自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

師弟関係とは

2013-07-06 06:29:37 | ひとり言
ボクが帯広に行くときに、常宿にしているホテルがある。


ふくいホテル


ここの温泉と朝食が気に入っていて、毎回必ずこのホテル。


温泉は、十勝ならではの「モール温泉」


世界に2か所しかないという、「植物起源の有機質を含んだ」温泉。


入ると、つるっとしている。


そして、アツイ!


カラダを十分に洗い、温めてから入らないと冬場などは特に悶絶してしまう。


オヤジたちと、さんざん飲んだ後に(イケマセンネ)ゆっくりと浸かっていると鼻歌が聞こえてくる。


ご機嫌な人がいるなぁと、チラ見すると、短髪の方々が3人。


「あー、お坊さんだ」と思いながら、「ん?」


有髪のお坊さんてこと?


様子を見ていると、お湯につかっている一番年配の人を近くの二人がずっと見守っているような様子。


一人はずいぶん若く、もう一人は中年。


鼻歌は続く。


まるで、その鼻歌をじっと聞いているかのように。



「おかしな光景だ」と思いつつも、ボクはのぼせきったからだを冷たい水で冷やしていると・・・


その年配の方がおもむろに風呂から出て、からんのところに座る。


すかさず一人(中年と思わしき方)が石けんをタオルに泡立てて体をせっせと洗い始める。


おいおい、身体ぐらい自分で洗わないと、ボケちゃうぞ!なんて心の中でつぶやいてしまう。


鼻歌は続く。


ご機嫌なことがあったんでしょうか。


酔っ払いなのか?


若者は、すぐ近くに座りその様子をじっと見ている。


しばらく遠目で見ていて、「あっ!」


落語家の柳谷小三治だ!


という事は、おつきの者たちはお弟子さん。


師弟関係・・・


相撲の世界もそうらしいけど、伝統の世界の師弟には独特の関係があるんでしょうね。


人に体を洗ってもらう事なんて、おそらく子供のころしかありませんよね、普通は。


そう言えば、ボクが小さいころには、銭湯に行くと「サンスケ」と呼ばれるお兄さんがいて、


「サンスケ」って呼ぶと、奥から出てきて体を洗ってくれる人がいた。


もちろんボクは見ていただけだけど、なんだか不思議な光景だったなぁ。


それにしても、小三治さん。


ボクはこの落語家さんの飄々とした語り口調が好きです。


そして、ボクが風呂から上がるときも、鼻歌は続いているのでした。


きっといい高座だったんでしょう。



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