第一休憩ポイント。
ようやくたどり着きました。
天気は回復し、強い木漏れ日が差しています。
ボクはこの場所が大好きです。
岩場が始まる前のスポットで、苔がむして、森の香りがする場所です。
杉の葉をほんの少しむしって、手のひらでごしごしこすり合わせると、いい香りがします。
苔に鼻を近づけると、少し青臭く決していい香りとは言えない匂いがします。
でも、森の空気を胸いっぱいに吸い込むと、気持ちがいい。
いろんな自然の香りが混ざりあって、森はボクたちを待っていてくれるのです。
毎年、この場所で実習を行います。
音いくつ?あるいは、サウンドマップ。
どちらも、子どもたちが静かに森を感じる素敵な時間です。
今年は、音いくつ?をユッキーがリードしていました。
「自然の中に音が聞こえてきます。目を閉じて、両手のひらを開きます。音が聞こえるたびに指を折って数えていきましょう。」
子どもたちは、一斉に目を閉じます。
少し上向き加減の子どもたちの顔の真剣さに打たれます。
子どもたちの指が同時に折れていくこともあれば、一人だけ指が折れていくこともあります。
「何が聞こえているのか?」興味深々です。
ボクは、そんな子供たちの表情が好きで、カシャカシャとスマホのシャッターを押し続けます。
「風の音」
「鳥の鳴き声」
「葉っぱのこすれる音」
「虫が飛ぶ音」
子どもたちが、聞こえた音を発表していきます。
ずいぶん前ですが「隣の人の息」って答えた、子どももいました。
子どもたちの繊細な捉え方に感激したのを覚えています。
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「写真を撮るシャッターの音も聞こえたでしょ?」
ボクがそう聞くと、キッパリと
「それ、自然の音じゃないもん」
その通りでした。
彼らが耳を傾けていたのは、自然の音。
余計な音には、意識はむけてはいないのです。
意識を向けて、声(音)を聴く。
子どもたちの声に対しても、そんな風に耳を傾けなければなりません。
また、子どもたちに学ばせてもらいました。
休憩を終えて、岩場が始まります。
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きれいな青空が広がりました。
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グロースを始めて間もないころ、「第2班行方不明事件」に気づいたのは、このポイントでした。
山から、血相を変えて降りてきたニシさん(オヤジ)。
「ここは第2班かい?」
3班に付き添っていたボクは、嫌な予感がしました。
「いや、3班だけど」
「2班がいないんだよね。」
1班に付き添っていた富さんにトランシーバー(当時はケイタイはありません)で確認すると、休憩ポイントに2班は確かにいたという。
「ここから先の岩場は、クマの巣があるんだ」
ニシさんのこの恐ろしい言葉に、ボクは氷つきました。
3班のイントラに、そのまま登頂を目指してもらい、ボクとニシさんは岩場をそれぞれ別ルートで捜索です。
ボクが探したのは、その名も岩石山。
どんどん岩が大きくなっていき、とても一人では岩には取り付けなくなってしまいます。
時間はどんどん過ぎていきます。
トランシーバーは、近隣のタクシー無線と混線するし、2班は無線がつながらない・・・ついには、誰とも連絡が取れなくなってしまいました。
心は大騒ぎなのに、山はかぎりなく静かだった。
動きが取れなくなったボクは、岩場の上にへなへなと座り込んでしまったことを覚えています。
結局、事なきを得たのですが、この岩場を通るたびにその時のことを思い出しいます。
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今年は、ナキウサギのものと思われる、フンを見つけました。
なかなか姿を見せてはくれませんが、確かにここに生息しています。
頂上を目指して、歩き続けます。
ようやくたどり着きました。
天気は回復し、強い木漏れ日が差しています。
ボクはこの場所が大好きです。
岩場が始まる前のスポットで、苔がむして、森の香りがする場所です。
杉の葉をほんの少しむしって、手のひらでごしごしこすり合わせると、いい香りがします。
苔に鼻を近づけると、少し青臭く決していい香りとは言えない匂いがします。
でも、森の空気を胸いっぱいに吸い込むと、気持ちがいい。
いろんな自然の香りが混ざりあって、森はボクたちを待っていてくれるのです。
毎年、この場所で実習を行います。
音いくつ?あるいは、サウンドマップ。
どちらも、子どもたちが静かに森を感じる素敵な時間です。
今年は、音いくつ?をユッキーがリードしていました。
「自然の中に音が聞こえてきます。目を閉じて、両手のひらを開きます。音が聞こえるたびに指を折って数えていきましょう。」
子どもたちは、一斉に目を閉じます。
少し上向き加減の子どもたちの顔の真剣さに打たれます。
子どもたちの指が同時に折れていくこともあれば、一人だけ指が折れていくこともあります。
「何が聞こえているのか?」興味深々です。
ボクは、そんな子供たちの表情が好きで、カシャカシャとスマホのシャッターを押し続けます。
「風の音」
「鳥の鳴き声」
「葉っぱのこすれる音」
「虫が飛ぶ音」
子どもたちが、聞こえた音を発表していきます。
ずいぶん前ですが「隣の人の息」って答えた、子どももいました。
子どもたちの繊細な捉え方に感激したのを覚えています。
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「写真を撮るシャッターの音も聞こえたでしょ?」
ボクがそう聞くと、キッパリと
「それ、自然の音じゃないもん」
その通りでした。
彼らが耳を傾けていたのは、自然の音。
余計な音には、意識はむけてはいないのです。
意識を向けて、声(音)を聴く。
子どもたちの声に対しても、そんな風に耳を傾けなければなりません。
また、子どもたちに学ばせてもらいました。
休憩を終えて、岩場が始まります。
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きれいな青空が広がりました。
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グロースを始めて間もないころ、「第2班行方不明事件」に気づいたのは、このポイントでした。
山から、血相を変えて降りてきたニシさん(オヤジ)。
「ここは第2班かい?」
3班に付き添っていたボクは、嫌な予感がしました。
「いや、3班だけど」
「2班がいないんだよね。」
1班に付き添っていた富さんにトランシーバー(当時はケイタイはありません)で確認すると、休憩ポイントに2班は確かにいたという。
「ここから先の岩場は、クマの巣があるんだ」
ニシさんのこの恐ろしい言葉に、ボクは氷つきました。
3班のイントラに、そのまま登頂を目指してもらい、ボクとニシさんは岩場をそれぞれ別ルートで捜索です。
ボクが探したのは、その名も岩石山。
どんどん岩が大きくなっていき、とても一人では岩には取り付けなくなってしまいます。
時間はどんどん過ぎていきます。
トランシーバーは、近隣のタクシー無線と混線するし、2班は無線がつながらない・・・ついには、誰とも連絡が取れなくなってしまいました。
心は大騒ぎなのに、山はかぎりなく静かだった。
動きが取れなくなったボクは、岩場の上にへなへなと座り込んでしまったことを覚えています。
結局、事なきを得たのですが、この岩場を通るたびにその時のことを思い出しいます。
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今年は、ナキウサギのものと思われる、フンを見つけました。
なかなか姿を見せてはくれませんが、確かにここに生息しています。
頂上を目指して、歩き続けます。
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