲繞( いにょう/いじょう )する。
漢検協会 完全征服より
【囲繞】 まわりを取り囲むこと。
ジョウ、ニョウ
めぐ(る)、めぐ(らす)、まと(う)、まつ(わる)
繞
【解字】形声。糸+堯。音符の堯ギョウは、弱に通じ、しなやかに曲がるの意味。糸をしなやかにして、まとうの意味を表す。
- まとう。めぐる。まつわる。まきつく。
- めぐる。かこむ。めぐらす。
- にょう。漢字の構成上、左側から下部へめぐる字形部分。
<新漢語林より>
音符が堯ギョウなのに、糸が付いて繞になるとなぜか ジョウ になる。
繞ニョウといえば、之繞(シンニョウ)などでお馴染みの漢字の部首名。
繞(にょう):漢字の構成要素のうち、左から下にかけて置かれるもの。 辶(しんにょう) 込 辺 迅 遊 廴(えんにょう) 廷 延 建 走(そうにょう) 赴 起 越 鬼(きにょう) 魅 魁 魃 麦(ばくにょう) 麺 麩 麹 風(ふうにょう) 颱 颶 夂(すいにょう) 処 爪(そうにょう) 爬 毛(け) 毬
そういえば、繞という字、右繞三匝で思い出しました。
仏教の敬礼法で、右繞と左繞があるそうです。
上の完全征服の例文から察しても、繞は仏教から来た言葉だと思います。
■若悪獣囲繞(観音経)
「若し悪獣に囲繞(いにょう)せられ、利(するど)き牙爪(げそう)怖るべきも、彼の観音の力を念ずれば、疾(と)く無辺の方に走らん。」
もし、怖ろしい猛獣に囲まれて、鋭い牙や爪をたてられた時、観音さまにおすがりすれば猛獣どもは遠くの方へ走り去って行くというのです。
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また、”囲繞” 検索で一番多くヒットしたのが、
囲繞地(いにょうち)---周りをすべて家などに囲まれ、公道に面してない土地。
どうやら、不動産、法律用語みたいです。
道理ですね。